1976年7月第1週に見た映画 (その1)
7月09日(金) 昭和館地下
新幹線大爆破 4点
動脈列島 2点
やくざ映画三本立ての昭和館には、この2年後からよく通うようになったのですが、この頃は新宿の裏通りにあるこの映画館を探し出すのがやっとだったはずで、今から考えると、本当に昭和館地下だったのかなあ、と思います。というのも、たぶん昭和館地下はアダルト映画専門だったからです。だから、もしかしたら地下のほうじゃない昭和館で、記録ミスなのかもしれません。
「新幹線大爆破」は、佐藤純彌監督、高倉健主演の1975年の東映映画です。60年代に人気を誇った任侠映画が下火になり、菅原文太を中心とする実録路線になじめない健さんが新しい自分を模索し始めたころの作品です。なにしろ、この前には「ゴルゴ13」やハリウッド映画「ザ・ヤクザ」に出ているし、このあとは「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」「野性の証明」に出るのだから。でも、どれも話題作ばかりだから、やっぱり健さんはすごい。「新幹線大爆破」はキネマ旬報の批評家選出ベストテンでは7位、読者選出では1位でした。スピードが80キロ以下になったら爆発するように仕掛けた犯人側に健さん、山本圭ら、国鉄の運転指令長が宇津井健、運転士が千葉真一。
「動脈列島」は、増村保造監督、田宮二郎主演の1975年の東宝映画で、これも新幹線を題材にしています。田宮二郎も60年代に人気だったし、このコンビには「黒の試走車(テストカー)」という黒シリーズのきっかけとなった人気作があります。黒シリーズには宇津井健が主演したものもあるし、増村以外の監督によるものもあるけど、シリーズ最後の作品も増村監督、田宮主演の「黒の超特急」(1964)で、新幹線公団の汚職を追及する話でした。健さんは現在まで人気を持続させているけど、田宮は1978年暮れに散弾銃で自殺してしまいました。「白い巨塔」の再テレビドラマ化が人気だった数年前、田宮主演の1978年のテレビドラマ「白い巨塔」が再放送されていましたが、品の良い唐沢君と比べ物にならないぐらいギラギラ度がすごかった。でも、その上昇志向が実生活上でも仇になったわけだ。「動脈列島」では捜査側の主人公を演じており、新幹線公害を理由に運行を妨害しようとする医師の近藤正臣と対決するらしい。らしい、というのは、ほとんどおぼえていないからで、唯一トンネルの出口の映像が頭に残っているのだけど、gooであらすじを読むと、やっぱり終りのほうでトンネルが関係するらしい。清水一行原作。
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