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2008年4月25日 (金)

1975年3月第2週に見た映画(その2)

昨日の続き。

「狼は天使の匂い」(1972, La Course du lievre a travers les champs)は、ルネ・クレマン監督の犯罪映画。脚本は「雨の訪問者」のセバスチャン・ジャプリゾ。原作は「ピアニストを撃て」のデビッド・グーディスが書いた「暗い金曜日」ですが、脚色を依頼されたジャプリゾは、そのままでは映画化しにくいので、グーディスの原作をもとに自ら小説を書いたらしい。その小説は、「ウサギは野を駆ける」という題名で日本でも発売されました。映画の原題も「ウサギは野を駆ける」に近いので、「狼は天使の匂い」という詩的な邦題は日本の配給会社が考えたのだろうか。ジャン・ルイ・トランティニヤン、ロバート・ライアン、レア・マッサリと、出演者が渋い。最初、モントリオールにあるがらんとした何かの会場で追っかけのようなものがあり、どこかで大量のビー玉が転がり落ち、その後、森の湖畔で犯罪者たちが待機しているという記憶があります。あらためて、goo であらすじを読むと、最初のは、1967年に開催されたモントリオール万博の会場らしいし、犯罪者たちが待機しているのは、森の湖畔ではなく、どこかの島らしい。ギャングの大親分の裁判の重要証人である少女を誘拐するというのが大仕事らしいが、そのあたりの記憶まったくなし。プロデューサーはセルジュ・シルベルマン(「賭博師ボブ」「穴」「さらば友よ」などの犯罪映画、「小間使いの日記」「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」などのブニュエル作品、「乱」「AK」という黒澤明関連作品、大島渚の「マックス・モナムール」)。音楽フランシス・レイ、撮影エドモン・リシャール(「フォルスタッフ」「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」)。

「燃えつきた納屋」(1973, Les Granges brulees)は、アラン・ドロン、シモーヌ・シニョレ主演のドラマ。この少し前にもドロンとシニョレはピエール・グラニエ・ドフェールの「帰らざる夜明け」で共演していました。ドロンは治安判事を演じるのだけど、影のある犯罪者を演じないとしっくりこない。シニョレが主を務める農家のそばで殺人事件が起こり、ドロンがシニョレ一家を捜査する話。「冒険者たち」や「影の軍隊」の名脇役ポール・クローシェ、シニョレの娘カトリーヌ・アレグレなどが出演していました。監督はジャン・シャポーという人。音楽はモーリス・ジャールの息子ジャン・ミシェル・ジャール、撮影サッシャ・ビエルニー(「夜と霧」「24時間の情事」「去年マリエンバートで」「ミュリエル」「昼顔」)。

アンソニー・マン監督、ジェームズ・スチュアート主演の「ウィンチェスター銃73」という名作がありますが、「スプリングフィールド銃」(1952, Springfield Rifle)は、アンドレ・ド・トス監督、ゲイリー・クーパー主演。ワーナー製作配給。音楽マックス・スタイナー、撮影エドウィン・B・デュパー。goo のあらすじによれば、南北戦争末期、南軍が北軍の馬を盗むので、北軍少佐ゲイリー・クーパーがスパイとして牧場に潜入するらしい。

「殺しのエージェント」(1965, The Liquidator)は、ジャック・カーディフ監督、ロッド・テイラー主演の英国製スパイ映画で、コメディっぽいものらしい。トレバー・ハワード、ジル・セント・ジョン共演。原作ジョン・ガードナー、脚本ピーター・イェルダム、音楽ラロ・シフリン、撮影テッド・スケイフ。ジャック・カーディフは、「黒水仙」「アフリカの女王」などの名撮影監督だけど、監督としてはどうなんだろう。ドロンとマリアンヌ・フェイスフルの「あの胸にもういちど」なんて作品もあるけど。

「パリの大泥棒」(1967, Le Voleur)は、ルイ・マル監督、ジャン・ポール・べルモンド主演のフランス映画。1900年のパリが舞台で、期待していたほどコミカルでもないし、スリルやサスペンスがあるわけでもなく、じっくりと格調高くベルエポックを描いた渋い作品という印象。「まぼろしの市街戦」のジュヌビエーブ・ビジョルドがお目当てだったけど、女優陣が多くて、あまり目立たなかった気がする。マリー・デュボワ、フランソワーズ・ファビアン、マルレーヌ・ジョベール、ベルナデッド・ラフォンらが出ています。原作ジョルジュ・ダリアン、脚本ジャン・クロード・カリエール(ブニュエル作品でおなじみ)、台詞ダニエル・ブーランジェ(フィリップ・ド・ブロカ作品でおなじみ)、撮影アンリ・ドカ。アンリ・ラノエという人が編集と音楽を担当していて、IMDbによれば、編集担当作品が47本、作曲担当作品が7本あるようです。編集と音楽を担当する人なんて初めて知りました。

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コメント

はじめまして。ハンフリー・ジェニングスはイギリスのドキュメンタリー作家ですね。Kristin Thompson と David Bordwell の "Film History: An Introduction" で興味を持ったので、DVDを購入したことがあります。

投稿: 粟村彰義 | 2008年4月26日 (土) 05時06分

はじめまして。
Humphrey Jenningsを検索していたら、
このサイトにたどり着きました。
イギリスの大学で、
政治学を専攻している学生です。

とっても、素敵なサイトなので、
お気に入りに追加させていただきました。
これから、ときどき
コメント書かせてもらうかもしれません。

よろしくお願いします。

投稿: yuhei | 2008年4月25日 (金) 20時35分

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