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2008年12月31日 (水)

来年はおとなしくします

どうも血圧が高くなりがち。寒くなってきたってこともあるし、このところ仕事が忙しいってこともあるし、今後について思い悩んでいるってこともあるし。来年は "The Film Work of Norman McLaren" という本を読みながらマクラレンのDVD7枚組を楽しむことを通奏低音にして、「最初のロックンロール」を毎月1曲ずつやって、映画鑑賞記録もほどほどにします(来年は大学1年の時を振り返るのだけど、お酒ばかり飲んでいた記憶があるので、さほど映画を見てないだろう)。あと、フィルムノワール、植草さんなどは気が向いたときに。

最近は日常生活における物語の役割というのに興味があります。ちょっと映画から離れるけど、どのようなものであれ物語論が映画と関係しないわけがない。もうすぐ読み終わるのが、Roger C. Schank という人の "Tell Me a Story: Narrative and Intelligence" という本で、次に読もうとしているのが "Living Narrative: Creating Lives in Everyday Storytelling" という本。今のところ、ここに感想を書こうとかそんなことは考えずに、乱読したい。

写真の左は、いつも使っている電動の血圧計、右は昨日届いた血圧計。左のは、半年前に病院に持って行って、病院のとほぼ同じ数値が出るってことを確認したんだけど、やっぱり右の方が高くなる。それにつられて、左で測っても高くなった。

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2008年12月30日 (火)

1975年12月第5週に見た映画(その1)

12月30日(火) コニャックの男 (自由が丘推理劇場) 4点

併映もあったのでしょうが、これ一本のためにわざわざ自由が丘まで行った珍しい上映作品。ベルモンド主演の痛快アクションコメディと言いたいとこだけど、そんなに痛快ではなかったような。「リオの男」のような現代劇ではなく、時代劇なのが私には苦手。フランス革命を舞台にしているようです。でも、点数は良い。goo によれば、1971年のフランス映画で、監督はジャン・ポール・ラプノー(1966年にカトリーヌ・ドヌーブが主演した「城の生活」というのが有名らしいが、たぶん見てないと思う)。IMDb によれば、共演マルレーヌ・ジョベール、ラウラ・アントネッリ、ミシェル・オークレール、シャルル・デネ、ポール・クローシェ、ピエール・ブラッスール、サミ・フレイ、脚本ラプノー、クロード・ソーテ、ダニエル・ブーランジェら、音楽ミシェル・ルグラン、撮影クロード・ルノワール。けっこう豪華な作品だったんだなあ、と今にして思う。プロデューサーは誰かというと、アラン・ポワレという人で、60年代にルイ・ド・フュネスの一連のコメディでガッポリもうけたようです。「大頭脳」「ラムの大通り」「狼どもの報酬」などもプロデューズしているし、後年には「ラ・ブーム」や「プロヴァンス物語」も作っています。

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2008年12月29日 (月)

来年の正月も仕事なのだ

私は実務翻訳という仕事をしているのですが、正月とかゴールデンウィークとかは、たいてい、連休明けに納品する仕事が入ってきます。この不景気なご時世、ありがたや、ありがたや。

うちで血圧を測るとけっこう安定しているのですが、二週間に一度通う内科医院では驚くほど血圧が上がってしまいます。この前、私の血圧が高いのを知っている歯科医が「ちょっと測ってみましょう」と血圧計を持ち出したとき、血圧計を見て恐怖を覚えました。うちでは、電気で動くナショナルの上腕血圧計というのを使っているのですが、医者で使っている水銀血圧計に慣れるために同じような血圧計を購入することにしました。ナーシング・スコープという看護婦さんの聴診器と合計で6千円少々。

あややの2枚目と3枚目を1円で購入したことを少し前に書きましたが、今度は「Naked Songs」と「ダブルレインボウ」も購入しました。これらは1円というわけにはいきませんでしたが、本体が700円と300円で、まあまあ。前者は、CDのほかにDVDも付いているけど、軽くスタジオセッションをやった感じのアルバムで、軽く歌って味を出すにはまだ若すぎるんじゃない。2年前のアルバムだから、ちょうど20歳でした。「ダブルレインボウ」は傑作です。このアルバムの1曲目の「今はレットイットビー」や、今度1月21日に発売予定の「想いあふれて」のタイトル曲は、失恋を非常に切なく歌っていて、とても情感がこもっているのだけど、実生活で噂の彼とは別れたのでしょうか。

想いあふれて
今はレットイットビー

キチンとチキン

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2008年12月27日 (土)

1975年12月第4週に見た映画

12月27日(土) 虹を掴む男 (TBS) 4点

この頃、土曜日にTBSでよく映画を見ているのですが、この映画劇場が、昼間だったのか、深夜だったのか、記憶にない。でも、「虹を掴む男」は昼間見た気がする。ダニー・ケイって品行方正そうであまり好きになれないけど、4点つけているので、けっこう面白かったんでしょう。"The Secret Life of Walter Mitty" という1947年のコメディ。ジェームズ・サーバーの短篇小説が原作で、気の弱い男が白日夢の中でいろんなヒーローになるお話。バージニア・メイヨ、ボリス・カーロフ共演。プロデューサーはサミュエル・ゴールドウィンで、配給はRKO。音楽デビッド・ラスキン、撮影リー・ガームズ(テクニカラー)。監督のノーマン・Z・マクロードは、コメディ専門で、マルクス兄弟、WCフィールズ、ボブ・ホープの作品も手がける。キネ旬の監督事典には「1920年、マック・セネット、ハル・ローチにつぐ喜劇映画のプロデューサーとして名をはせていたアル・クリスティのクリスティ・フィルム・カンパニーに入り」って書いてあるのだけど、このアル・クリスティって初めて聞いた名前です。ノーマン・Z・マクロードともども調べてみる価値がありそう。

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2008年12月26日 (金)

Treasures IV: American Avant-Garde Film, 1947-1986

The National Film Preservation Foundation のDVDシリーズ第四弾は二枚組のアバンギャルド作品集で来年3月発売。1960年代の作品が中心のようで、キノのアバンギャルド集 "Avant-Garde: Experimental Cinema of the 1920s and 30s" と "Avant-Garde 2: Experimental Cinema from 1928-1954" (各々二枚組) や、7枚組の "Unseen Cinema - Early American Avant Garde Film 1894-1941" とはダブらないみたい。Treasures シリーズの第一弾(4枚組)第二弾(3枚組)は私の仮想映画館で詳しく見たのだけど(「宝物作品集」「宝物作品集(その2)」)、第三弾 "Treasures III: Social Issues in American Film" (4枚組)は、まだ全部見てもいない。何が出てくるのかわからないところが面白かった第一弾と第二弾と違って、第三弾は社会派の作品に絞っているので、その分興味がわかない。来年中に仮想上映したとは思うものの、仕事が忙しかったりすると、一本ずつ見て、解説を読んで、自分の感想とともにここに書くという作業はつらそう。

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2008年12月24日 (水)

フィリップ・バン・ザント

本日は歯科医院で歯を抜かれて痛い。あややの2枚目と3枚目のCDが欲しくなった。日本盤の新品は高いので、アマゾンのマーケットプレイスを調べてみたら、なんと、どちらも1円!送料が340円で、実際の送料費との差額が出品業者の収入になるのだろうけど、あややのCDが1円とは悲しい。ま、私はホクホクで購入しましたけど。来年一月に出るCD「想いあふれて」は、ぐるぐる王国にちゃんと予約したので、許されて。

"His Kind of Woman" の解説が長いので、今回はパスさせてください。そのかわりに、昨日の写真の右側の俳優フィリップ・バン・ザント Philip Van Zandt に興味をもったので、調べました。1904年にオランダで生まれ、1958年死去。自分の俳優人生に落胆して、ギャンブルにのめり込み、53歳のとき睡眠薬で自殺。IMDb にはテレビを含めて231本リストされていますが、"uncredited" とされている作品が多い。すなわち、タイトルに自分の名前が出ない端役が多い。「市民ケーン」ではロールストン氏として出演しているものの、「死刑執行人もまた死す」、「ギルダ」、「上海から来た女」、「革命児サパタ」、「泥棒成金」、「80日間世界一周」、「成功の甘き香り」にはクレジットがない。"Film Noir: An Encyclopedic Reference to the American Style" で解説している作品の中では、"His Kind of Woman" と「上海から来た女」のほかに、"Between Midnight and Dawn" "The Big Clock" "The Big Combo" "Decoy" "Macao" "Night Has a Thousand Eyes" "Somewhere in the Night" "The Street with No Name" "Tension" "Where Danger Lives" に出ていますが、これらもクレジットされているかどうか。

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2008年12月23日 (火)

フィルムノワール(115): His Kind of Woman (1951)

115. His Kind of Woman (1951) 替え玉殺人計画(テレビ題名)

あらすじと解説が長いので、今日はあらすじのみ。バカバカしい剣劇ばかり主演している映画スターのカーディガン(ビンセント・プライス)が喜々として実際の撃ち合いを楽しむあたりからドタバタ喜劇になってしまって、腰くだけって感じ。写真の右のフィリップ・バン・ザントってよく見る顔です。あとでフィルモグラフィー調べてみます。

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RKO(ハワード・ヒューズ)。120分。
監督:ジョン・ファロー
脚本:ジェラルド・ドレイソン(原案)、フランク・フェントン、ジャック・レナード
撮影:ハリー・J・ワイルド
音楽:リー・ハーライン(作曲)、コンスタンチン・バカレイニコフ(音楽監督)
出演:ロバート・ミッチャム、ジェーン・ラッセル、ビンセント・プライス、ティム・ホルト、チャールズ・マッグロー、マージョリー・レイノルズ、レイモンド・バー、ジム・バッカス

あらすじ

ニック・フェラーロ(レイモンド・バー)は、犯罪組織のボスでナポリに逃れているが、アメリカに帰りたがっている。フェラーロは、メキシコのリゾート地にいる三人の部下に、彼が米国市民の身分証明を得られるよう命じる。部下の一人がロサンジェルスに出向き、刑務所から出てきたばかりの賭博師ダン・ミルナー(ロバート・ミッチャム)に1年間米国を離れたら5万ドル支払うという申し出をする。ミルナーは申し出を受諾し、メキシコに行き、指示を待つ。ミルナーは酒場でレノア・ブレント(ジェーン・ラッセル)に出会う。彼女は歌手で、映画スターのマーク・カーディガン(ビンセント・プライス)との恋愛関係を求めていた。二人は、飛行機でバジャ・カリフォルニアの会員制リゾート、モロズ・ロッジに行く。レノアはミルナーに魅かれるが、カーディガンと結婚する試みのためにほとんどの貯金を使っていた。だが、モロズ・ロッジに到着すると、カーディガンは、彼女との時間を過ごすよりは、ミルナーと狩りに出かけるほうに夢中になった。

ミルナーはモロズ・ロッジの経営者モロ(フィリップ・バン・ザント)に質問するが、彼は何も知らない。ミルナーは、フェラーロの部下じゃないのかと疑っているクラフトの部屋を訪れる。そこへフェラーロの部下トンプソン(チャールズ・マッグロー)がやってきて、自分の仕事はミルナーとクラフトを見張ることだと告げるが、それ以上のことは知らない。ミルナーは待つ以外にないので、レノアと時間を過ごす。米国移民局の秘密捜査官ビル・ラスク(ティム・ホルト)がやってきて、やっとミルナーは自分がなぜそこにいるか知る。ラスクによれば、フェラーロは、元ナチの医師クラフトから整形手術を受け、ミルナーを処分し、自分がミルナーとなる計画を立てている。ラスクは、トンプソンの部屋で無線機を探しているときにトンプソンに見つかり、殺される。レノアとミルナーは浜辺でラスクの死体を見つける。ミルナーは、トンプソンらによって、沖に停泊中のフェラーロのヨットに連行される。

ミルナーが連行されたのをレノアから聞いたカーディガンは浜辺に向かう。ミルナーは、トンプソンから逃れ、浜辺まで泳ぎ、カーディガンと合流する。カーティガンが浜辺でトンプソンらと撃ち合いをしている間、ミルナーはピストルを持って、ヨットに乗船し、フェラーロに立ち向かうが、再び捕まってしまう。カーディガンは、トンプソンらをやっつけ、ラスクの死を捜査していた警察隊を引き連れ、ヨットに向かう。ミルナーは、フェラーロの部下によって無残に殴られ、蒸気の出ている機関室に入れられる。神経の破壊によって一年以内に死をもたらす薬をクラフトがミルナーに注射しようとしたとき、カーディガンと警察隊が乗り込んでくる。撃ち合いとなり、ミルナーは、背後からカーディガンを狙っているフェラーロを射殺する。カーディガンは意気揚揚と記者会見を開き、ミルナーはレノアと再会する。

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2008年12月22日 (月)

戦後日本映画100選(その5)

昨日、M-1グランプリを見て満足して寝たので、NHK教育で夜10時からやっていた「水俣と向きあう~ドキュメンタリー映画作家・土本典昭の43年」という番組を録画するの忘れてしまいました。再放送して。

2票入った作品。

大曽根家の朝 (木下恵介、1946)
七つの顔 (松田定次、1946)
  片岡知恵蔵主演の多羅尾伴内シリーズ第一作。大映。
銀嶺の果て (谷口千吉、1947)
鐘の鳴る丘 (佐々木啓祐、1948)
  NHKのラジオドラマの映画化。佐田啓二主演。松竹。
破戒 (木下恵介、1948)
蜂の巣の子供達 (清水宏、1948)
忘れられた子等 (稲垣浩、1949)
お嬢さん乾杯! (木下恵介、1949)
執行猶予 (佐分利信、1950)
どっこい生きている (今井正、1951)
愛妻物語 (新藤兼人、1951)
めし (成瀬巳喜男、1951)
白痴 (黒澤明、1951)
風雪二十年 (佐分利信、1951)
本日休診 (渋谷実、1952)
山びこ学校 (今井正、1952)
次郎長三国志・次郎長売出す (マキノ雅弘、1952)
煙突の見える場所 (五所平之助、1953)
プーサン (市川崑、1953)
次郎長三国志・海道一の暴れん坊 (マキノ雅弘、1954)
笛吹童子 (萩原遼、1954)
あなた買います (小林正樹、1956)
ビルマの竪琴 (市川崑、1956)
絵を描く子どもたち (羽仁進、1956)
わが町 (川島雄三、1956)
  辰巳柳太郎、南田洋子主演。日活。
早春 (小津安二郎、1956)
米 (今井正、1957)
純愛物語 (今井正、1957)
蜘蛛巣城 (黒澤明、1957)
無法松の一生 (稲垣浩、1958)
盗まれた欲情 (今村昌平、1958)
果てしなき欲望 (今村昌平、1958)
悲しみは女だけに (新藤兼人、1958)
炎上 (市川崑、1958)
点と線 (小林恒夫、1958)
女の防波堤 (小森白、1958)
  小畑絹子、細川俊夫主演。新東宝。
にあんちゃん (今村昌平、1959)
荷車の歌 (山本薩夫、1959)
浪花の恋の物語 (内田吐夢、1959)
暗黒街の顔役 (岡本喜八、1959)
黒い画集・あるサラリーマンの証言 (堀川弘通、1960)
不知火検校 (森一生、1960)
  勝新太郎主演。座頭市のきっかけとなった作品。大映。
白い粉の恐怖 (村山新治、1960)
  三国連太郎、中原ひとみ主演。東映。
用心棒稼業 (舛田利雄、1961)
  宍戸錠、笹森礼子主演。日活。
小早川家の秋 (小津安二郎、1961)
ゼロの焦点 (野村芳太郎、1961)
水溜り (井上和男、1961)
  川津祐介、岡田茉莉子主演。松竹。
ろくでなし稼業 (斉藤武市、1961)
  宍戸錠、二谷英明主演。日活。
忍びの者 (山本薩夫、1962)
おとし穴 (勅使河原宏、1962)
秋刀魚の味 (小津安二郎、1962)
充たされた生活 (羽仁進、1962)
  60年安保闘争を背景に新劇女優の愛を描く。有馬稲子主演。
関の弥太っぺ (山下耕作、1963)
夜霧のブルース (野村孝、1963)
警視庁物語・全国縦断捜査 (飯塚増一、1963)
  1955年から1964年まで24本作られた東映のシリーズものの一本。
真田風雲録 (加藤泰、1963)
陸軍残酷物語 (佐藤純弥、1963)
  三国連太郎、西村晃、岩崎加根子主演。東映。
武士道残酷物語 (今井正、1963)
肉体の門 (鈴木清順、1964)
大殺陣 (工藤栄一、1964)
夫が見た「女の小箱」より (増村保造、1964)
ああ爆弾 (岡本喜八、1964)
狼と豚と人間 (深作欣二、1964)
十兵衛暗殺剣 (倉田準ニ、1964)
幕末残酷物語 (加藤泰、1964)
剣 (三隅研次、1964)
黒い雪 (武智鉄二、1965)
  わいせつ図画公然陳列罪で摘発された映画。日活。
東京オリンピック (市川崑、1965)
霧の旗 (山田洋次、1965)
刺青一代 (鈴木清順、1965)
とべない沈黙 (黒木和雄、1966)
男の顔は履歴書 (加藤泰、1966)
組織暴力 (佐藤純弥、1967)
ある殺し屋 (森一生、1967)
日本侠客伝・斬り込み (マキノ雅弘、1967)
殺しの烙印 (鈴木清順、1967)
縄張はもらった (長谷部安春、1968)
昭和のいのち (舛田利雄、1968)
緋牡丹博徒 (山下耕作、1968)
人生劇場・飛車角と吉良常 (内田吐夢、1968)
無頼・人斬り五郎 (小沢啓一、1968)
初恋・地獄篇 (羽仁進、1968)
ひとり狼 (池広一夫、1968)
  市川雷蔵主演の股旅やくざもの。
かぶりつき人生 (神代辰巳、1968)
無頼・黒匕首 (小沢啓一、1968)
大幹部・無頼 (小沢啓一、1968)
緋牡丹博徒・花札勝負 (加藤泰、1969)
男はつらいよ (山田洋次、1969)
落葉とくちづけ (斉藤耕一、1969)
喜劇・女は度胸 (森崎東、1969)
野良猫ロック/ワイルド・ジャンボ (藤田敏八、1970)
緋牡丹博徒・お竜参上 (加藤泰、1970)
血染の代紋 (深作欣二、1970)
地の群れ (熊井啓、1970)
白昼の襲撃 (西村潔、1970)
日本解放戦線・三里塚 (小川紳介、1971)
水俣 (土本典昭、1971)
書を捨てよ町へ出よう (寺山修司、1971)
やさしいにっぽん人 (東陽一、1971)
天使の恍惚 (若松孝ニ、1972)
現代やくざ・人斬り与太 (深作欣二、1972)
忍ぶ川 (熊井啓、1972)
女囚さそり・第41雑居房 (伊藤俊也、1972)
初国知所之天皇 (原正孝、1973)
女地獄・森は濡れた (神代辰巳、1973)
㊙女郎責め地獄 (田中登、1973)
恋人たちは濡れた (神代辰巳、1973)
番格ロック (内藤誠、1973)
戒厳令 (吉田喜重、1973)
神田川 (出目昌伸、1974)
華麗なる一族 (山本薩夫、1974)
赤線・玉の井ぬけられます (神代辰巳、1974)
昭和枯れすすき (野村芳太郎、1975)
祭りの準備 (黒木和雄、1975)
略称・射殺魔 (足立正生、1975)
さらば夏の光よ (山根成之、1976)
やくざの墓場・くちなしの花 (深作欣二、1976)
悲愁物語 (鈴木清順、1977)
青春の殺人者 (長谷川和彦、1977)
ねむの木の詩がきこえる (宮城まり子、1977)
八甲田山 (森谷司郎、1977)
霧の旗 (西河克巳、1977)

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2008年12月21日 (日)

「映画だけしか頭になかった」を楽しむ: デュヴィヴィエと会った夜

もともと「スクリーン」1959年9月号に掲載されていたもの。デュビビエは第二回フランス映画祭のために来日していたようです。例によって、植草甚一さんを「JJ氏」と表記します。(私は「ヴ」を使うのが好きじゃないので、もとの文章を転記している場合には「デュヴィヴィエ」にしていますが、私がつけ足した部分は「デュビビエ」にしています。読みづらかったら、申し訳ない。)

ジュリアン・デュビビエは1896年生まれで、1967年に運転中、心臓麻痺で死亡。代表作は、「にんじん」(1932)、「商船テナシチー」(1934)、「白き処女地」(1934)、「地の果てを行く」(1935)、「我等の仲間」(1936)、「望郷」(1937)、「舞踏会の手帖」(1937)、「旅路の果て」(1939)、「運命の饗宴」(1942)、「巴里の空の下セーヌは流れる」(1951)、「陽気なドン・カミロ」(1952)、「埋もれた青春」(1954)、「殺意の瞬間」(1956)、「殺人狂想曲」(1957)、「並木道」(1961)、「悪魔のようなあなた」(1967、遺作)など。

トリュフォーはデュビビエの「殺意の瞬間」のジェラール・ブランを見て「あこがれ」に起用したし、「大人は判ってくれない」に次ぐジャン・ピエール・レオの主演作はデュビビエの「並木道」だったように、良質なフランス映画の伝統を担う映画人の中では、さほどトリュフォーに嫌われていなかったようです。社会派ドラマや文芸作品を尊大に作る監督や脚本家たちは嫌いだったけれど、職人肌のデュビビエはそれなりに評価していたってことかもしれません。「デュヴィヴィエは57本撮っている。私はそのうち23本観て8本気に入った。」(原書房「フランソワ・トリュフォー」、123ページ)

では、JJ氏の会見記を読んでいきます。さほど長くない。

「趣味は?」と聞くと「眠ることです」と答えるのがいいじゃないですか。若い男優ではドロンとブリアリが有望だと答え、「危険な曲り角」のジャック・シャリエは「ふにゃふにゃした魚のようだ」とあしらう。実際、ジャック・シャリエなんてもう誰も知らない。JJ氏が通訳を通して「「埋もれた青春」の複雑なフラッシュバックは計算したものですか」と尋ねると、「計算なんか、すこしもしませんよ」と答える。西部劇は見たくもないし、モダンジャズは聴きたくもない。

そばにミレーヌ・ドモンジョがいたので、モダンジャズについて聞いてみると、バド・パウエルとチャーリー・パーカーが好きだと言う。

影響された監督はトマス・H・インスだけで、好きな監督はジョン・フォードとウィリアム・ワイラー。ジョン・ヒューストンもいいけど、ヒッチコックは好きな作品と嫌いな作品がある。

カイエ・デュ・シネマについて「みんな、あまりに真面目すぎる」と答えたので、JJ氏は、カイエ・デュ・シネマの若い連中はロッセリーニやヒッチコックをやたらほめて、カルネやデュビビエの最新作をコテンコテンにやっつけるので、「真面目すぎる」という言葉には「すこしバカだ」という意味が込められていると推測します。

「ぼくの隣にいた芸者がデュヴィヴィエって何者か知らないのでしかるべき説明をしたうえで、六十三歳だと付け加えると「まあ、外国の人って若いものですのね」といい、感心したような顔をしながら見ていた。」

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2008年12月20日 (土)

衝動注文が止まらない

内科医と歯科医の通院のために小遣いを減らさざるをえないというのに、DVDを注文してしまった。ファンタシウムで送料半額サービスを行っているうえに、クリアランスセールでルノワールの「素晴らしき放浪者」が安く販売されていたから、注文してしまったのでした。3点買うと送料が半額なので、ディアナ・ダービンのスイートハート・パックと懐かしのテレビシリーズ「原子力潜水艦シービュー号」の最初のシリーズを注文しました。すべて米盤。

リチャード・ベイスハートのネルソン提督が頼もしい「原子力潜水艦シービュー号」は、原題が "Voyage to the Bottom of the Sea" で、最初の頃は白黒。3枚組で、13時間ぐらい入っているようです。

ディアナ・ダービンのスイートハート・パックは2枚組で6作品入っているようです。おなじみの「オーケストラの少女 100 Men And A Girl」のほかに、「天使の花園 Three Smart Girls」、「銀の靴 First Love」などが入っていますが、今回食指が動いたのは、12月15日にここで解説を訳したフィルムノワール風コメディ "Lady on a Train" が入っているから。

少し前には、HMVから「沓掛時次郎・遊侠一匹」と「アルファヴィル」を購入しました。「関の弥太っぺ」を見ると、条件反射のように「遊侠一匹」が見なくては気が済まなくなります。「アルファヴィル」を購入したことで、60年代のゴダールの長篇が全部そろいました。ゴダールの長篇を楽しむのは再来年。来年はノーマン・マクラレンの年。といっても、今年のルビッチ・イヤーがたいしたことなかったように、あまり期待しないように。

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清水宏のDVDボックスセット

クライテリオンが3月に発売するイクリプスシリーズ第15弾は清水宏の4枚組。ボックスセットのタイトルは "Travels with Hiroshi Shimizu"。4作品とも日本盤が出ているようですが、定価60ドル弱で、いくらか割引されるだろうから、円高の折、お買い得だと思います。まだ、アマゾンでもファンタシウムでも予約を受け付けていないようです。

  • Japanese Girls at the Harbor (1933)
    「港の日本娘」。及川道子、井上雪子、江川宇礼雄
  • The Masseurs and a Woman (1938)
    「按摩と女」。最近、草彅君が主演した「山のあなた~徳市の恋~」のオリジナル。高峰三枝子、徳大寺伸、日守新一。
  • Mr. Thank You (1936)
    「有りがたうさん」。上原謙、桑野通子、築地まゆみ。
  • Ornamental Hairpin (1941)
    「簪」(かんざし)。田中絹代、川崎弘子、斎藤達雄。

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The Racket (1951)

面白かった。汚職にまみれた都市で刑事ロバート・ミッチャムと暴力団の幹部ロバート・ライアンが対決するお話。ロバート・ミッチャムの刑事がピンとこないけど、すぐキレる暴力団員のロバート・ライアンがリアル。英語字幕に追いつけなくて政治的背景がよくわからなかったけど、汚職側に丸めこまれている検事や刑事がそれを隠すことなく平然と警察署内にいる風景がなんか現代的。"Film Noir: An Encyclopedic Reference to the American Style" の解説が役に立ちます。

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2008年12月19日 (金)

戦後日本映画100選(その4)

3票入った作品。

今ひとたびの (五所平之助、1947)
手をつなぐ子等 (稲垣浩、1948)
破れ太鼓 (木下恵介、1949)
暁の脱走 (谷口千吉、1950)
麦秋 (小津安二郎、1951)
原爆の子 (新藤兼人、1952)
おかあさん (成瀬巳喜男、1952)
にごりえ (今井正、1953)
億万長者 (市川崑、1954)
夜の河 (吉村公三郎、1956)
牛乳屋フランキー (中平康、1956)
洲崎パラダイス・赤信号 (川島雄三、1956)
俺は待ってるぜ (蔵原惟繕、1957)
嵐を呼ぶ男 (井上梅次、1957)
勝利者 (井上梅次、1957)
異母兄弟 (家城巳代治、1957)
満員電車 (市川崑、1957)
大菩薩峠 (内田吐夢、1957)
彼岸花 (小津安二郎、1958)
楢山節考 (木下恵介、1958)
夜の鼓 (今井正、1958)
愛と希望の街 (大島渚、1959)
ろくでなし (吉田喜重、1960)
武士道無残 (森川英太郎、1960)
狂熱の季節 (蔵原惟繕、1960)
用心棒 (黒澤明、1961)
悪名 (田中徳三、1961)
雁の寺 (川島雄三、1962)
関東無宿 (鈴木清順、1963)
乾いた花 (篠田正浩、1964)
鬼婆 (新藤兼人、1964)
執炎 (蔵原惟繕、1964)
壁の中の秘事 (若松考ニ、1965)
清作の妻 (増村保造、1965)
春婦伝 (鈴木清順、1965)
解散式 (深作欣二、1967)
非行少年・陽の出の叫び (藤田繁矢、1967)
日本春歌考 (大島渚、1967)
肉弾 (岡本喜八、1968)
犯された白衣 (若松考ニ、1968)
反逆のメロディー (沢田幸弘、1970)
斬り込み (沢田幸弘、1970)
喜劇・ああ軍歌 (前田陽一、1970)
三里塚・第二砦の人々 (小川紳介、1971)
儀式 (大島渚、1971)
さそり・女囚701号 (伊藤俊也、1972)
㊙色情めす市場 (田中登、1974)
極私的エロス・恋唄1974 (原一男、1974)
砂の器 (野村芳太郎、1974)
仁義の墓場 (深作欣二、1975)
不知火海 (土本典昭、1975)
ある映画監督の生涯 (新藤兼人、1975)
最も危険な遊戯 (村川透、1978)

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Border Incident (1949)

アンソニー・マンの「国境事件」面白かったです。カリフォルニア南西部の広大な畑の幾何学模様を空中撮影し、ドキュメンタリー風のナレーションがかぶさる開巻が、まずゴキゲン。その後も、女っ気なしに、不法入国のメキシコ人労働者たちの厳しい扱いがクールに描かれています。落ちたら逃れることができない小さな泥の沼や、解説に書いてあるトラクターにひかれるシーンは、こわくて夢に出てきそう。不法侵入のためにトラックの荷台の下に何人も寝かされている映像も、閉所恐怖症の私としては、たえがたい。日本に不法入国しようとした中国人たちだったか、コンテナの中で暑さのために死んでいたというニュースを思い出しました。

解説はこちら。

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2008年12月18日 (木)

戦後日本映画100選(その3)

続いて5票と4票の作品。3票と2票はどうしようかな。気が向いたらということで。

  • 5票
    素晴らしき日曜日 (黒澤明、1947)
    青い山脈 (今井正、1949)
    晩春 (小津安二郎、1949)
    また逢う日まで (今井正、1950)
    暴力の街 (山本薩夫、1950)
    カルメン故郷に帰る (木下恵介、1951)
    偽れる盛装 (吉村公三郎、1951)
    生きる (黒澤明、1952)
    雲ながるる果てに (家城巳代治、1953)
    君の名は (大庭秀雄、1953)
    近松物語 (溝口健二、1954)
    夫婦善哉 (豊田四郎、1955)
    警視庁物語・終電車の死美人 (小林恒夫、1955)
    赤線地帯 (溝口健二、1956)
    処刑の部屋 (市川崑、1956)
    真昼の暗黒 (今井正、1956)
    黒い河 (小林正樹、1957)
    人間の条件 (小林正樹、1959)
    野火 (市川崑、1959)
    不良少年 (羽仁進、1961)
    嵐を呼ぶ十八人 (吉田喜重、1963)
    砂の女 (勅使河原宏、1964)
    日本列島 (熊井啓、1965)
    エロ事師たち・人類学入門 (今村昌平、1966)
    胎児が密猟する時 (若松考ニ、1966)
    白昼の通り魔 (大島渚、1966)
    人間蒸発 (今村昌平、1967)
    私が棄てた女 (浦山桐郎、1969)
    エロス+虐殺 (吉田喜重、1970)
    家族 (山田洋次、1970)
    八月の濡れた砂 (藤田敏八、1971)
    一条さゆり・濡れた欲情 (神代辰巳、1972)
    竜馬暗殺 (黒木和雄、1974)
  • 4票
    わが青春に悔いなし (黒澤明、1946)
    わが生涯のかがやける日 (吉村公三郎、1948)
    稲妻 (成瀬巳喜男、1952)
    真空地帯 (山本薩夫、1952)
    現代人 (渋谷実、1952)
    ひめゆりの塔 (今井正、1953)
    黒い潮 (山村聡、1954)
    狂った果実 (中平康、1956)
    女殺し油地獄 (堀川弘通、1957)
    一心太助・天下の一大事 (沢島忠、1958)
    キクとイサム (今井正、1959)
    野獣死すべし (須川栄三、1959)
    切腹 (小林正樹、1962)
    しとやかな獣 (川島雄三、1962)
    天国と地獄 (黒澤明、1963)
    暗殺 (篠田正浩、1964)
    網走番外地 (石井輝男、1965)
    明示侠客伝・三代目襲名 (加藤泰、1965)
    遊侠一匹・沓掛時次郎 (加藤泰、1966)
    東京流れ者 (鈴木清順、1966)
    893愚連隊 (中島貞夫、1966)
    少年 (大島渚、1969)
    無常 (実相寺昭雄、1970)
    仁義なき戦い (深作欣二、1973)
    四畳半襖の裏張り (神代辰巳、1973)
    0課の女・赤い手錠 (野田幸男、1974)

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戦後日本映画100選(その2)

さっきの続きで7票と6票獲得の作品。

  • 7票
    野良犬 (黒澤明、1949)
    西鶴一代女 (溝口健二、1952)
    雨月物語 (溝口健二、1953)
    東京物語 (小津安二郎、1953)
    血槍富士 (内田吐夢、1955)
    幕末太陽伝 (川島雄三、1957)
    張込み (野村芳太郎、1958)
    飢餓海峡 (内田吐夢、1964)
    神々の深き欲望 (今村昌平、1968)
  • 6票
    安城家の舞踏会 (吉村公三郎、1947)
    日本の悲劇 (木下恵介、1953)
    女の園 (木下恵介、1954)
    野菊の如き君なりき (木下恵介、1955)
    浮雲 (成瀬巳喜男、1955)
    くちづけ (増村保造、1957)
    巨人と玩具 (増村保造、1958)
    独立愚連隊 (岡本喜八、1959)
    日本の夜と霧 (大島渚、1960)
    太陽の墓場 (大島渚、1960)
    おとうと (市川崑、1960)
    誇り高き挑戦 (深作欣二、1962)
    憎いあンちくしょう (蔵原惟繕、1962)
    十三人の刺客 (工藤栄一、1963)
    博奕打ち・総長賭博 (山下耕作、1968)
    心中天網島 (篠田正浩、1969)

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戦後日本映画100選(その1)

30年前の「映画芸術」1978年12月号に掲載されていたものです。14名の批評家らが各々100本ずつ選び、1票でも入った作品を年代順に並べています。たとえば、最初の1945年には「そよかぜ」「続・姿三四郎」「乙女のいる基地」「虎の尾を踏む男達」が入っていますが、それぞれ、波多野哲朗、田原克拓、蓮実重彦が1票入れているだけです(田原は「続・姿三四郎」と「乙女のいる基地」の両方を挙げている)。他の参加者は、瓜生忠夫、押川義行、小川徹、生駒千里、佐藤肇、佐藤重臣、山根貞男、高沢瑛一、飯島哲夫、蒼井一郎、尾形敏朗。自分で集計して、8人以上が挙げている作品を並べてみます。7人以下のも順次掲載していこうと思います。

  • 12票
    七人の侍 (黒澤明、1954)
  • 10票
    東海道四谷怪談 (中川信夫、1959)
    青春残酷物語 (大島渚、1960)
    秋津温泉 (吉田喜重、1962)
  • 9票
    酔いどれ天使 (黒澤明、1948)
    裸の島 (新藤兼人、1960)
    座頭市物語 (三隅研次、1962)
    赤い殺意 (今村昌平、1964)
  • 8票
    羅生門 (黒澤明、1950)
    二十四の瞳 (木下恵介、1954)
    豚と軍艦 (今村昌平、1961)
    キューポラのある街 (浦山桐郎、1962)
    にっぽん昆虫記 (今村昌平、1963)
    けんかえれじい (鈴木清順、1966)

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2008年12月17日 (水)

1975年12月第3週に見た映画(その2)

12月17日(水) おかしなおかしな大追跡 (大塚名画座) 4点
12月17日(水) シネブラボー! 3点

ドタバタ喜劇二本立て。批評家出身のピーター・ボグダノビッチは、「ラストショー」(1971)や「ペーパームーン」(1973)で、飛ぶ鳥を落とす勢いの新進監督だったのですが、"At Long Last Love" (1975) あたりで失速したのか、その後あまりパッとしませんよね。「おかしなおかしな大追跡」は、"What's Up, Doc?" という原題の1972年の作品。たしか、ハワード・ホークスの「赤ちゃん教育」に基づいているはずです。バーブラ・ストライサンドとライアン・オニール主演、マデリーン・カーン共演。マデリーン・カーンは当時「ヤング・フランケンシュタイン」などのメル・ブルックス作品で目立っていたコメディ女優さんでした。1999年に亡くなっているのですね。ご冥福をお祈りいたします。脚本は、バック・ヘンリー(「卒業」「それいけスマート」「キャッチ22」)とデビッド・ニューマン&ロバート・ベントン(「俺たちに明日はない」)のコンビ。撮影はラズロ・コバックス(「イージーライダー」)。

「シネブラボー!」は二部に分かれていて、第一部は映画初期の映像を編集したもの、第二部はドタバタ喜劇や連続活劇を編集したもの。goo によれば、ナレーターは小沢昭一、構成は山田宏一、デザインは和田誠。今は、初期の映像やドタバタ喜劇が "The Movies Begin" や "Slapstick Encyclopedia" といったDVDボックスセットでたっぷり楽しめるので、この映画の印象が薄くなっています。

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2008年12月16日 (火)

湖中の女

一人称カメラでおなじみの「湖中の女」見ました。一番思ったことは、ほぼ全編、主人公フィリップ・マーロウの視点から撮影されていることが良いのか悪いのかということよりも、被写体がつまらないということ。マーロウと会話している相手がカメラに向かってしゃべっている映像がほとんどで、これが単調。マーロウのような孤独なヒーローよりも、シャーロック・ホームズみたいに相棒ワトソンがいて、ワトソンの視点からホームズの活躍を描けば面白かったかもしれない。あるいは、ヒッチコックの「裏窓」で、こっち側のジェームズ・スチュワート、グレース・ケリー、看護師セルマ・リッター、刑事ウェンデル・コーリイを一切出さずに会話だけにして、向こうのアパートばかり見せるとか。もっとも、グレース・ケリーが声だけの出演だったら、どれだけ商業価値があることやら。

「湖中の女」のもっとましな解説を読みたい方はこちらで。
http://cinechameau.cocolog-nifty.com/polkatei/2008/11/150-lady-in-the.html

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2008年12月15日 (月)

フィルムノワール(151): Lady on a Train (1945)

本日は、これがフィルムノワール?という作品のご紹介。ディアナ・ダービン主演、ラフル・ベラミー、エドワード・エベレット・ホートン共演のフィルムノワールってありうる?Deanna Durbin Sweetheart Pack という6作品収録の2枚組DVDが楽しそう。2500円ぐらい。

監督チャールズ・デビッド、撮影ウディ・ブレデル Woody Bredell、音楽ミクロス・ローザ。ユニバーサル。94分。

ニッキ・コリンズ(ディアナ・ダービン)はニューヨークでハスケル弁護士(エドワード・エベレット・ホートン)に会う予定である。彼女の乗った列車がゼネラルセントラル駅に到着しようとしているとき、ニッキは線路の近くのオフィスビルで殺人を目撃するが、殺人者の背中しか見えなかった。ハスケル弁護士は頼りにならないので、ニッキは、ミステリー作家のウェイン・モーガンに協力を依頼する。ニッキは、被害者が海運業の大物だと知る。彼女は彼の奇妙な家庭を訪ねる。彼には二人の甥っ子がいる。一人は風変わりなジョナサン(ラルフ・ベラミー)、もう一人はハンサムだが腹黒いアーノルド(ダン・デュリエ)。被害者は彼の情婦であるナイトクラブ歌手にかなりの遺産を残していた。ニッキはナイトクラブに行くが、歌手は死んでおり、殺人者に雇われた二人組からかろうじて逃げる。ニッキはアーノルドが殺人者だと疑う。アーノルドが、殺された海運業者のビルディングにニッキを一人残そうとするので、ニッキは彼から逃れ、ジョナサンに助けられる。ジョナサンは彼女をある部屋に連れて行くが、ニッキはそこが殺人現場で、ジョナサンが犯人だと気づく。ピストルを持ったアーノルドが入ってきて、ミステリー作家ウェインが続いて入ってくる。ウェインはアーノルドが犯人だと思っているので、ピストルを彼から奪ってジョナサンに渡す。幸いにも、警察が到着したので、これ以上の犠牲者が出ることはなかった。

"Lady on a Train" は、探偵ストーリーのパロディではないノワール・コメディのまれな例である。そのかわりに、運命的な状況と奇妙で病的な登場人物によるコーネル・ウールリッチ独特の雰囲気のパロディである。開巻シーンが特にウールリッチ風で、列車に乗った若くてきれいな女性が、雨が流れる列車の窓越しに男が殺されるのを見るが、どうすることもできない。ウディ・ブレデルは、1年前に「幻の女 Phantom Lady」(ウールリッチ原作)でとらえたのと同じニューヨークの雰囲気を呼び起こしている。さらに、レスリー・チャータリスの原案、ジョージ・クールリス George Coulouris、ベラミー、デュリエの奇妙な性格づけ、それにミクロス・ローザの忘れられない音楽が組み合わさって、フィルムノワールの舞台ができあがっているし、ディアナ・ダービンが歌う機会さえ用意されている。

右側の「関連サイト」に「フィルムノワール作品リスト」を加えました。

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1975年12月第3週に見た映画(その1)

12月15日(月) ラムの大通り (早稲田松竹) 5点

この前の週の水曜日に見て、感動したので、また見に行きました。見に行こうかどうしようか迷ったのですが、結局、上映最終日に見に行った記憶があります(上映プログラムが毎週火曜日に替わる名画座が多かった気がします)。早稲田松竹は二本立てのはずなのに、この日も水曜も「ラムの大通り」しか見てないってことは、よほどもう一本がつまらなさそうだったのでしょうね。

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2008年12月14日 (日)

アウトローの鏡

私が最も好きな日本映画の一本「関の弥太っぺ」がDVDで出ました。何度か映画化されているんだろうけど、私が好きなのは山下耕作監督、中村錦之助主演の1963年の東映映画。

私は小学校5年ぐらいから高校に入るぐらいまで、どもっていて、もともとおとなしかったのが、さらに内にこもるようになったし、社会で普通には生きていけないんだろうなあという気持ちがその頃生まれたような気がします。幸いにも映画に夢中になったおかげで今まで生きてこれましたが、社会から外れているという気持ちはずっと持っていて、社会不安障害のために人中に出るのは苦手で、そんなときこういう映画を見ると、日蔭者には日蔭者なりの立派な生き方があるんだと思って、勇気がわいてくるのです。

渡世人の弥太っぺが川で溺れかけている女の子おさよを助け、親戚の家に届ける。10年後、成人したおさよは自分を助けてくれた渡世人が忘れられない。弥太っぺの弟分が、自分がおさよを助けた本人だとかたって、彼女の家に居座り、彼女を自分のものにしようとする。それを知った弥太っぺは弟分を退治し、自分の正体を明かさぬまま去ろうとする。「世の中には苦しいことも、悲しいこともたくさんある。忘れて日が暮れりゃ明日になる」というセリフに聞き覚えのあるおさよは弥太っぺが自分を助けた渡世人だと気づくが、弥太っぺは、死ぬのが必至の決闘の場へと去っていく。

弥太っぺには妹がいて、彼女が10歳ぐらいのときに別れ別れになりました。彼女が女郎になっているといううわさを聞いた弥太郎が遊郭を訪ねると、そこには岩崎加根子の女郎がいます。なんで彼女のような立派な女優さんがチョイ役で出演するのだろうと思っていると、コタツに座って彼女が弥太っぺに妹が死んだことを告げるワンショットのシーンがあって、彼女が長々とセリフを語ります。キネ旬の俳優全集・女優編によれば、1961年の「反逆児」で妻役に岩崎加根子を強く要望したというから、ここでも特別出演扱いなんでしょう。

弥太っぺの弟分、箱田の森介を演じる木村功もうまい。箱田の森介は、こすっからいけど、気のいいところもあって、十朱幸代を見たとたんに彼女と結婚したくなってどうしようもなくなる弱い男です。私は、弥太っぺよりも、こっちに近いかな。

映画館で見たときよりもカラーがきれいで、ほれぼれします。セットと野外撮影が組み合わされていて、明確に区別できるのですが、セットがていねいに作られていて、うまく調和していると思います。

安いのが出たのでメルビルの遺作「リスボン特急」のDVDを購入したのですが、やっぱり好きになれない。最初の銀行強盗のシークエンスはほれぼれするのだけど、中盤の見せ場である列車強盗で、列車やヘリコプターが明らかに模型で、白けてします。最大の欠点は、「賭博師ボブ」「いぬ」「ギャング」「サムライ」「仁義」に出てくる、自分なりの掟を持った孤独な人物が主人公ではないこと。

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2008年12月13日 (土)

First R&R(21曲目): Teardrops from My Eyes (その4)

「リズムアンドブルーズ」という言葉は、ルース・ブラウンの最初のレコード「ソー・ロング」が1949年にヒットしたとき、ビルボードの紙面をにぎわしていた。このレコードの売り上げはリズムアンドブルーズ市場に限定されていたが、この若い才人にはすぐれたものがあるとアトランティックが納得するに十分だった。「ソー・ロング」は、標準的な女性の恋の歌で(もっとも、以前に Charioteers という男性ボーカルグループがレコードを出していたが)、ブラウンの明快な発声とざらついた声に完全にあっていた。当初、この曲とB面は、エディ・コンドン Eddie Condon によるジャズ風なインスト中心のアルバムにボーカルナンバーとして収録される予定だった。しかし、まだ松葉杖をついていたブラウンの歌唱が非常に力強かったので、そのアルバムに収めずに、彼女名義でシングルとして発売したのだった。その後の数枚のレコードは大してヒットしなかった。

ブラウンとルディ・トゥームズは "Teardrops from My Eyes" を録音する前の少なくとも一週間はこの曲を練習した。「楽譜が読めなかったから、ルディがメロディを教えてくれた。それをテープに録音して、うちに帰って何度も聴いたの。」録音では、カウント・ベイシー楽団の卒業生で、アトランティックの音楽ディレクター兼サックス奏者のアルバート・「バド」・ジョンソンが率いるバンドがバックを務めた。

この陽気な曲は、アトランティックの最初の45回転盤として発売され、のちにロックンロールと呼ばれるスタイルの数少ない女性先駆者のうちの一人としてルース・ブラウンを位置づけることとなった。バックでジョンソン楽団の五本のホーンが二つの異なるリフを演奏し、ベースが聴診器による鼓動のように四分の四拍子を刻む中で、ブラウンは、ムーディーなはずの歌詞に皮肉っぽいユーモアを加え、彼女の歌唱法が育った教会風の歌い方へと戻る。

「声にひとしずくの涙を持つ女の子」と言われることがブラウンは好きでなかった。「あのちょっとしたキーキー声は偶然なの。スタジオで偶然うわずったのだけど、ハーブ・エイブラムソンは「そのままにしとけ」と言ったの。」それで、"Teardrops from My Eyes" を宣伝するためのツアーに出たとき、別のあだ名を頂戴する時期に来ていた。「"Teardrops from My Eyes" がヒット中、フィラデルフィアのアール劇場でフランキー・レインと一緒に仕事をしたの。彼はミスター・リズムとして有名だった。私が舞台から降りようとすると、彼がやってきて、観衆に向かって「このレディはミス・リズムと呼ぶにふさわしいと思う」と言ったの。それ以来、このあだ名が定着したの。」

作者のルティ・トゥームズは、続けてブラウンのR&Bヒット曲を2曲書いた(そのうちの一曲は “5-10-15” )。さらに、クローバーズ Clovers のために "One Mint Julep" (First R&R 27曲目) を書いた。彼は1962年にハーレムで強盗によって殺された。

ルース・ブラウンは、1953年から1958年の間に、全米トップ40に入るヒットを3曲放った。"(Mama) He Treats Your Daughter Mean" と、当惑するほどポップな "Lucky Lips" と、ボビー・ダーリンが彼女のために書いた "This Little Girl’s Gone Rockin’" である。しかし、このときまでに、アトランティックはR&Bアーティストを10代のポップファン向けに仕立てようと努力したために、今日では聴くに堪えないアレンジで彼らのほとんどをダメにしてしまった。ブラウンは1961年にアトランティックを離れた。60年代と70年代は彼女にとって恵まれない時期だったが、テレビや映画(「ヘアスプレー」)で見事にカムバックし、クラブやフェスティバルで歓迎され、よくできた新しいレコードを何枚か発売した。(2006年死去)

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2008年12月12日 (金)

First R&R(21曲目): Teardrops from My Eyes (その3)

ルース・ブラウンがアップテンポのR&Bを歌えるなんて、本人を含めて、誰も考えたことがなかった。"Teardrops from My Eyes" は大ヒットとなり、半年もチャートにとどまり、ミス・リズムという異名を持つまでに至った。「バラード・タイプのスタンダードばかり歌っていたから、耳を疑ったわ。それまで私は良いバラードシンガーだと思っていたし、正直なところ、リズムナンバーはお気に入りじゃなかったの。最も私に大ヒットをもたらしそうにない曲だったわ。全力を尽くしてあの曲と戦ったわ。」

ルディ・トゥームズという黒人のソングライターが封筒に入った曲を持ってアトランティック・レコードにやってきて、"Teardrops from My Eyes" をさっと取り出すと、アトランティックの共同所有者であるハーブ・エイブラムソンは、すぐにルース・ブラウンに歌わせようと決めた。一見したところ、悲しげなブルーズだった。「雨が降るたびにあなたのことを思う。そんなとき、きまって憂鬱になるの。そして、私の目から涙が雨のように降る。」ルース・ブラウンは、声に少々キーキーした感じがあり、「声にひとしずくの涙を持つ女の子 the Girl with a Tear in Her Voice」と呼ばれていたので、「ティアドロップ」に関する歌なら、ルース・ブラウンがふさわしいと思ったのだろう。もっとありそうなのは、あきらかに女性シンガーのための歌詞で、1950年当時、アトランティックには女性歌手が二人しかいなかったからだ。もう一人はローリー・テイト Laurie Tate で、非常に人気のあったサボイ・レコードのリトル・エスターを真似た女の子だった。

ルース・ウェストン Ruth Weston は1928年1月12日にバージニア州ポーツマスで生まれた。教会の聖歌隊の娘だった。彼女がプロ歌手を始めたのは、トランペッターのジミー・アール・ブラウン Jimmy Earle Brown の楽団で、ブラウンはすぐに彼女と結婚した。1948年夏、ルースは、ラッキー・ミリンダー楽団の二番目の歌手となった(アニスティーン・アレン Annisteen Allen がメイン歌手だった)。しかし、彼女は歌えないと考えたミリンダーは、数週間後に彼女を解雇した。アトランティック・レコードの副社長アーメット・アーティガンが彼女と契約しようと考えたとき、彼女はワシントンのクラブでソロ歌手として歌っていた。アーティガンはチャーリー・ギレットに対し次のように語っている。「彼女をアポロシアターに出演させ、ニューヨークで録音するつもりだった。だが、ニューヨークに行く途中、ルースと彼女のマネージャー、ブランチ・キャロウェイ(キャブ・キャロウェイの姉)は事故にあい、ルースは9ヵ月入院しなければならなくなった。ほとんど余裕がなかったが、入院費は全額我々が支払った。しかし、私は、彼女がアトランティックと契約したことに非常に感謝していた。」

(続く)

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First R&R(21曲目): Teardrops from My Eyes (その2)

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2008年12月11日 (木)

First R&R(21曲目): Teardrops from My Eyes (その1)

21. Teardrops from My Eyes by Ruth Brown with Budd Johnson's Orchestra

  • R&Bチャート1位(11週)
  • カテゴリー:R&B
  • 作者:ルディ・トゥームズ Rudy Toombs
  • レベールと番号:Atlantic 919、ニューヨーク
  • B面: "Am I Making the Same Mistake Again"
  • 録音日・場所:1950年9月、ニューヨーク
  • 発売日:1950年10月
  • なぜ重要か:アトランティック所属の安定したヒットメーカーによる最初の大ヒット曲で、この曲によって彼女はR&Bのファーストレディとしての地位を築いた。
  • 影響を与えたのは:ラバーン・ベイカー LaVern Baker
  • 重要なカバー:
    ルイ・ジョーダン (R&Bチャート4位)
    ラッキー・ミリンダー・オーケストラ(とワイノニー・ハリス) Lucky Millinder's Orchestra (with Wynonie Harris)
    レックス・アレン Rex Allen
    ジューン・ハットン June Hutton
    ルイス・プリマ Louis Prima

    (続く)

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2008年12月10日 (水)

今日を生きよう

グラスルーツといえば、下記の「燃ゆる瞳」よりも「今日を生きよう Let's Live for Today」のほうが有名で、日本ではショーケンのテンプターズが歌っていて、1968年2月ごろのオリコンで30位ぐらいまで上昇しました。グラスルーツが歌っているのは YouTube で見ることができますが、完全に口パクで、マイクさえない。
http://www.youtube.com/watch?v=ZcZ7jJnMThM&feature=related

テンプターズのはないかと探したら、こんなの見つけました。
http://www.youtube.com/watch?v=XjGBpX82f4c

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1975年12月第2週に見た映画

12月10日(水) ラムの大通り (早稲田松竹) 5点

この年の私の年間トップテンの3位。大好きになったので、翌週の月曜日にも見に行っています。ロベール・アンリコ監督の1971年のフランス映画。アンリコといえば、もちろんドロン、バンチュラ、シムカスの「冒険者たち」が有名で、この頃までに見た映画の中で一番好きな作品だったのですが、この「ラムの大通り」も同じぐらい好きになりました。「冒険者たち」が多くの人たちに愛されていることからすると、むしろ「ラムの大通り」のほうを愛したくなる。

ブリジット・バルドー演じるサイレント映画のスターを、ふと立ち寄った映画館で見た荒くれ船長リノ・バンチュラが恋しちゃって、彼女と結婚するまでに至るが、最後にバルドーは映画界に連れ戻されるというコメディ・アドベンチャー。トリュフォーの「私のように美しい娘」にも出いていたギイ・マルシャンのキザぶりがここでも楽しいし、「ヘルハウス」のクライブ・レベルが海賊の大将を怪演。フランソワ・ド・ルーベの音楽が相変わらず良い。撮影はアンリコ作品でおなじみのジャン・ボフティ。数年前に日本盤DVDが出たし、サントラCDもフランスから出ています。

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2008年12月 9日 (火)

「西便制」とグラスルーツ

仕事が忙しくて、たまりませんぜ。数日前に米アマゾンのマーケットプレイスで韓国盤DVD「風の丘を越えて-西便制」を注文したら、もう届きました。出品者が韓国の業者だったから、早かったのでしょう。リージョンコード3ですが、なぜか日本語の字幕で見ることもできるようです(まだチェックしていません)。こんなシーンあったけっという感じのジャケット写真がピンときませんが。 もうひとつ米アマゾンのマーケットプレイスで購入したのがグラスルーツのベスト盤CD。いつでも購入できると油断していたら、廃盤になったようなので、中古市場で購入したのでした。「燃ゆる瞳 Temptation Eyes」が懐かしいし、カッコいい。
http://www.youtube.com/watch?v=6ZLVLPyzoCg&feature=related

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2008年12月 6日 (土)

風の丘を越えて-西便制

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1975年12月第1週に見た映画

12月1日(月) アートビレッジ
 コニーアイランド 3点
 即席百人芸 4点
 化物屋敷 4点
 漂流 4点
 キートンの大学生 4点

キートンの短篇4本と長篇1本。「コニーアイランド」(1917)は、伊集院光のようなロスコー・アーバックル主演の短篇。コニーアイランドの遊園地を舞台に、アーバックルがキートンとアル・セント・ジョンと三人でドタバタを繰り広げます。笑うキートンを見ることができます。キネ旬の世界の映画作家26「バスター・キートンと喜劇の黄金時代」によれば、このトリオの短篇は、1917年に7本、1918年に5本、1919年に4本。Kino から "Arbuckle & Keaton" という短篇集DVDが二本出ています。

「即席百人芸」は「キートンの一人百役」という邦題もある1921年の短篇で、原題は "The Play House"。多重撮影を利用して、黒人楽団のメンバーも観客もみんなキートンが演じています。ただ、その分、ダイナミックな動きがなくなって、期待していたほど面白くなかった記憶があります。

「化物屋敷」は1921年の短篇で、幽霊が出る屋敷でドタバタを繰り広げるという、よくあるパターン。「探偵学入門」との併映ですでに見ていますし、1979年に「荒武者キートン」がリバイバル上映されたときも併映されていました。

「漂流」は「キートンの船出」のことらしい。これも「探偵学入門」との併映で見ています。「探偵学入門」は40数分しかないから、短篇が二本付いていたのです。奥さんと坊やとボート遊びに出かけて散々な目にあう「船出」は傑作です。

長篇「キートンの大学生」は、この年の5月と7月にもアートビレッジで見ています。5月に見たときのことを振り返ってシネシャモ日記に書いたことを転記します。

アートビレッジは新宿歌舞伎町界隈のビルの中にありました。5つぐらいの椅子が5列ぐらい並んだ小さな劇場で、アングラ演劇が主だったのかもしれません。下の階でジャズバンドが生演奏をしていて、サイレント映画だと、ドラムの音がよく聞こえました。おかげで、サイレント映画の沈黙の苦痛を感じずに済みました。キートンは、「ハロー!キートン」というリバイバルシリーズが一般公開されていて、それにはクロード・ボランなどの音楽が付いていましたが、ここで上映されていたのは古い16ミリフィルムで、たぶん音楽が付いていなかったような気がします。長篇「キートンの大学生」(1927, College)は、途中で打ち切られた「ハロー!キートン」シリーズでは結局上映されたなった作品です。あこがれの大学に入学した田舎者キートンがいろんなスポーツクラブに入部するごとにドジなことをしますが、最後はボートレースで大奮闘。キートンが力をこめてヤリを投げると、ヤリが目の前にストンと刺さるギャグが視覚的に面白かったです。

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2008年12月 5日 (金)

風の丘を越えて-西便制

The Economist 1994年4月9日号99ページ

Even finer was “Sopyonje,” a South Korean picture by Im Kwon-Taek. An account of the vanishing art of pansori singing (a kind of Korean folk music), it sours above its esoteric subject to make a universal statement about the sway of art and the human cost of submitting to it. This is film making such as you do not often find – a work that leads you into unfamiliar terrain and leaves you exalted.

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2008年12月 4日 (木)

歌手として充実した年だったあやや

1975年12月1日に見たキートン特集については近々書くとして、今日は今年のあややを振り返ります。

CM出演もめっきり減ったし、2年ほど前の「スケバン刑事」の大コケのせいか映画やドラマ出演もまったくなくなり、世間一般には落ち目のアイドルと思われているのかどうか知りませんが、歌手としてのあややが明確になって、実に歌がうまくなっています。

はるな愛のエアあやや人気で、5月か6月あたりにシングル「きずな」が出たときは、はるな愛とコンビでよくテレビ出演していました。しかし、「きずな」自体は、前作の「笑顔」同様、抹香くさくてあまり好きになれません。

それよりも、今年出た2枚のDVD「ダブルレインボウ」と「Aya the Witch」が素晴らしい。とくに後者は全編生バンド演奏で、バンドやファンとの一体感がすごい。お気に入りは:
http://www.youtube.com/watch?v=JmX7QN4zOZ4
http://www.youtube.com/watch?v=8wo8168SdQg
http://www.youtube.com/watch?v=ELkhn1_NsKw

ニューミュージック界のおじさんたちに気に入られているようで、谷村新司、さだまさし、Chage とデュエットしていますが、どれも素晴らしい。
http://www.youtube.com/watch?v=BbIoStw4Tyc
http://www.youtube.com/watch?v=R32eWZt8cZE
http://www.youtube.com/watch?v=g2yBeJJW688

秋には竹内まりやの曲に基づいたミュージカル「本気でオンリーユー」に主演し、竹内まりやから絶賛されています。彼女のブログから、椎名林檎と友達だということがわかったし、山下達郎が隠れあややファンだということもわかりました。彼女のブログの9月や10月あたりを見てください(山下達郎が隠れあややファンだというのは彼のラジオの夫婦対談で聞いたのかもしれない)。
http://mariya30th.exblog.jp/

氷川きよしやミッキーマウスとの共演もグー。
http://www.youtube.com/watch?v=n0CQoK_Lhks
http://www.youtube.com/watch?v=Fg16o9Fi4ds&feature=related

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