1975年4月第2週に見た映画
4月14日(月) 姿三四郎 (新宿座) 3点
4月14日(月) 野良犬 (新宿座) 4点
4月14日(月) 酔いどれ天使 (新宿座) 4点
4月14日(月) 男と女 (月曜ロードショー) 4点
4月16日(水) リスボン特急 (水曜ロードショー) 4点
4月17日(木) にっぽん昆虫記 (新宿文化地下) 3点
4月17日(木) 一条さゆり・濡れた欲情 (新宿文化地下) 3点
4月18日(金) ワイルドバンチ (自由が丘推理劇場) 4点
4月18日(金) 大いなる勇者 (自由が丘推理劇場) 4点
4月19日(土) パサジェルカ (四谷公会堂) 4点
4月19日(土) 尼僧ヨアンナ (四谷公会堂) 4点
この週は4回映画館に行ってます。まず、新宿座で黒澤明三本立て。新宿座というのは歌舞伎町の地球会館の地下にあって、80年には「歌舞伎町松竹」と改名され、松竹の封切り館になったようです。
クロード・ルルーシュの「男と女」(1966)は過去と現在を白黒とカラーで表現しているらしいのですが、白黒テレビじゃわからなかっただろうなあ。1978年9月に高田馬場パール座でちゃんとしたのを見ています。ただ、私あまりに有名な作品を評価するのは苦手。
メルビル監督、ドロン主演の「リスボン特急」(1972)は、1973年1月に一般封切り館の福山ピカデリーで、1974年1月に名画座の福山グリーンで見ています。1974年1月を振り返ったときに書いたことを転記します。「ジャン=ピエール・メルヴィル監督の遺作。「サムライ」や「仁義」で最初に好きになった監督だったのですが、この年(1973年)の夏に亡くなりました。まだ55歳でした。で、これは「サムライ」と「仁義」に次ぐメルヴィルとドロンのコンビの三作目。前二作ではドロンは犯罪者だったのですが、ここでは刑事。リチャード・クレンナが演じた犯罪者役をドロンがやったほうがずっと良かったのにと思いました。「ダーティーハリー」や「フレンチコネクション」を見て自分も汚れた刑事役をやりたかったのかね。カトリーヌ・ドヌーヴも出ていますが、ほんのお付き合い程度。たしかマストロヤンニの子供を身ごもっていて、なるべく上半身しか撮らないようにしたというエピソードがあったような気がします。なんといっても、この映画の最大の魅力は開巻の銀行襲撃シーンです。雨と風が強い日、海岸沿いにある銀行を男ども数名が襲撃するのですが、寡黙で沈んだムードが最高です。ただ、スタッフやキャストの字幕が挿入されるのが残念です。あと、列車を襲撃するエピソードがあって、ミニチュアを使用していてちゃちい感じがしたような記憶があります。最後、メルヴィルお得意のちょっとしたオチがあるのですが、これは少々陳腐なものでした。まあ、ドロンが犯人役で死ぬのであれば、少しはジーンときたかもしれませんが。」
新宿文化地下をグーグルで調べると、「アンダーグラウンド蠍座」という劇場で、アングラ演劇をやっていたようです。これ一回しか行ったことがないので、その後どうなったか知りません。縦に細長い小さな劇場で、満員でした。換気が悪かったのか、暑くて、汗びっしょりで見た気がします。「にっぽん昆虫記」は今村昌平監督、左幸子主演の日活映画で、1963年キネ旬1位。「一条さゆり・濡れた欲情」は、神代辰巳監督、伊佐山ひろ子主演の日活映画で、1973年キネ旬8位。各々、キネ旬女優賞にも選ばれました。
その翌日には自由が丘推理劇場で「ワイルドバンチ」と「大いなる勇者」を見ています。宮前平の団地に親戚がいて、受験の時に世話になったのですが、宮前平から渋谷に出るのに自由が丘で乗り換えるので、自由が丘がどこにあるかは知っていました。映画館自体は、たぶん地図で探したんじゃないかと思います。「ワイルドバンチ」はシネシャモ第11回上映作品、「大いなる勇者」(1972, Jeremiah Johnson)は、シドニー・ポラック監督、ロバート・レッドフォード主演で、文明を離れて自然の中で生きていこうとする男を描いています。
土曜日には、カトル・ド・シネマというシネクラブが主催するポーランド映画上映会に行っています。今はどうなのか知りませんが、四谷公会堂は新宿の図書館と同じビルに入っていて、地下鉄の新宿御苑駅が一番近かったような気がするので、四谷というより新宿のはずれといった場所でした。それにしても、「パサジェルカ」と「尼僧ヨアンナ」を見るなんて、貴重な体験じゃないですか。
「尼僧ヨアンナ」(1961)は、「夜行列車」(1959)と同じく、イエジー・カワレロウィッチ監督、その奥さんルチーナ・ウィンニッカ主演。どういう話かさっぱり忘れているので、例によって双葉さんの助けを借りると、僻地にある尼僧院の尼僧たちが悪魔に取りつかれてしまったので、欲情に打ち勝つ修行を積んだ神父がやってきて悪魔払いに奮闘するが、自ら悪魔を引き受けようと、尼僧を抱き、従者を殺す。面白そうなので、再見したくなりました。アメリカでDVDが出ているので、買ってみよう。1962年キネ旬6位。
「パサジェルカ」は1964年キネ旬4位。1961年に亡くなったアンジェイ・ムンクの未完成作品。死後、完成していない部分をスチール写真で補足したらしい。双葉さんによれば、捕虜収容所に勤めていた親衛隊の女将校が、戦後、豪華船の旅で収容所の囚人にそっくりな女性に出会い、収容所時代、同性愛の誘いをその女囚から毅然とはねつけられたことを回想するらしい。こういうポーランド映画に興味を持ったのは、たぶん、高校時代に佐藤忠男さんの中公新書「ヌーベルバーグ以後」を読んだからだと思います。これも、今見たほうが実り多そう。
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