2017年1月 9日 (月)

村の図書だより (2017年1月号)

The United Artists Story
The Warner Bros Story
The Films of 20th Century Fox: A Pictorial History

ユナイテッド・アーティスツ、ワーナー、20世紀フォックスの各年の映画を紹介した写真満載の本を購入。これで昔のハリウッドの八社すべて買収。どれも絶版となったもので、古本屋さんから、まあまあの値段で購入。パラフィン紙で包装されたユナイテッド・アーティスツは中味もきれい。

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Great British Recording Studios
60年代、70年代の英国のスタジオを紹介した本。アビーロード、デッカ、フィリップス、パイなど。上質紙で写真がきれい。

観察力を磨く名画読解 (エイミー・E・ハーマン、早川書房)
日経新聞の日曜の書評欄で見つけて、近所の本屋さんに行ったら、あった、あった。芸術作品を細かく見ることによって、日常生活での観察・分析・伝達能力を向上させるのが目的。筆者は主として警官を対象にセミナーを開催しているので、犯罪の例が多く、視点を変えて新たな発見をするホームズの推理小説を読んでいるような面白さがあります。映画鑑賞に応用して日常生活を豊かにする一助になりそうだし、嫌悪感を催させる絵画を客観的に分析している章は苦手な作品に取り組もうという意欲をわかせてくれます。

くじ (シャーリー・ジャクソン、ハヤカワ文庫)
奇妙な味の短編を22作品収録。文庫本で昨年秋に発売されたものだけど、オリジナルは1949年にアメリカで発行され、日本では深町眞理子さんの訳で1964年に「異色作家短編集」の一冊として発行。私が大学一年だった1976年に改訂版が発行されたからか、なんか懐かしい。

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2016年12月13日 (火)

村の図書だより (12月号補足)

モーニング娘。の13期はハロプロ研修生の加賀楓と横山玲奈。後者は最近研修生になったばかりでよく知らない。前者は研修生の古株で、ギリギリのところでやっと加入で、涙、涙。研修生時代はまったく興味なかったけど、ショートカットで、スラリとしてて、性格もサッパリしてそうで、モー娘になったとたん好感度、急上昇。

昨日、書き忘れた本。

Shirley Temple: A Pictorial History of the World's Greatest Child Star
シャーリー・テンプルの写真集。人形、皿、絵本、カードなどのグッズの写真が多い。あと雑誌や本の表紙とか。カラフルで楽しいし、1930年代の雰囲気も伝わってきます。

読んでいない本について堂々と語る方法 (ピエール・バイヤール、ちくま学芸文庫)
未読の本が増えて困る者にはありがたい題名。有名な作家のエピソードや「我輩は猫である」のでたらめな金縁眼鏡の美学者など、愉快な話が満載のユーモア・エッセイだし、精神分析家による示唆に富んだ本だし、本に押しつぶされる悪夢から解放してくれます。映画や音楽にも適用できるので、今後、私が本や映画や音楽について書いているときはマユにツバをつけて読むように。もっとも、読んだり見たり聞いたりすること自体が好きだし、人前で語る義務は皆無だから、作品を楽しむことなく何かを書く理由がない。(フェイスブック11月25日)

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2016年12月12日 (月)

村の図書だより (12月号)

朝6時前、ゴミを捨てに行くとき、大きな緑の流れ星を見ました。消えたあとで何か祈らないといけないと思い、「幸せになれますように」と祈っておきました。

ローリング・ストーンズ大百科 (越谷政義、ソニーマガジンズ)
1994年の改訂版。最近、60年代ストーンズのアルバムの中古CDを集めているので、英米盤の違いがわかりやすい本を購入。以前、同じものを持っていて、処分したのですが、やっぱりこれが一番わかりやすいと思って、本体1円の古本を購入。

The Road is long ... The Hollies Story (Brian Southall)
ホリーズの廉価5枚組の60年代初期のセットと60年代後期のセットを購入したので、もっと詳しく知りたいと思って購入。本日、フェイスブックに次のように書きました。

ホリーズは波瀾万丈のグループじゃないし、「映像ヒストリー・オブ・ホリーズ1962-1975」という演奏たっぷりのDVDがあるしで、特に伝記を読む必要はないけれど、わかりやすく書いてあるし、へえ~というエピソードもいくつかあります。アラン・クラークとグレアム・ナッシュは小さいころから一緒に歌いはじめ、その後エバリー・ブラザーズに影響を受けてハーモニーを確立するのですが、1966年のエバリーの「Two Yanks in England」というアルバムで12曲中8曲をホリーズが書き、そのセッションにはジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズ、エルトン・ジョンも参加したとか。同年のデ・シーカ監督、ピーター・セラーズ主演の「紳士泥棒/大ゴールデン作戦 (After the Fox)」の主題歌をホリーズが歌っているんだけど、アビーロードのスタジオには音楽を書いたバカラックがいて、ベーシスト交代時期で臨時にジャック・ブルースが務めていて、挿入されるピーター・セラーズのセリフ担当としてジョージ・マーティンがいて、なんだかすごい。

The Virgin Book of British Hit Albums
本当は週ごとのチャートが掲載されている本が欲しかったのですが、これはアーチストをABC順に並べて、各々のアルバムが何位まで上昇したかリストにしたもの。データが並んでいるだけの、そっけない本。アルバムを購入する参考用。英国から輸入して千円ぐらいなら、お買い得。

The Paramount Story
The MGM Story

1990年ごろ、神田神保町を歩いているときバーゲンセールとか中古本でよく見かけた大型の本。ハリウッドの各映画会社の各年の公開作を写真付きで紹介しています。当時、ユニバーサル、RKO、コロンビアを購入したのですが、最近、古本でほかのも購入できることを知り、集め始めました。パラマウントは五千円弱で、状態がきれいなので妥当な価格。MGMはジャケットなしだけど、中味がきれいなので、千円は安すぎ。

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2016年11月 2日 (水)

村の図書だより (11月号)

先月、我が村が購入した本の紹介。ちゃんと読んだのは次の一冊のみ。

ジョージ・キューカー、映画を語る (国書刊行会)
常時休暇で「ジョージ・キューカー、映画を語る」という本を読む。1970年に数か月かけて行われたインタビュー。恥ずかしながら「マイ・フェア・レディ」は未見ですが、オードリーではなくキャサリンのヘプバーンが主演した30年代から40年代にかけての「若草物語」「男装」「素晴らしき休日」「フィラデルフィア物語」は好き。彼女とスペンサー・トレイシーのコンビ作では「アダム氏とマダム」だけでなく「パットとマイク」という軽いコメディも傑作で、この作品についてキューカーと聞き手が嬉々として対話しているのがうれしい。「風と共に去りぬ」は降板させられたものの、ガルボの「椿姫」、バーグマンの「ガス燈」、ジュディ・ガーランドの「スタア誕生」もキューカーが監督。これを読むと、「舞姫ザザ」「ボーン・イエスタデイ」「ボワニー分岐点」「チャップマン報告」など、見たい作品が増えて困るのことヨ。(フェイスブック10月18日)

ただ今、読んでいる最中なのがこれ。

物語 近現代ギリシャの歴史 (中公新書)
ギリシャの現状を憂いているからではなく、テオ・アンゲロプロスの映画を楽しむために購入。

以下は、これからのお楽しみ。

The Films of Theo Angelopoulos: A Cinema of Contemplation (Andrew Horton)
アンゲロプロスの英版DVD作品集を三種類入手。その参考のために購入。1997年に出版された本で、最後の作品までは扱っていません。

深夜の十字路 (ジョルジュ・シムノン)
日本でジャン・ルノワールの「十字路の夜」のDVDが発売されたので、その原作が読みたくて、電子書籍を発見。

女には向かない職業 (PDジェイムズ)
ハヤカワ文庫の安い中古本を購入。女探偵が主人の英国ミステリー。1970年代初期の作品らしい。PDジェイムズを読むのは初めて。

【シムノンは電子書籍だから、ここにはない】

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2016年10月11日 (火)

村の図書だより (10月号)

9月に入荷した書籍のご紹介。

Bubblegum Music (Kim Cooper & David Smay)

センスとか高尚とか考えずに素直に自分の好きなものを楽しめばいいんだと思ったら、バブルガムミュージックに戻ってしまいました。50年間進歩なしか。この本は大きくアーティスト、プロデューサー、インターナショナル、ジャンル、レーベルなどに分かれており、下位区分として100項目もあります。たとえばインターナショナル部門には日本の項目があり、3ページ半使ってザ・ピーナッツ、グループサウンズ、ピンクレディ、おニャン子クラブについて書いてあります。2001年に出版されたらしく、安室奈美恵とスピードで終っており、その後の女性アイドルグループ人気には触れず。フィンガー5は日本の項目には登場せず、ブラック・バブルガムの項目でジャクソン5に影響を受けたグループとして取り上げられています。写真がカラーじゃないのが残念だけど、この本をもとに動画サイトを探すと楽しい。デフランコ・ファミリーの「恋のハートビート」なんてゴキゲンじゃん。(フェイスブック9月23日)

The Structure of Emotions (Robert M. Gordon)

副題は「Investigations in Cognitive Philosophy」で、Cambridge University Press から1987年に出版。感情に関する本の参考文献によく登場する本。「映画と感情」の勉強を楽しむ一環として、そのうち読むだろうけど、とりあえず購入したということだけ書いておきます。

映画の黄金時代/銀幕のスターたちは語る (キネマ旬報社)

面白くて一気に読みました。山本恭子という当時50代半ばだった映画評論家が1961年にキネ旬に連載したインタビュー。裕次郎と三船から始まり、山本富士子、岸恵子、岡田茉莉子、淡島千景、若尾文子、水谷良重、さらに月形龍之介、加東大介、早川雪洲、三島由紀夫、市川崑。1961年時点での新作や私生活のことをざっくばらんに話しているのが面白い。若尾文子は「妻は告白する」を撮り終えたばかりで、まだ女優として自信が持てず、撮影中は不眠症になる。淡島千景はやっと100本出演し、200本出演を目指している。山本富士子は演技に磨きがかかったころで、このあとフリーになったものの五社協定で映画界から閉めだされことが本当に残念。早川雪洲の健康法は怒りや悲しみといったネガティブな感情をさけることで、「つまり聖徳太子の作った憲法の第一条「和をもって尊しとする」だね。」日本史に弱い私は聖徳太子の十七条憲法を調べて、感心したのでした。(フェイスブック9月26日)

In Search of Lost Films (Phil Hall)

「失われた映画を求めて」。ジャーナリストが書いた本で、おいしいエピソードだけつまみ食いしている感じで、読み物として面白い。映画がなくなってしまうのは、消耗品でしかなかった初期の時代とか、戦火のためとかだけでなく、燃えやすいフィルムのせいで1993年でもイギリスの現像所で火災が発生し、インドの名作「大地のうた」三部作のオリジナル・ネガが消失するということさえあるのです。テレビが白黒だったころ、テレビ放映用にテクニカラー作品を白黒フィルムに変換し、カラーフィルムのほうを廃棄したという信じがたいエピソードなど。日本映画では「和製キングコング」(1933)と「江戸に現れたキングコング」(1938)をとりあげていて、これらが「ゴジラ」(1954)の先駆的作品だったかもしれないというのはどうかと思う。というのも、前者はテキトーな便乗コメディを作る斎藤寅次郎監督の作品で、着ぐるみ程度の気がするし、後者で猿人をデザインした大橋史典がゴジラのデザインにも関わったと書いてあるのだけど、ウィキペディアによると、御本人だけがそう証言しているらしい。(フェイスブック10月11日)

オリエント急行の殺人 (アガザ・クリスティ)

本体1円、送料その250倍で購入したハヤカワミステリ文庫。少女を誘拐殺害した事件の影の首謀者が列車内で惨殺される事件を描いた1934年の長編14作目。クリスティは考古学者の夫とともにオリエント急行を使ってイラクに行き、夫の発掘作業中にこれを執筆。1932年にリンドバーグの愛児が誘拐殺害された事件がもとになっており、クリスティは、自分の怒りを鎮めようとしたのか、大衆の気持ちを代弁しようとしたのか、いかに残酷に首謀者を殺害するか、いかに首謀者殺害犯人を罰せずにすますことができるかを一所懸命考えたような気がします。原作と映画が大きく異なる点は、原作では話が進むうちに誘拐事件が浮かび上がってくるのですが、映画は最初に誘拐事件を簡潔に描いています。当時まだリンドバーグ愛児誘拐事件の記憶が生々しかったから、明確に描く必要はなかったのかもしれません。(フェイスブック9月25日)

失われた時を求めて(1) (マルセル・プルースト)

岩波文庫。全14冊だそうで、この1冊目が発売されたのが2010年で、最近10冊目が発売されました。ま、読み進めていくうちに、14冊目まで出版されることでしょう。作品自体そんなに読みたいとは思わなかったのだけど、物語論の本によく登場するから、読んでおこうと思いたったのです。

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2016年9月 3日 (土)

村の図書だより (2016年9月号)

8月に入荷した本の紹介です。さほど多くないから、村議会も黙認。

Parisian Avant-Garde in the Age of Cinema, 1900-1923 (Jennifer Wild)
「映画の時代におけるパリのアバンギャルド1900年から1923年」。映画の出現によって、どのように近代芸術が変化したかを論じている本のようです。

村上朝日堂はいかにして鍛えられたか (新潮文庫)
まったく村上春樹に興味がないんだけど、インターネットでカウシルズを調べていたら、カウシルズについてなにか書いているエッセイがあるらしい。それで購入してみたら、「牛も知ってる・・・・・・」というエッセイで、ラジオで「牛も知ってるカウシルズ」という宣伝文句が頭に残ってて、牛を見ると無意識につぶやいてしまうというようなことが書いてあります。その文句はくだらないし、バンド自体は全然好きじゃないので、自己嫌悪に陥るそうです。(8月にカウシルズに関するCDをけっこう購入したので、詳しいことは近日公開「村の音楽だより」で書きます。)

Eric Rohmer: Filmmaker and Philosopher (Vittorio Hosle)
小さくて150ページほどしかなく、少し前に出た600ページ近いロメールの伝記と比べると、外見はみすぼらしい。中味が面白ければいいんだけど。ロメールの三つのシリーズを古いのから並べている標準的な全体の構成。ロメールは、現実主義者だったり、モラリストだったり、神学者だったり、二つの顔を持つ男だったり、今度は哲学者か!
   
百万ドルをとり返せ! (ジェフリー・アーチャー、新潮文庫)
少し前にどこかでこの本について言及していて、「そういえば読んだことないなあ」と思って、購入しました。8月は休みなしに仕事をしたけど、9月になったとたんに閑古鳥が鳴いたので、一日かけて存分に楽しみました。大物のせいで株で損した四人の男が頭を使って損失分を奪回する話で、「スティング」みたいな大がかりな作戦を四つほど行います。ハラハラドキドキではなく、英国風のゆったりしたユーモラスな小説でした。

エロ事師たち (野坂昭如、新潮文庫)
なんで今ごろ今村昌平の「「エロ事師たち」より人類学入門」を見ようと思ったのかわからないけど、そのついでに読んだ原作。社用族に売り込むブルーフィルムの撮影風景や、生娘を抱いてみたいという死期の迫った男の願いを叶えるために生娘をデッチ上げるエピソードなど、エロい話ばかりで、ここまで徹底していると痛快。残念ながら映画はここまで描けない。小沢昭一の内縁の妻、坂本スミ子の長男役に近藤正臣が出てるんだけど、原作にはいない。殿山泰司演じる男が頭の弱い実の娘と白黒ショーをやるのだけど、原作では美人のはずの娘は映画ではムムッ?

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村上春樹を入れるの忘れた!

2016年8月 2日 (火)

村の図書だより (2016年8月号)

何日か前にテレビで見た何年か前のハリウッドの「ゴジラ」面白かった。途中どこにいるのかわからなくなったけど。敵役の怪獣が憎たらしかったし、結果的にゴジラが人間の味方になるのが日本でのシリーズを踏襲していたし。ウディ・アレンの「ブルー・ジャスミン」で好演していたサリー・ホーキンズが渡辺謙演じる博士の助手だったし。ジュリエット・ビノシュが最初にチョコッと出てきたし。

先月購入した本。少々難しそうな本も含まれていますが、あくまで目的は趣味趣味人間として楽しく読むことです。

Everthing Is Cinema: The Working Life of Jean-Luc Goard (Richard Brody) 
わかりやすいゴダールの本はないかと探していて見つけた本。2008年に出版されたらしい。目次を見ると古い作品から順に並んでいます。ゴダールのキャリアが長いので、700ページもある分厚い本。読み物として面白そうな評伝。

Hitchcock's Partner in Suspense: The Life of Screenwriter Charles Bennett
ヒッチコックの「恐喝」「暗殺者の家」「39階段」「サボタージュ」「間諜最後の日」「第3逃亡者」「海外特派員」の脚本家として有名なチャールズ・ベネットの自伝。1995年に亡くなっているのに、2014年に出版?息子さんが編集したものらしい。1899年生まれで、第一次大戦の英雄であり、シェークスピア俳優であり、第二次大戦では連合国のスパイだったそうです。ハリウッドに移り住んでからは、監督作もあり、セシル・B・デミルと一緒に仕事したこともあるそうで、スパイになったのはデミルと関係があるらしい。テレビの脚本も書いており、「原子力潜水艦シービュー号」を10本近く書いているし、「タイムトンネル」も一本書いています。

Woman, Fire, and Dangerous Things: What Categories Reveal about the Mind (George Lakoff)
もともと1987年に出版された本らしい。直訳すると「女、火事、危険なこと: 分類が心について明らかにすること」。訳本があり、ジョージ・レイコフの「認知意味論: 言語から見た人間の心」という邦題。これがベラボーに高い。しかたなく、四分の一ほどの価格で買える洋書にしました。なんとなく、英語で読んだほうがわかりやすそうだし。ざっと眺めたところ、単語は難しくなさそうだけど、内容で頭を使いそうだしで、600ページあるしで、なんだか手ごわそう。認知科学の視点から次のような問いに答えようと試みています。理性とは何か。どのように経験を意味あるものにするのか。概念体系とは何で、どのように形成されるのか。みんな同じ概念体系を使用しているのか。もしそうなら、どのような体系か。そうでなければ、みんなの考え方に共通するのは何か。

Poor Pearl, Poor Girl: The Murdered-Girl Stereotype in Ballad and Newspaper (Anne B. Cohen)
「可哀想なパール、可哀想な少女: 物語歌と新聞における殺人被害者少女の定型」とかいう題名。100ページ少々しかないのに上記600ページの本と同じぐらいの価格。英国民謡の楽しみを豊かにしてくれそうな本。

The Disney Films (Leonard Maltin)
ディズニー映画の代表作を解説した本。カラーじゃないのが残念。それでも、写真が多く、ペラペラ眺めているだけで楽しい。もちろんアニメもたっぷりなんですが、私の目的は60年代の軽いコメディの全貌を知ること。アニメじゃなくて、俳優が演じている劇映画のコメディ。60年代のディズニーって、アニメよりも、そんなコメディや冒険ものが中心だったようです。60年代ごろの作品をざっとリストにしてみました。

  1. ボクはむく犬 (1959) The Shaggy Dog
    チャールズ・バートン監督、フレッド・マクマレー、ジーン・ヘイゲン、トミー・カーク、アネット・ファニセロ
  2. 四つの願い (1959) Darby O'Gill and the Little People
    ロバート・スティーブンソン監督、アルバート・シャープ、ジャネット・マンロー、ショーン・コネリー
  3. 山の上の第三の男 (1959) Third Man on the Mountain
    ケン・アナキン監督、マイケル・レニー、ジェームズ・マッカーサー、ジャネット・マンロー、ジェームズ・ドナルド、ハーバート・ロム
  4. サーカス小僧 (1960) Toby Tyler, or Ten Weeks with a Circus
    チャールズ・バートン監督、ケビン・コーコラン、ヘンリー・カルビン
  5. 海賊船 (1960) Kidnapped
    ロバート・スティーブンソン監督、ピーター・フィンチ、ジェームズ・マッカーサー、バーナード・リー、ピーター・オトゥール
  6. ポリアンナ (1960) Pollyanna
    デビッド・スウィフト監督、ヘイリー・ミルズ、ジェーン・ワイマン、リチャード・イーガン
  7. 南海漂流 (1960) Swiss Family Robinson
    ケン・アナキン監督、ジョン・ミルズ、ドロシー・マクガイア、ジェームズ・マッカーサー、ジャネット・マンロー、早川雪洲、トミー・カーク、ケビン・コーコラン
  8. フラバー (1961) The Absent Minded Professor
    ロバート・スティーブンソン監督、フレッド・マクマレー、ナンシー・オルソン、キーナン・ウィン、トミー・カーク
  9. 罠にかかったパパとママ (1961) The Parent Trap
    デビッド・スウィフト監督、ヘイリー・ミルズ、モーリン・オハラ、ブライアン・キース
  10. おもちゃの王国 (1961) Babes in Toyland
    ジャック・ドナヒュー監督、レイ・ボルガー、トミー・サンズ、アネット・ファニセロ
  11. ムーン・パイロット (1962) Moon Pilot
    ジェームズ・ニールソン監督、トム・トライオン、ブライアン・キース、エドモンド・オブライエン、ダニー・サバル、トミー・カーク
  12. パリよ、こんにちは! (1962) Bon Voyage!
    ジェームズ・ニールソン監督、フレッド・マクマレー、ジェーン・ワイマン、デボラ・ウォリー、トミー・カーク、ケビン・コーコラン
  13. 難破船 (1962) In Search of the Castaways
    ロバート・スティーブンソン監督、ヘイリー・ミルズ、モーリス・シュバリエ、ジョージ・サンダース
  14. フラバァ・デラックス (新フラバァ) (1963) Son of Flubber
    ロバート・スティーブンソン監督、フレッド・マクマレー、ナンシー・オルソン、キーナン・ウィン、トミー・カーク
  15. 白馬奪回作戦 (1963) Miracle of the Whilte Stallions
    アーサー・ヒラー監督、ロバート・テイラー、リリー・パルマー、クルト・ユルゲンス
  16. 夏の魔術 (1963) Summer Magic
    ジェームズ・ニールソン監督、ヘイリー・ミルズ、バール・アイブス、ドロシー・マクガイア
  17. ツツぬけですピタリ一発 (1964) The Misadventures of Merlin Jones
    ロバート・スティーブンソン監督、トミー・カーク、アネット・ファニセロ
  18. 霧の中の虎 (1964) A Tiger Walks
    ノーマン・トーカー監督。ブライアン・キース、ベラ・マイルズ、パメラ・フランクリン
  19. トマシーナの三つの生命 (1964) The Three Lives of Thomasina
    ドン・チャフィー監督、パトリック・マクグーハン、スーザン・ハンプシャー
  20. クレタの風車 (1964) The Moon-Spinners
    ジェームズ・ニールソン監督、ヘイリー・ミルズ、イーライ・ウォラック、ピーター・マッケナリー、ポーラ・ネグリ、ジョーン・グリーンウッド、イレーネ・パパス
  21. メリー・ポピンズ (1964) Mary Poppins
    ロバート・スティーブンソン監督、ジュリー・アンドリューズ、ディック・バン・ダイク
  22. エミールと探偵たち (1964) Emil and the Detectives
    ピーター・テュークスベリー監督。
  23. われらキャロウェイ (1965) Those Calloways
    ノーマン・トーカー監督、ブライアン・キース、ベラ・マイルズ、ブランドン・デ・ワイルド、ウォルター・ブレナン、リンダ・エバンズ
  24. The Monkey's Uncle (1965) 
    ロバート・スティーブンソン監督、トミー・カーク、アネット・ファニセロ
  25. シャム猫FBIニャンタッチャブル (1965) That Darn Cat!
    ロバート・スティーブンソン監督、ヘイリー・ミルズ、ディーン・ジョーンズ、ドロシー・プロバイン、ロディ・マクドウォール、ネビル・ブランド、エルザ・ランチェスター、ウィリアム・デマレスト
  26. 猛犬ご注意 (1966) The Ugly Dachshund
    ノーマン・トーカー監督、ディーン・ジョーンズ、スザンヌ・プレシェット、チャーリー・ラグルス
  27. 南海征服 (1966) Lt. Robin Crusoe USN
    バイロン・ポール監督、ディック・バン・ダイク、ナンシー・クワン、アキム・タミロフ
  28. 反逆の戦士 (1966) The Fighting Prince of Donegal
    マイケル・オハーリヒー監督、ピーター・マッケナリー、スーザン・ハンプシャー
  29. 歌声は青空高く (1966) Follow Me, Boys!
    ノーマン・トーカー監督、フレッド・マクマレー、ベラ・マイルズ、リリアン・ギッシュ、チャーリー・リグルス、カート・ラッセル
  30. Monkeys, Go Home! (1967)
    アンドリュー・V・マクラグレン監督、モーリス・シュバリエ、ディーン・ジョーンズ、イベット・ミミュー
  31. 黄金作戦・追いつ追われつ (1967) The Adventures of Bullwhip Griffin
    ジェームズ・ニールソン監督、ロディ・マクドウォール、スザンヌ・プレシェット、カール・マルデン、ハリー・ガーディノ
  32. 小びとの森の物語 (1967) The Gnome-Mobile
    ロバート・スティーブンソン監督、ウォルター・ブレナン、カレン・ドートリス
  33. 最高にしあわせ (1968) The Happiest Millionaire
    ノーマン・トーカー監督、フレッド・マクマレー、トミー・スティール、グリア・ガーソン、ジェラルディン・ペイジ
  34. クーガー荒野に帰る (1967) Charlie the Lonesome Cougar
  35. 黒ひげ大旋風 (1968) Blackbeard's Ghost
    ロバート・スティーブンソン監督、ピーター・ユスティノフ、ディーン・ジョーンズ、スザンヌ・プレシェット、エルザ・ランチェスター
  36. ファミリー・バンド (1968) The One and Only, Genuine Original Family Band
    マイケル・オハーリヒー監督、ウォルター・ブレナン、バディ・イブセン、レスリー・アン・ウォーレン
  37. 怪盗大旋風 (1968) Never a Dull Moment
    ジェリー・パリス監督、ディック・バン・ダイク、エドワード・G・ロビンソン、ドロシー・プロバイン、ヘンリー・シルバ
  38. 赤いリボンに乾杯! (1968) The Horse in the Gray Flannel Suit
    ノーマン・トーカー監督、ディーン・ジョーンズ、ダイアン・ベイカー
  39. Smith! (1969)
    マイケル・オハーリヒー監督、グレン・フォード、ナンシー・オルソン、ディーン・ジャガー、キーナン・ウィン、ウォーレン・オーツ
  40. ラブ・バッグ (1969) The Love Bug
    ロバート・スティーブンソン監督、ディーン・ジョーンズ
  41. ラスカル (1969) Rascal
    ノーマン・トーカー監督、スティーブ・フォレスト
  42. テニス靴をはいたコンピューター (1969) The Computer Wore Tennis Shoes
    ロバート・バトラー監督、シーザー・ロメロ、カート・ラッセル
  43. 灰色グマの一生 (1970) King of the Grizzlies
    ロン・ケリー監督
  44. ボートニック (1970) The Boatniks
    ノーマン・トーカー監督、ロバート・モース、ステファニー・パワーズ、フィル・シルバーズ、ノーマン・フェル、ドン・アメチ

「テニス靴をはいたコンピューター」や「ボートニック」は70年代の初め、中学生のころ、映画館で見て、ほどよい面白さでした。頭がアッパラパーになる真夏にピッタリな気がして、5本ほどDVDを注文しました。

  1. ポリアンナ
  2. 罠にかかったパパとママ
  3. パリよ、こんにちは!
  4. ツツぬけですピタリ一発
  5. シャム猫FBIニャンタッチャブル

すべてアメリカ盤で、今週の終わりごろ届きそうなので、村での上映会はお盆ごろになりそうです(あくまで仮想の話なので、村がどこか探さないように)。

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2016年7月 6日 (水)

村の図書だより (2016年7月号)

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仮想村からこんにちは。6月に入手した本の紹介。村長の公私混同で図書館が映画の洋書ばかりだとの苦情殺到で、村議会が調査に乗り出す。以下、「この本は必要なのか?」との議会側に対する村長の答弁。

Point of View in the Cinema (Edward Branigan)
今はカリフォルニア大学の名誉教授になっているらしいエドワード・ブラニガンが1984年に出版した本をドイツの出版社が復刻した「映画における視点」です。同じ著者の Narrative Comprehension and Film (1992) が良かったし、彼が共同編集している The Routledge Encyclopedia of Film Theory (2014) もうまくまとまっている映画理論事典なので、いろんな本で参考文献として挙げられているこの本を入手できるうちに買っておかねばと思ったのです。少々お高いですが、ていねいに読めば、きっと価格以上のものが得られると思います。

William Cameron Menzies: The Shape of Films to Come (James Curtis)
昨年出版されたウィリアム・キャメロン・メンジーズの伝記です。「来るべき世界」 (1936)などの監督作もありますが、「風と共に去りぬ」(1939)などの美術監督として有名。ただちに読まないかもしれませんが、文化村の図書として、そろえておいてもいいのでは?

Billboard Top 10 Album Charts 1963-1998
30数年間のアルバムチャート10位までが毎週載っているだけの本です。眺めているだけで、いろんなことを思い浮かべる音楽ファンも多いはず。

Eric Rohmer: A Biography (Antoine de Baecque and Noel Herpe)
最近、英訳本が発売されました。2010年に89歳で亡くなったエリック・ロメールは80歳過ぎても活躍していただけあって、大きなサイズで600ページ近くもある伝記です。アントワーヌ・ド・べックはトリュフォーの伝記も書いていますが、感情の起伏が激しくて主演女優とすぐ仲良くなってしまうトリュフォーと違い、物静かで知的なロメールは、きっと我が文化村のお手本となるでしょう。

Lee Marvin: His Films and Career (Robert J. Lentz)
グロリア・グレアムの本 Gloria Grahame, Bad Girl of Film Noir は、伝記というより、彼女の出演作すべてについて、ていねいに解説している面白い本でした。同じ著者によるリー・マーヴィンの本も、彼が出演したすべての作品について、グレアムの本と同じく二段組みで細かく書いていて、本棚に並んでいるだけでうれしい。好きな俳優全員について、こんな本があればいいと思う。

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2016年6月26日 (日)

グロリア・グレアムとリー・マーヴィンの本

【昨日の朝】

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昨日届いたリー・マーヴィンに関する本はグロリア・グレアムの本と同じ著者。悪い奴マーヴィンが情婦グレアムの顔に熱いコーヒーをぶっかけるフリッツ・ラング監督の「復讐は俺に任せろ」(1953)のファンに違いない。

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たいていグロリア・グレアムは助演だし、リー・マーヴィンも助演作が多く、そういう俳優を取り上げているのがユニーク。

さらにユニークなのが、監督の本じゃなく俳優の本なのに各作品を論じているということ。普通、スターの評伝なら、生涯をたどりながら、主要作の説明や感想を織り込んでいるのに、これらの本は、私生活には重点を置かず、年代順に作品を並べ、俳優を中心に解説したり、批評したりしているのです。

2016年4月29日 (金)

「パンセ」

カントリー・ガールズの稲場愛香が持病のぜんそくで休業。ゆっくり休養してね。5月11日発売の昨年秋冬のコンサートDVD楽しみにしてます。

エリック・ロメールの1969年の「モード家の一夜」は、パスカルが生まれた地方が舞台で、主人公が「パンセ」を再読し、ときどき会話の中にも登場します。というわけで、この年にして初めて「パンセ」を読もうという気になりました。

中公文庫600ページほどの三分の一しか読んでいないけど、気に入った言葉をいくつか。

「最もよく人の心に食い込み、最もよく記憶にのこり、最もよく引用される...のは...日常生活での話題から生まれた思想ばかりから成り立っているからである。」

「小さなことを大げさな言葉で言うことから成り立っているこの典型にのっとった一人の女を想像してみる人は、鏡や鎖で満艦飾のきれいなお嬢さんを思いうかべて、ふきだすだろう。」

「彼が上手に話すということは、上手に話すことが問題になったときに限って思い出されるようでなければならない。」

「すべてのことについて何かを知ることは、一つのものについてすべてを知ることよりずっと美しい」

「人間は、意地悪が好きである。しかしそれは、片目や不幸な人たちに対してではなく、高慢なしあわせ者に対してである。」

「すべて、著者のためでしかないものには、何の値うちもない。」

「ある著者たちは...「私の本、私の注釈、私の物語、等々」と言う...むしろ「われわれの本、われわれの注釈、われわれの物語、等々」と言うほうがよかろう。というのは、普通の場合、そこには彼ら自身のものよりも他人のもののほうが、よけいはいっているからである。」

「君は人からよく思われたいと望んでいるのか。それなら、そのことを自分で言ってはいけない。」

「警句をよく吐く人、悪い性格。」

「あまり早く読んでも、あまりゆっくりでも、何もわからない。」

「エピクテトスは...問うている。「われわれは、人に頭が痛いでしょうと言われても怒らないのに、われわれが推理を誤っているとか、選択を誤っているとか言われると怒るのは、なぜだろうか」」

「理性が想像に全面的に勝つなどということは決してなく、その反対こそ普通なのである。」

「われわれの真実と、それをわれわれに言ってくれる人たちを憎み、彼らがわれわれに有利なように思い違いをしてくれるのを好み、そしてまた、われわれが現にそうであるのとは別のものとして彼らから評価されたいと願っている」

「人間の不幸というものは...部屋の中に静かに休んでいられないことから起こるのだ」

「われわれの不幸な状態から、われわれの思いをそらし、気を紛らさせてくれる騒ぎを求めている」

「人は、彼らの上に、仕事とか、諸言語や諸芸の習得とかを、おしつぶしそうになるまで積み上げる。そして、人は彼らに、彼らの健康や名誉や財産や、また彼らの友人たちのそれらのものまで良い状態になければ、幸福になりえず、ただ一つ欠けても不幸になるだろうと教え込む。」

「虚栄はかくも深く人間の心に錨をおろしているので...それぞれ自慢し、自分に感心してくれる人たちを得ようとする。」

「隠れた美しい行為は、最も値うちのあるものである...そこで最も美しいことは、隠そうと思った点」なのである。

「形式的なものに希望を託すのは迷信である。だが、それに従おうとしないのは高慢である。」

「二つの行き過ぎ。理性を排除すること、理性しか認めないこと。」

「理性の最後の歩みは、理性を超えるものが無限にあるということを認めることにある。それを知るところまで行かなければ、理性は弱いものでしかない。」

【川は、人が行きたいと思うところへ運んでくれる、進行する道である】

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【どうか、ご自愛を】

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