4月18日に「有がたうさん」のトラックバックを付けてくださった方、遅くなってすみません。
変なトラックバックばかりだし、仕事が忙しかったりで、ちゃんとしたトラックバックを見逃していました。申し訳ない。「最近のトラックバック」に加えたので、みなさん、Mr. Bation さんのブログを見てあげてください。本当に大好きな映画です。
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4月30日(金) オリエント急行殺人事件 (新宿西口パレス) 3点
オールスターキャストの大作って苦手で、退屈せずに見ることはできるけど、特に好きになることもない。「オリエント急行殺人事件」(Murder on the Orient Express)は、1934年のアガサ・クリスティのミステリー小説を1974年に映画化したもの。60年代にマーガレット・ラザフォード主演で何本かミス・マープルものが映画化されたのだけど、クリスティは気に入らなかったので、その後、自作の映画化には難色を示していました。何とか説得して、「オリエント急行殺人事件」の映画化にこぎつけたわけですが、クリスティは今回の映画化は気に入ったようです。ポワロのひげ以外は。これが好評だったので、1978年には「ナイル殺人事件」が作られました。ポワロ役は、アルバート・フィニーからピーター・ユスティノフに代わりました。クリスティは1976年に亡くなったので、その後の柳の下のどじょうを狙った作品群については知らずに済みました。私の記憶では、アルバート・フィニーのポワロは作り物めいていて、あまり好きになれませんでした。アルバート・フィニーという人は演劇人だと思うんだけど、各作品において役を作りすぎるのか、なんか映画における彼は顔もキャラクターもなんかいまいち印象に残りません。どんな役をやっても、ドロンはドロンで、ベルモンドはベルモンドでといった、そんな人たちのほうが好きです。アルバート・フィニーはアカデミー主演男優賞にノミネートされましたが、賞は獲得できませんでした。ほかにノミネートされたのは、イングリッド・バーグマン(助演女優賞)、脚色賞、撮影賞(ジェフリー・アンスワース)、音楽賞、衣装デザインで、バーグマンが助演女優賞を獲得しました。監督はシドニー・ルメット、ほかの出演者はローレン・バコール、マーティン・バルサム、ジャクリーヌ・ビセット、ジャン・ピエール・カッセル、ショーン・コネリー、ジョン・ギルグッド、ウェンディ・ヒラー、アンソニー・パーキンズ、バネッサ・レッドグレーブ、レイチェル・ロバーツ、リチャード・ウィドマーク、マイケル・ヨーク、コリン・ブレークリー。家でのんびりDVDを見たら面白いかなとか、原作を読んでみたいなとか思いますが、それは余裕があったらの話です。
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と言っても、そんなに新鮮味は感じないんですけど。
http://www.youtube.com/watch?v=mhHRr-k3--0
むしろ、飯田さんと矢口さんが歌う「たんぽぽ」に感激しました。あとから出てくる4人はどういう人選か最初はわからなかったけど、後期のタンポポのメンバーなのね。石黒彩さんが出てきたら最高だったんだけど。
http://www.youtube.com/watch?v=EeRmaPBa3BU
日テレの土曜日9時から始まったドラマ「ザ・クイズショウ」は、1回目を見る限り、あややはチョイ役って感じでした。関ジャニの横山君が良かった。
定額給付金の申請書に預金通帳のコピーを入れるのを忘れたので、電話して問い合わせたら、「申請書が返送されるので、通帳のコピーを入れて送り直してください」ということだったので、申請書が返送されるのを待っていたのですが、結局通帳のコピーは不要だったのか、めんどくさかったのか、申請書は返送されず、給付金が口座に振り込まれるという通知ハガキが来ました。
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最近あまりDVDを見なくなっていたのですが、眼鏡を購入したら画面や字幕がクッキリ見えて、DVDを見るのが楽しくなりました(テレビはますます面白くなくなってくるし)。というわけで、ちょうど一年前に購入した "Imitation of Life" の2枚組DVDをやっと見ました。ただ、見る順番を間違えました。ダグラス・サークの1959年の「悲しみは空の彼方に」を先に見て、ジョン・M・スタールの1934年の「模倣の人生」をあとで見たものだから、「模倣の人生」があまり面白くなかった(邦題は異なるが、原題は同じで、ファニー・ハーストの小説が原作)。サークのはカラーだし、話の展開や演出や画面が強烈だし。しかもサンドラ・ディーが可愛い。トロイ・ドナヒューがチョコっと出てくるのだけど、この二人は同じ年に「避暑地の出来事」で共演して青春スターになったようです。この映画のテーマ曲「夏の日の恋」はパーシー・フェイス・オーケストラで超有名ですよね。脱線してしまいましたが、「悲しみは空の彼方に」のほうはマへリア・ジャクソンが終わりのほうで1曲歌う。一介の黒人のお手伝いさんがなぜかくも盛大な葬儀を行ってもらえるのか不思議ですが、ご主人様のラナ・ターナー扮する女優が有名だからかもしれません。「模倣の人生」のご主人様はクローデット・コルベール扮する実業家がご主人様で、葬儀が壮大なのはこちらも同じ。話の中心は、その黒人のお手伝いさんの娘が、白人とのハーフで、見た目は白人に見えるところからくる、その娘の悲劇なんだけど、両作品ともその娘を演じる女優さんがいま一つ印象に残らない。「ミルドレッド・ピアース」のアン・ブライスぐらい強烈に意地の悪い子だったらよかったのにと思う。で、この黒人の話を真正面から取り上げるのは1934年にしても1959年にしてもスキャンダラスすぎるのか、主人公はコルベールやラナ・ターナーだし、彼女と彼女の恋人と彼女の娘との三角関係というエピソードもある。が、これは父親を知らないハイティーン娘が年上の男性に恋心を抱いた程度のもので、黒人の母娘のエピソードと比べたら、深刻さははるかに低い。
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NBC Valentine Greeting
約2分、白黒、サウンド、35ミリ
Terence Dobson の "The Film Work of Norman McLaren" には次のようなことが書かれています。マクラレンは、1939年10月に、紹介状、画集、3千フィートのフィルム(自作品のプリント)、120ドルをもって、ニューヨークに到着します。しかし、フィルムには25ドルの関税がかかり、マクラレンはお金に余裕がなかったので、フィルムは保税倉庫に保管されました。マクラレンは、紹介状を持って、アメリカン・フィルム・センターやニューヨーク近代美術館などを訪れますが、結果は芳しくありませんでした。そのうちお金もなくなってきましたが、人づてにNBCテレビのプロデューサーに紹介され、クリスマス用の短い作品を作ることになりました。フィルムにじかに描いた作品で、マクラレンは10日間必死で取り組みました。その白黒の30秒ほどの作品は "NBC Greeting" と名付けられ、クリスマスだけではなくバレンタインデーなど数ヵ月間にわたって何度も放送されましたが、マクラレンは一作のみでお払い箱となり、ニューヨークで半年ほど暮らせるだけの収入を得ただけでした。
この作品は、残念ながらYouTubeにはアップロードされていないようですが、7枚組ボックスセットの2枚目に "NBC Valentine Greeting" というタイトルで収録されています。作品が始まる前に、「NBCは "Love Letter" というタイトルで放映した」というような字幕が出ます。バックのシュールな絵がなくなっただけで、"Love on the Wing" と趣向は似ています。黒の背景に白い太い線による2つのハートの絵が2つの唇に変化して、キッスすると、2つのハートに小さなハートが1つ加わるといったような展開です。エロチックというより、微笑ましいし、ユーモラスな感じです。音楽はアルバート・アモンズのブギウギピアノ。 不思議なのは、30秒ではなく、2分近くあること。しかも、画面にはっきりと "Valentine" と出てくるので、あきらかにバレンタインデー用です。上記の本の説明が間違っているのか、それともNBCがクリスマスやバレンタインデーといった機会ごとにマクラレンのオリジナルに手を加えたものを放映したのか。
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BFIから出ている文庫本サイズの "100 Road Movies" が届いたので、ざっと眺めていたら、エドガー・G・ウルマーの "Detour" が入っていたので、これ見てみたいなあと思って、米アマゾンを探したら、なんと、6枚組18作品で、25ドルほどの超お買い得なDVDセットを見つけました。"Ultimate Film Noir Collection" です。同じタイトルで、5枚組10作品14ドルというのもあるようです。たぶん字幕は付いていないだろうけど、そんなことはどうでもいいぐらい安いので、6枚組注文しちゃいました。
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4月? 雨月物語 (新宿座) 4点
4月? 山椒太夫 (新宿座) 4点
何日に見たのか記録していません。新宿座は、歌舞伎町の地球会館の地下にあり、当時は古い邦画を上映していましたが、80年代に入って、歌舞伎町松竹という松竹の封切館になり、現在は新宿ジョイシネマになっているらしい。この日は溝口健二の名作二本を見ていて、どちらも田中絹代が哀れです。今でこそ大好きな「山椒大夫」も「雨月物語」も、この頃は、よくできた映画だ、ぐらいにしか思っていなかったはず。母親やその他の家族への愛情なんて、けっ、ってぐらいにしか思っていなかった若者だったから。二作ともアメリカのクライテリオンからDVDが発売されていて、特に「雨月物語」の二枚組は素晴らしいです。
4月? ヤング・フランケンシュタイン (テアトル新宿) 5点
4月? フロント・ページ (テアトル新宿) 3点
これも何日に見たのか記録していません。アメリカのコメディ二本立て。「ヤング・フランケンシュタイン」は当時話題だったメル・ブルックス監督によるフランケンシュタインのパロディ。脚本はブルックスと主演のジーン・ワイルダー。白黒の撮影はジェラルド・ハーシュフェルド、音楽ジョン・モリス。出演は、ジーン・ワイルダーのほかに、ピーター・ボイル、マーティ・フェルドマン、クロリス・リーチマン、テリー・ガー、マデリーン・カーン、ジーン・ハックマン。なんか、マデリーン・カーンが怪演していたような気がします。
「フロント・ページ」は、ベン・ヘクトとチャールズ・マッカーサーの戯曲が原作で、主演のジャック・レモンとウォルター・マッソーが少々老いた感じで元気が感じられないから、同じ原作の「犯罪都市」や「ヒズ・ガール・フライデー」と比べたら、ぐっと落ちる気がします。監督ビリー・ワイルダー。
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The Obedient Flame (1939)
約10分、白黒、サウンド、16ミリ
家庭用ガスの仕組みを、アニメや実写を使って、わかりやすく説明している文化映画です。矢印がうまく使われているし、ナレーションや音楽も心地よく聞こえてきます。これは郵政局の製作ではなく、マクラレンがどこかに貸し出されて、ガス会社のために作ったようです。YouTubeにアップロードされています。
1939年には、イギリスがナチスドイツと戦争しそうな気配が濃厚になっていました。スターリンがヒトラーと不可侵条約を結んだので、共産主義を支持していたマクラレンは裏切られと感じ、共産主義への支持をやめました。しかも、スペイン内乱のドキュメンタリーに参加した経験から、平和主義者になっていました。マクラレンはヨーロッパで勃発しそうになっていた戦争に巻き込まれたくなかったので、アメリカに移住する決意をします。
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昔から目が悪いのはわかっていたけど、どうにか仕事をやってこれたので、今まで眼鏡をしたことがありませんでした。テレビでDVDを見ると、字幕が見づらいので、台詞がわからなくてもいいやと思って、最近は字幕なしで見てました。お医者さんにもらっている自律神経の薬などが効いているのか、今まで億劫だったこともやってみようという気になっているらしく、10日ほど前、わりと自然に眼鏡屋さんに行ったのでした。で、視力を調べてもらったら、自分が思う以上に悪くて、店員さんの「外出用のも購入した方がいいですよ」という言葉に乗ってしまって、仕事用と外出用の二つを買ってしまいました。私は車に乗らないし、自転車に乗ってて不便を感じたこともないのに。まだ外出用を外でかけたことはないので、どんな具合かお伝えできませんが、仕事用で鏡を見てビックリ。顔にシミがいっぱいできているのとか、白髪の一本一本がくっきり見えて、ガックリ。今までのソフトフォーカスがなつかしい。写真は、上が仕事用、下が外出用。(補足:10日前に注文して、本日できあがったので、店に取りに行ったのです。)
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Love on the Wing 1938
約4分半、カラー、サウンド、35ミリ
航空便サービスを描いたファンタジーです。やっとマクラレンらしい作品の登場です。マクラレンの最初の作品と呼ばれており、マクラレン自身もこの評価に賛成しているそうです。YouTube にアップロードされているので、それを見てください。見てわかるように、シュールな絵をバックに、白い太い線で描かれた絵が次々と変化して行きます。郵政公社の総裁は、この作品が気に入らなかったようで、どうも当時公開されなかったらしい。マクラレンによれば、エロチックすぎたし、フロイト風すぎたからそうです。音楽はジャック・イベールの「喜遊曲」。
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News for the Navy 1937-38
10分、白黒、サウンド、35ミリ
海兵隊の恋人を持つ女性が、バミューダ付近に停泊している軍艦に乗船している恋人に新聞を郵送するというのが大枠で、内容は、その新聞を包んだ郵便物がどのように仕分けられながら軍艦まで届くかを説明するドキュメンタリーです。電話帳の作成を説明した "Book Bargain" と似ているし、ここでもテンポよく描かれていて、マクラレン作品というより当時の文化映画として心地良く見ることができます。無人の小さな貨物車が郵便物を乗せてトンネルを移動するのが面白いです。手際の良い作業をスピーディーに描くという点で、「夜霧の恋人たち」で手紙を送るために使われる気送管を思い出しました。物語とは直接関係ない気送管を丁寧に描くことで物語映画が豊かになるように、郵便物が入れられたズダ袋が輝く鉄板でできた通路を落ちていく数ショットが視覚的に美しくて、このドキュメンタリーの主目的とは関係ない部分にも魅力を感じたのでした。
Mony a Pickle 1937-38
4分、白黒、サウンド、35ミリ
DVDにはノーマン・マクラレンが担当した部分のみが収められているようで、その長さが4分ほどです。全体としては数名が担当しており、郵政局の貯蓄銀行での貯金を推奨している作品のようです。マクラレンの部分は、若いカップルが千ポンドあったらどうするかを夢見るエピソードで、みすぼらしい家具や備品が最新式の家具や家電に変わります。古いものが新しいものに突然変わるショットもありますが、古い家具や備品が部屋から出ていくのを1コマずつ撮影したアニメ風の工夫もあって、今後のマクラレンの片鱗を見ることができます。
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シックスティ・ミニット・マン
二回目のセッションで、「ハーバー・ライツ」と「シックスティ・ミニット・マン」を録音しました。「ハーバー・ライツ」は1940年のバラードで、この1950年当時、サミー・ケイのオーケストラが大ヒットさせていました。マクファターが、風変わりだが力強く歌っており、フェデラル・レコードはただちにドミノズの二枚目のシングルとして発売しました。「シックスティ・ミニット・マン」は二ヵ月後に発売されました。性的な含みが顕著なためにラジオでは放送禁止になりましたが、30週間R&Bチャートにとどまり、そのうちの半分近くでトップの座に君臨しました。オーケストラやクルーナー(低い声で感傷的に歌う流行歌手)が独占していたポップチャートにも入りました。
シド・ネイサンは小ずるいビジネスマンで、自らのヒット曲を別のジャンルでもヒットさせようとしました。カントリー・デュオのヨーク・ブラザーズに「シックスティ・ミニット・マン」をカバーさせましたが、ほかの「シックスティ・ミニット・マン」のカバー同様、ヒットしませんでした。なぜなら、オリジナルが強力すぎたし、独特すぎたからです。それで、ネイサンは、アンサーレコードを作ることにしました。新しいグループ、スワローズに "It Ain't the Meat (It's the Motion)" を歌わせて、小ヒットとなりました。二年後、ドミノズを脱退したビル・ブラウンがチェッカーズを結成し、同じ主人公の歌 "Don't Stop, Dan" をキングレコードから発売しました。1960年、ネイサンは、アンタッチャブルズのリメイクにあやかろうと、オリジナルに女声コーラスを加えたバージョンを発売しました。
(今回はこれで終わり。右の関連サイトの「最初のロックンロール」をクリックすれば、まとめて読むことができますし、過去のものも読むことができます。)
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レコード会社との契約
1950年10月、ローズ・マークスは、ドミノズをラジオの新人発掘番組に出演させました。観衆の反応が良かったのに気づいた黒人のアレンジャー兼ギタリストのレネー・ホールは、キングレコードのシド・ネイサンに電話します。当時、キングレコードはけっこうヒットを出していたのですが、ボーカルグループの市場にはあまり踏み込んでいませんでした。土ミニ図に関して、ネイサンはどうすればいいのかわからなかったので、A&Rマンのラルフ・バスに任せます(ラルフ・バスは、すでに、ジャック・マクビーの "Open the Door, Richard" とT・ボーン・ウォーカーの "Call It Stormy Monday" という大ヒット曲をプロデュースしていました)。
ラルフ・バスは、ドミノズをじかに聴いて、「ポップグループとしては十分にポップじゃないし、R&Bグループとしては十分にR&Bじゃない」と思いました。バスは、彼がどのようなものを望んでいるのかの例としてオリオールズのレコードを聴かせたら、ビリー・ワードは「そんな曲なら、いつだって書けるさ」と言いました。実際そのとおりでした。
シド・ネイサンはラルフ・バスを信頼していたので、バスのために子会社フェデラル・レコードを設立し、バスが発掘した新人を録音させることにしました。バスはドミノズをキングにいれたくなかったので、フェデラルに入れて、フェデラル最初のレコードを録音させました。
ドミノズのデビューシングル "Do Something for Me" は、18歳のクライド・マクファターがリードシンガーを務めるお涙頂戴のバラードで、R&Bチャートを上昇しました。B面の "Chicken Blues" のほうがロック調で、「シックスティ・ミニット・マン」の準備運動といった感じでした。こっちはビル・ブラウンがリードを務めました。A面はオリオールズのソニー・ティルのバラードを模倣し、B面はレイブンズのジミー・リックスのアップテンポなブルーズを模倣することで、ビリー・ワードは丸損を防いだ(hedging his bets) というのが、この本("What Was the First Rock 'n' Roll Record?")の著者の意見。
(続く)
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バスのクラクションの音、上原謙の運転手の「ありがとう」という声、流れていく風景が快感。伊豆の峠をバスで越えるだけで成り立っている映画で、実際に旅するのは苦手だけど、映画の中で旅したい私にとって、たまらない作品。上原謙は、バスが通るのをよけてくれる歩行者たちに「ありがとう」を連発する気のいい運転手。でも、車内の中心は、あだっぽい渡り鳥の水商売の姐さんで、まだ20歳ぐらいのきれいな桑野道子が魅力的に演じています。彼女がいなければどんなに退屈な旅になったことでしょう。
当時も不景気で、不思議と現代とマッチするところのある作品です。各エピソードは断片的なんですが、中では、道路工事の若い女性労働者が印象に残りました。道路工事をしながら日本各地を転々としているらしいのですが、白い服を着ているのが不思議だったし、「自分の作った道路を日本の着物を着て歩いてみたい」というので、在日朝鮮人なのかと思ったので、あとで調べてみたら、やはりそうでした。「西便制ー風の丘を越えて」を思い出しました。上原謙の運転するバスを見かけた彼女がバスを追いかけてから、実際に二人が会話するまでにかなりの時間があって、「あの彼女は何だったんだろう」と思わせてくれるので、よけい彼女のエピソードが印象に残ります。白い服を着た人々がぞろぞろ歩いている風景はシュールな感じがします。そういえば、ブニュエルにもバスの映画があったような。
トーキーの技術がまだ進んでいないので、セリフをハッキリ聴かせようと、みんな普通よりゆっくりしゃべっているのが、不自然というより、私の耳には心地よく感じました。川端康成原作。
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ドミノズ
ドミノズは、のちにビリー・ワードとドミノズと名乗っていたぐらいだから、ビリー・ワードが中心です。ところが、驚くべきことに、彼はグループの中で歌っていないのです。彼は、グループのコーチであり、ピアニスト兼オルガニストであり、ローズ・マークスとともにドミノズという商標の所有者でした。彼は、週給制によって、グループのメンバーを雇ったり解雇したりする権力を持っていました。すなわち、メンバーをいつでも入れ替えることができたわけで、のちにプラターズやドリフターズの所有者がこのシステムを採用しました。「シックスティ・ミニット・マン」が録音された1950年のメンバーは、テナーがクライド・マクファター、セカンドテナーがチャーリー・ホワイト、バリトンがウィリー・ラモント、ベースがビル・ブラウンでした。
ビリー・ワードとともにドミノズを所有していたローズ・マークスは若い白人女性で、オリオールズ(最初のR&R10曲目 "It's Too Soon to Know" 参照)のマネージャーで曲を提供していたデボラ・チェスラーを意識していたようです。彼女も野心を持った若い白人女性でした。マークスの提案で、ワードはハーレムで四人のボーカリストを集めたのです。
ドミノズという名前は、1923年に "Dancin' Dan (Fox Trot)" を録音したブラック・ドミノズから来ているのかもしれませんが、ドゥーワップグループの先駆的存在、インク・スポッツと対比した名前にしたかったのかもしれません。インク・スポッツ(インクのしみ)が白地に黒をイメージするのに対して、ドミノは黒地に白をイメージさせます。
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ダンという女好きを主人公とした歌に関する段落がもう一つあって、昨日は見落としていました。ブラック・ドミノズというジャズバンドが "Dancin' Dan (Fox Trot)" という歌を1923年に録音しており、ダンが主人公の歌として最初にレコード化されたものじゃないかと書いています。その7年後、ベッシー・スミスが "Kitchen Man" という歌でダンのことを歌っており、さらにその翌年には "Hustin' Dan" という歌も録音しています。1937年にはジョージア・ホワイト Georgia White が "Dan the Backdoor Man" を歌い、同年、フォー・サザーナーズ Four Southerners がカバーしています。ソングライターにとって、ダンは便利な男だったようです。というのも、ダンは、handy man、lover man、back-door man と韻を踏むからです。back-door man というのは、古いブルーズ用語で、夫が玄関から仕事に出かけると、裏口からこっそり忍び込む情夫のことです。しかし、この流れをくむ「シックスティ・ミニット・マン」は、甘いテナーボイスが中心の、耳あたりのよい、プロとして運営されていたボーカルグループであるドミノズにとって例外的なものでした(「プロとして運営されていた」の原文は professionally-run で、この訳には自信がありません)。で、そのドミノズについては、次回からのお楽しみ。
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題名の意味
「60分の男」という題名は、どこからきているのでしょうか。低音担当のビル・ブラウンによれば、15分のキス、15分のじらし、15分喜ばすこと、15分の "blowin' my top" だそうです。最後のは、私の辞書によれば「激怒する」とか「気が狂う」とかいう意味があるけど、流れからすると「いっちゃう」という意味でしょうか。こういうのは、double entendre という二重の意味を持つ語句なんですが、あまりに使われすぎたために、今では、ズバリそのものを表現しているとしか思えない。
この二重の意味を持つ歌詞を含むブルーズは何十年も前からあって、そういう曲を挙げています。40年代以降では、Julia Lee の "Snatch and Grab It"、Helen Humes の "Million Dollar Secret"、Billy Mitchell の "The Ice Man" などがあったが、その前にも "Frankie and Johnny" や Lucille Bogen の "Shave 'em Dry" という曲があったそうです。しかし、それらは百万枚以上売れなかったし、ポップチャートには入りませんでした。
「シックスティ・ミニット・マン」の主人公はラビン・ダン Lovin' Dan というのですが、ダンという人物は古くから歌われているそうです。19世紀のミンストレルショーでは Dan Tucker または Jim Dandy という名前でした(Dandy については1956年にラバーン・ベイカーが歌っているそうだし、1958年には Jesse Belvin という歌手が "Deacon Dan Tucker" という曲を歌っています)。残存している楽譜によれば、1921年には "The Lady's Man, Dapper Dan from Dixieland" という曲がありました。列車のボーイが、女と密会するかなんかの駅を通り過ぎるときに駅の名前を叫ぶとかいう歌で、駅の名前を叫ぶという技巧は、のちにルイ・ジョーダンの "Salt Pork, West Virgina" やジェームズ・ブラウンの "Night Train" など多くの曲で使用されました。
(続く)
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4月7日(水) 人形の家 (新宿ロマン) 3点
4月7日(水) 愛の讃歌 (新宿ロマン) 4点
「人形の家」はイプセンの有名な戯曲をジョセフ・ロージーが映画化。主人公のノラをジェーン・フォンダが演じており、エドワード・フォックス、トレバー・ハワード、デビッド・ワーナー、デルフィーヌ・セイリグが共演。脚色デビッド・マーサー、音楽ミシェル・ルグラン、撮影ジェリー・フィッシャー。1973年のイギリス映画。
「愛の讃歌」はエディット・ピアフの半生を描いた1974年のフランス映画。監督はギイ・カザリルで、若き日のピアフを演じるのはブリジット・アリエル。最近でもピアフの映画があるようで、そっちは晩年まで描いているかどうか知りませんが、これは世に出るまでを描いていて、当時わりと評判が良かったように記憶しているし、採点からすると私も面白く見ることができたようです。
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"What Was the First Rock 'n' Roll Record?" という本を訳してきて、誰も私のブログなんて見ないだろうと思って、著作権についてはさほど気にせずにやってきたし、実際、どこからも文句はなかったけど(面白いという意見もあまり聞かない)、やっぱり気になるので、以後は、まとめた形で発表しようかなと思っています。そのまま訳したほうが楽で、まとめるのって、けっこう難しいので、今月一杯にはなんとかということで(なにしろ仕事が忙しい)。以後は、わりと有名な曲ばかりなので、これまでみたいに丁寧にやる必要もないかもしれないし。
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やっと半分まで来ました。25曲目は、ドミノズ The Dominoes の「シックスティ・ミニット・マン」です。
YouTube で聴くことができます。
http://www.youtube.com/watch?v=jh6re_I__HQ (なぜか途中で終わっています)
http://www.youtube.com/watch?v=tCeI0e7EKDc&feature=related (オリジナルとは少し違うようです。)
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