2009年7月12日 (日)

1976年7月第1週に見た映画 (その2)

7月11日(日) 宇宙水爆戦 (テレビ) 2点

日曜日の昼下がりにでも見たのでしょうか。ジェフ・モロー主演のアメリカ映画としか記録していません。もちろん、映画自体は何もおぼえていません。Google で検索してみると、まっさきにウィキペディアが出てきました。"This Island Earth" という原題の1955年のアメリカ映画で、監督はジョセフ・ニューマン。日本でも1955年に劇場公開されたようです。異様な昆虫人が出てくるらしいんだけど、全然思いだせない。IMDbによればユニバーサル製作配給。テクニカラーだけど、当時持っていたテレビは白黒。

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2009年7月11日 (土)

DVD "Controversial Classics Collection"

社会的な問題作を7本収録。「日本人の勲章」については7月2日に書いたので、残り6本について感想を少し。「日本人の勲章」はカラーでしたが、これらの6本はすべて白黒。

「仮面の米国」(I Am a Fugitive Chain Gang, 1932)
「暴力脱獄」や「ショーシャンクの空に」のように、ほとんど監獄の中だけで話が進むのかと思いきや、波乱万丈の男の半生をテンポ良く描いており、とても楽しめました。ポール・ムニの主演作を見るのは初めてだと思うのですが、非常にタフそうで、彼が主演だからこそ納得できる話のような気がします。彼の前作はハワード・ホークスの「暗黒街の顔役」で、まだ見ていないのが気がかりだったので、この前注文しました。届くのが楽しみ。監獄の状態は予想通りひどいもので、全編これならウンザリだったでしょうが、幸いなことに彼はガッツで脱獄し、なんと、立派な市民としての地位を築くのです。が、彼の過去を知る性悪女と結婚しなきゃならない羽目になり、またしても不幸な目に会うのです(最初に投獄されたときも、彼にとってはとばっちりを受けたような事件のせいでした)。さらに驚くべきことに、最後にはまたしても。すごいガッツだ。監督マービン・ルロイ。これ、フィルムノワールの本に収められているので、それを参照しながら、あらためて感想を書くことにしましょう。ワーナー製作配給。

「激怒」(Fury, 1936)
フリッツ・ラングのアメリカの初監督作品。スペンサー・トレイシーが誘拐犯と間違われて投獄され、暴徒と化した田舎町の町民たちが留置所に火をつけ、トレイシーは炎の中に消え去る。本当の誘拐団が捕まったためにトレイシーの無実が証明され、暴徒の主導者20名ほどが裁判にかけられる。シルビア・シドニーがトレイシーの恋人役。MGM製作配給。

「暴力教室」(Blackboard Jungle, 1955)
最初、テーマ曲の「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が、予想以上にいい感じで流れてきます。これで大ヒットして、最初のロックンロールとまで言われるようになります。「GTO」や「ごくせん」のように、新任教師が就任した時はどうにも手のつけられないような生徒たちですが、なんかいつの間にか良い子になっている日本の学園ドラマと違って、最後もまだそんなに良い子になっていないのが良かった。映画全体も予想していたほど健全なものにならなくて良かった。主演の新任教師はグレン・フォードで、彼の同僚にジャズレコード好きの教師がいて、貴重なコレクションを生徒たちに聴かせるのですが、案の定、生徒たちはそれらのレコードを粉々にしてしまう。このシーンなんて、こんなところに大事なものを持ってくる先生のほうが愚かに思えてしまう。一番悪い生徒がビック・モロー、まだましな生徒がシドニー・ポワチエ。監督リチャード・ブルックス。MGM製作配給。

「群衆の中の一つの顔」(A Face in the Crowd, 1957)
マスコミに祭り上げられてカリスマ的存在になる男の話。この頃大スターになったプレスリーの影響もあるんでしょうね。エリア・カザン作品というと、赤狩り時代の裏切りのために、いつも保留付きで見てしまうのですが、これはかなり面白かった。アンディ・グリフィス演じる豪快で粗野な主人公も良いけど、パトリシア・ニールに参りました。つんと澄ました賢そうな長身の女性というイメージがあったのですが、溌剌としたラジオのパーソナリティが新鮮だし、その後、グリフィスに振り回されて、だんだんおかしくなっていき、最後に破滅的なことをしてしまうあたりも自然でした。彼女がアカデミー主演女優賞を獲得したポール・ニューマン主演の「ハッド」をまだ見たことがないので、近いうちに見なきゃ。ワーナー配給。

「野望の系列」(Advice and Consent, 1962)
政界の話って難しそうだなあと思っていたら、なかなか面白かった。ヘンリー・フォンダを国務長官に任命するのが妥当かどうかを話し合う小委員会が舞台。問題は、フォンダが昔共産主義者だったのじゃないかという点で、やっぱり赤狩りが暗い影を落とす。しかし、フォンダは前半しか登場せず、後半は名前が出てくるだけで、消えてしまう。2年後の「未知への飛行」で大統領になるので、国務長官の任命なんてどうでもよくなったのか。いえいえ、焦点が別の議員の別の話題に移るのです。でも、今から見ると、ホモの問題が古臭すぎる気がして、そこまで悩まなくてもと思ってしまう。小委員会の様子が丁寧に描かれていて、興味深い。これが遺作となったチャールズ・ロートンが、なんか気持ちよさげに国会議員を演じています。ウォルター・ピジョンが観客にとって一番信頼が置ける議員として終始登場。「天国は待ってくれる」や「ローラ殺人事件」のジーン・ティアニーがセレブな婦人で出演。オットー・プレミンジャー監督。コロンビア配給。

「卑怯者の勲章」(The Americanization of Emily, 1964)
「メリー・ポピンズ」や「サウンド・オブ・ミュージック」は好きじゃないけど、この映画のジュリー・アンドリューズは可愛かった。アメリカ軍を風刺したコメディですが、初めのほうが酒と女ばかりで、真面目な私はウンザリ。ノルマンディ上陸作戦で一番最初に突撃して戦死する水兵を撮影して海軍のPR映画に使おうという計画で、ジェームズ・ガーナーが撮影を任されるが、自分自身が最初に突撃する羽目になってしまう、という話は笑えます。こういうのは生真面目に作ったほうが笑えるのでは。時々頭のおかしくなる上官がこの計画を考えついたり、ガーナーが一人でカメラ撮影をするっていうのは、ちゃっちい気がする。あるいは、もっと徹底的に茶化すとか。ジェームズ・コバーン共演。アーサー・ヒラー監督。MGM製作配給。

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2009年7月10日 (金)

1976年7月第1週に見た映画 (その1)

7月09日(金) 昭和館地下
 新幹線大爆破 4点
 動脈列島 2点

やくざ映画三本立ての昭和館には、この2年後からよく通うようになったのですが、この頃は新宿の裏通りにあるこの映画館を探し出すのがやっとだったはずで、今から考えると、本当に昭和館地下だったのかなあ、と思います。というのも、たぶん昭和館地下はアダルト映画専門だったからです。だから、もしかしたら地下のほうじゃない昭和館で、記録ミスなのかもしれません。

「新幹線大爆破」は、佐藤純彌監督、高倉健主演の1975年の東映映画です。60年代に人気を誇った任侠映画が下火になり、菅原文太を中心とする実録路線になじめない健さんが新しい自分を模索し始めたころの作品です。なにしろ、この前には「ゴルゴ13」やハリウッド映画「ザ・ヤクザ」に出ているし、このあとは「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」「野性の証明」に出るのだから。でも、どれも話題作ばかりだから、やっぱり健さんはすごい。「新幹線大爆破」はキネマ旬報の批評家選出ベストテンでは7位、読者選出では1位でした。スピードが80キロ以下になったら爆発するように仕掛けた犯人側に健さん、山本圭ら、国鉄の運転指令長が宇津井健、運転士が千葉真一。

「動脈列島」は、増村保造監督、田宮二郎主演の1975年の東宝映画で、これも新幹線を題材にしています。田宮二郎も60年代に人気だったし、このコンビには「黒の試走車(テストカー)」という黒シリーズのきっかけとなった人気作があります。黒シリーズには宇津井健が主演したものもあるし、増村以外の監督によるものもあるけど、シリーズ最後の作品も増村監督、田宮主演の「黒の超特急」(1964)で、新幹線公団の汚職を追及する話でした。健さんは現在まで人気を持続させているけど、田宮は1978年暮れに散弾銃で自殺してしまいました。「白い巨塔」の再テレビドラマ化が人気だった数年前、田宮主演の1978年のテレビドラマ「白い巨塔」が再放送されていましたが、品の良い唐沢君と比べ物にならないぐらいギラギラ度がすごかった。でも、その上昇志向が実生活上でも仇になったわけだ。「動脈列島」では捜査側の主人公を演じており、新幹線公害を理由に運行を妨害しようとする医師の近藤正臣と対決するらしい。らしい、というのは、ほとんどおぼえていないからで、唯一トンネルの出口の映像が頭に残っているのだけど、gooであらすじを読むと、やっぱり終りのほうでトンネルが関係するらしい。清水一行原作。

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2009年7月 9日 (木)

本「マキノ雅弘-映画という祭り」

「ノーマン・マクラレン マスターズ・エディション」が8月5日に日本で発売されるようです。でも、定価が24,000円で、日アマゾンで18,000円ほどだし、7枚組ではなく、5枚組らしい。私が米アマゾンから3年前に購入した時は送料込みで9,500円だったけど、今では本体価格が50ドルほどだから、送料込みで6,000円ぐらいで購入できる。米アマゾンは定価の半分のバーゲン価格らしく、ファンタシウムでは8,329円で送料を入れると10,000円ぐらいになる。ファンタシウムは、基本料金500円のほかに、1枚につき150円の手数料を取るから、7枚組だと送料がばかにならない。

山根貞男さんの「マキノ雅弘-映画という祭り」を読みました。昨年10月に新潮選書の一冊として発売されたもので、本体価格1,400円。私は「りゃんこの弥太郎」「昭和残侠伝・血染の唐獅子」「ごろつき」とか好きな作品もあるし、浅草東宝で「次郎長三国志」のオールナイトを見たこともあるけど、どうも、仲間でワッショイ、ワッショイというのを前面に出されると、孤独なヒーロー好きの私としては、あまり面白くない。そういえば、「ピアニストを撃て」や「八月のクリスマス」や「サムライ」の主人公たちは孤独だからなあ。そういうのに強く共感する。「昭和残侠伝」は、高倉健も池部良も孤独な人たちだから。でも、マキノ雅弘が「昭和残侠伝」を監督するのは4作目の「血染の唐獅子」が最初だから、もともとマキノ雅弘が創造したキャラクターではない。しかも、有名な8作目「死んで貰います」は、期待していたほど好きになれなかった。たぶん、健さんと藤純子の情緒たっぷりのやりとりが私のお気に召さなかったのかもしれない。だから、仲間との連帯とか、男女間の色っぽい交流とか苦手な私としては、あまり楽しめない本でした。

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2009年7月 8日 (水)

ノーマン・マクラレン作品 (21)

Neighbours 1952
約8分、カラー、サウンド、16ミリ
効果音:ノーマン・マクラレン
俳優: Grant Munro, Jean-Paul Ladouceur

前回、 YouTube で見ることができると書きましたが、本家本元のカナダ国立映画制作庁のサイトでも見ることができます。見ればわかるように、平和の象徴である花をめぐっての隣人たちの対立を描くことによって、国家間のばかげた争いを風刺しています。コマ撮りによるスラップスティック的な展開に笑っているうちに、驚くほど残酷な結末を迎えます。特に、両者の妻子があっという間に殴り殺されるのに唖然とします。最後に "Love Your Neighbours" という意味の各国の言葉が次々と出てきますが、日本語では「同胞に親切なれ」となっています。

1953年に、アメリカのアカデミー賞で、短編ドキュメンタリー賞を獲得しています(アニメ部門のほうがお似合いの気がするのですが)。アメリカやヨーロッパでは一般公開される際に、妻子が殴られる場面がカットされたそうです。マクラレンが平和主義者としての立場をとっているのはあきらかだし、この残酷なショットが平和主義のメッセージを伝えるのに非常に効果的だと思うので、これがカットされたのは残念です。マクラレンとしては、まったく公開されないよりは、カット版が公開されたほうが良いと思っていたらしいです。しかも、この場面の残酷性だけでなく、そのほかの場面に妻子が一切出てこないので、全体の統一感のためにもカットは許容できると思ったらしいです。彼はずっとカットされたことを後悔していなかったのですが、ベトナム戦争が始まると、何の罪もないものが犠牲となる場面をカットしたことを後悔し始め、その後、この場面を元に戻します(Terence Dobson, "The Film Work of Norman McLaren" による)。

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Gaumont Treasures 1897-1913

昨日書いた予約DVDの中に加えようと思っていた "Gaumont Treasures 1897-1913" について書き忘れてしまいました。KINO から発売される3枚組で、米アマゾンでは予約が開始されているのですがKINOのサイトにはまだ何も書いていないようだし、ファンタシウムもまだ予約を開始していません。ちなみに、KINOからは手塚治虫のアニメが今月下旬に発売されるようなんですが、Tezuka Olama となっていて、最初目にしたとき誰のことかわからなかったです(これを書いてすぐに Olama は訂正されたようです)。ただ、DVDのジャケットでは、ちゃんとOsamu になっているし、解説でも Osamu になっています。でも Osama とも書いていたりして、アメリカ人には日本人の名前がわかりづらいんでしょうね。

で、話をゴーモン社の宝物DVDに戻すと、三人の監督の短編集のようです。アリス・ギイ Alice Guy は女性監督でもあり、ゴーモンでかなりの地位を占めていた人です。私は "Alice Guy Blache" という本を持っているのですが、「私は銀幕のアリス」という本が日本でも出ているのを今知りました。日アマゾンによれば、定価が3500円ぐらいして、在庫切れなので、1500円の古本を注文しました。

ルイ・フイヤード Louis Feuillade は「ファントマ」「吸血ギャング団」「ジュデックス」で有名な監督。「吸血ギャング団」もシネシャモ上映会で仮想上映したなあ。ずっと前のような気がするけど、まだ4年前か(第22回上映第23回上映)。

もう一人のレオンス・ペレ Leonce Perret は初めて聞く名前です。リチャード・アベル Richard Abel の "French Cinema: The First Wave 1915-1929" と "The Cine Goes to Town: French Cinema 1896-1914" によく出てくる名前なので、この二冊が役に立ちそう。このDVDセット全体に対しても。

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2009年7月 7日 (火)

なんか、いろいろ予約しちゃったなあ

まずは "Becoming a Charley Chase" というチャーリー・チェイスの4枚組。もともと今年1月に出るはずだったのですが、発売元がつぶれちゃったのか、その時は発売されませんでした。別の会社が引き継いだのか、今月終わりに同じものが発売されるようです。今度はちゃんと発売してね。チェイスに関しては、第21回シネシャモ上映会で仮想上映しています。キノから発売されたチェイスの短編集を上映しているのですが、その後キノから第二集が発売されました。"Smile When the Raindrops Fall" という伝記が出ています。

8月上旬には "Icons of Screwball Comedy" というDVD2枚組が2セット発売されます。1巻には "If You Could Only Cook" (1935), "Too Many Husbands" (1940), "My Sister Eileen" (1942), "She Wouldn't Say Yes" (1945) が入っています。各作品については届いてから書くことにしますが、フレッド・マクマレーやロザリンド・ラッセルの主演作のようです。2巻には "Theodora Goes Wild" (1936), "Together Again" (1944), "The Doctor Takes a Wife" (1940), "A Night to Remember" (1943) が収められています。こちらは、アイリーン・ダン主演作二本とロレッタ・ヤング主演作二本です。アイリーン・ダンは、ケイリー・グラント、ラルフ・べラミーと共演している「新婚道中記」が傑作でした。これもシネシャモ上映会の第7回上映作品として仮想上映しています

8月の終わりにはクライテリオンから日活映画5枚組が出ます。こっちの収録作品は5月17日のシネシャモ日記に書いています

9月にはクライテリオンから小林正樹監督、仲代達也主演「人間の条件」の4枚組が出ます。もともと今月あたり出る予定だったのですが、5部と6部のステレオ版が見つかったとかで、DVDを作り直すようです。

クライテリオンからは Essential Art House というシリーズもあって、1枚ずつ別売りもされているようですが、何枚かまとめたお徳用セットもあるようです。なにかテーマごとにまとめているのではなく、世界の名作をばらばらに収めているようなので、食指が動かなかったのですが、9月に発売される第4弾は、見たい作品がいくつかあるので、セットを予約しました。6作品収められていて、マルセル・カルネ監督、ジャン・ギャバン主演で、アンドレ・バザンが大好きな「日は昇る」が一番ほしい作品で、ヒッチコックの「39夜」も久しぶりに見たいのです。あとは、黒澤の「蜘蛛巣城」、パウエルとプレスバーガーの「ホフマン物語」、ルネ・クレマンの「居酒屋」、アナトール・リトバクの「うたかたの恋」。

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2009年7月 6日 (月)

1976年7月に見た映画(概観)

第4週がないのは、映画研究部の合宿に行ったり、田舎に帰ったりしていたから。

第1週

  • 7月09日(金) 新幹線大爆破 (昭和館地下) 4点
  • 7月09日(金) 動脈列島 (昭和館地下) 2点
  • 7月11日(日) 宇宙水爆戦 (テレビ) 2点

第2週

  • 7月14日(水) シマロンキッド (フジ) 3点
  • 7月15日(木) アマルコルド (テアトル新宿) 5点
  • 7月15日(木) ハリーとトント (テアトル新宿) 4点
  • 7月16日(金) 関東破門状 (東京12) 3点
  • 7月16日(金) 続猿の惑星 (フジ) 4点

第3週

  • 7月19日(月) 孤独な関係 (TVK) 3点
  • 7月21日(水) 赤い鳥逃げた (新宿座) 4点
  • 7月23日(金) わが緑の大地 (池袋文芸坐) 4点
  • 7月25日(日) バーバレラ (テレビ) 3点

テレビ映画劇場などの説明と以前の鑑賞記録はこちら

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2009年7月 5日 (日)

1976年6月に見た映画 (その4)

7月?     おしゃれ泥棒 (大学の上映会) 4点
7月04日(日) 愛と死と (日曜洋画劇場) 4点

毎週映画を見ているときは、「月曜日が6月の終わりであれば、その週の途中で7月になったとしても、その週見た映画は6月に含める」というような原則を適用するのに違和感を覚えなかったけれど、この頃のように月に数本しか見なくて、月単位でまとめている場合、なんか変な感じ。しかし、この1、2年後には、毎週どんどん映画を見始めることになるので、この原則は守っていくことにします。

「おしゃれ泥棒」は、私が中学の頃リバイバル上映され、1971年の7月にディズニーのコメディ「ボートニック」との二本立てを見て、とても楽しい思い出になっています。少し前に「ボートニック」のDVDを買って見たら、作品自体も主演のステファニー・パワーズもこの程度のものだったのかとガッカリ。あの頃は映画に夢中になり始めた頃だから、何を見ても面白かったらしい。「おしゃれ泥棒」も、わりと最近テレビで見た記憶があるのだけど、もう終わってしまったNHK教育の日曜夜10時からの世界名作劇場とかというので見たんだったけかなあ。そのときも、さほど面白さを感じませんでした。60年代半ばのウィリアム・ワイラー監督、オードリー・ヘップバーン、ピーター・オトゥール主演の泥棒コメディなんだけど、当時小学生だった私は、両親に連れられて天満屋デパートに行ったとき、つばのない白い帽子をかぶったヘップバーンのポスターがいっぱい飾られていたのを記憶しています。たぶん、化粧品会社とタイアップしていて、1階の化粧品コーナーに飾られていたんじゃないかと推測します。

「愛と死と」はクロード・ルルーシュの1969年の作品。意外と点数が良いのは、この頃ルルーシュがわりと好きだったから。「男と女」「パリのめぐり逢い」「白い恋人たち」と、流行監督として調子よく活動していたわけですが、私はこれらよりも、70年代の「恋人たちのメロディー」、「冒険また冒険」、「男と女の詩」、「続・男と女」(ジュヌビエーブ・ビジョルドが出てた)が好きです。小品を才気煥発に軽々と作ってしまうのが良かったのですが、「マイラブ」とか「愛と哀しみのボレロ」で大作志向になってしまってから興味を無くしてしまいました。「愛と死と」はギロチン反対を訴えた映画だそうですが、キネ旬の世界の映画作家シリーズ11「トリュフォ/ルルーシュ」であらすじを読むと、主人公は売春婦を三人殺しているようで、これで反対を訴えられるのかと心配してしまう。ギロチンといえば、むしろドロンとギャバンの「暗黒街の二人」のほうが印象に残っています。で、フランスでギロチンがいつなくなったかと調べてみたら、1981年に死刑制度がなくなるとともにギロチンもなくなったそうです。でも、たぶん、「愛と死と」は、そんな社会的メッセージとは関係なく、面白く作られていたのだと思います。

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2009年7月 3日 (金)

本: The Mind and Its Stories

The Mind and Its Stories: Narrative Universals and Human Emotion
Patrick Colm Hogan (Cambridge University Press 2009)

読んだ本の感想もボチボチと書いていこうかな思っています。といっても、仕事の合間に一ヵ月ぐらいかけて少しずつ読んでいったし、わからない部分があっても、とにかく最後まで読もうとしたので、ボンヤリした印象しかないのです。

最初は2003年に発行されたのですが、今年になってから再発行されたようです。たぶん、米アマゾンが私に推薦している商品の中で見つけて、興味を持ったのだと思います。映画の理論を勉強しようと思っているうちに、映画論よりも物語論のほうに興味が移ったし、内向的な私が何かを論ずる際の材料といえば私の心の中しかないので、心理学的な方向へも進もうとしているのです。そんなわけで、この本の題名が私の興味を引いたのでした。

"Narrative universals" というのは、物語における普遍的なものという意味だと思います。というわけで、いろんな国の文学から共通のものを探っているのですが、西欧の文学だけでなく、アイヌの物語やサンスクリットの文学など対象が幅広いのに感心します。

物語にはいくつかのパターンがあって、それらは文化間で共通する感情によって決定される、と裏表紙の解説に書いてあります。幸せの基本は愛する者同士が結ばれるっていうことがどの文化においても共通している、というようなことが書かれている部分が一番印象に残っています。それより高次の幸せもあるのかもしれませんが、それでも基本は愛する者同士が結ばれることなのです。

これはロマンチックな物語に限ったことかもしれませんが、筆者は物語を大きく三つに分けており、ロマンチックな物語以外は、英雄の物語と犠牲的な物語です。それらが、どの文化にも共通する物語なのでしょう。

この本の参考図書の中で次の三冊に興味を持ちました。
Nico H. Frijida の "The Emotions"
Keith Oatley の "Best Laid Schemes: The Psychology of Emotions"
Mark H. Davis の "Empathy: A Social Psychological Approach"

やはり、どうも心理学の方向に進んでいるような。「心理学的な物語論に基づく映画の研究」ってところかな。ま、日曜学者として、楽しみながら読んでいくつもりです。三冊とも米アマゾンのマーケットプレイスで古本をわりと安く注文しました。最後のはまだ届いていませんが、最初の二冊は速達で1週間ぐらいで届きました。アマゾンのマーケットプレイスには速達で送れっていう条件はないので、これら良心的な業者に5点満点の評価を付けました。ま、船便で2ヵ月かかったとしても、ちゃんと届けば5点満点あげますけど。

今読んでいるのは、ずっと写真を飾っている "Masculine Singular: French New Wave Cinema" で、今月中には読み終わるつもり。何回も感想文を書いていくうちに、読み方や文章がうまくなってくれればいいんだけど。

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