2017年8月18日 (金)

ソロとイリヤのお気楽スパイ道中

1964年9月から1965年4月にかけての第一シーズンはナポレオン・ソロを中心とした緊張感のあるスパイものだったのに、イリヤ・クリヤキン人気のためか、1965年9月から1966年4月にかけての第二シーズンは二人が事件に対してお気楽に臨むというパターンになっているように思います。もともと古風な二枚目ソロがモテモテだったのに、現代的なクリヤキンがカワイコちゃんにもてるというエピソードも増えています。ちなみに第一シーズンは白黒で、第二シーズンからカラー。

アメリカでの放送は、第一シーズン前半が火曜8時半、後半が月曜8時。第二シーズンが金曜10時。時間が遅くなったものの、10代のファンも多く、翌日は学校が休みなので、特に後退というわけでもなさそう。テレビ局はNBC。

第43話は The Yokon Affair という題名で、本国では1965年12月24日に放映。アラスカでジョージ・サンダースと対決する話。MGMの在庫の映像を挿入しつつ、映画でおなじみの古めかしいゴールドラッシュ時代のアラスカを見せられているようで、なんだか変な感じ。日本を舞台にしたエピソードがあるのかどうか知らないけれど、もしあれば、「007は二度死ぬ」以上に珍妙なものになっているにちがいない。

Uncle2

2017年8月17日 (木)

イリヤ・クリヤキンのコード番号は?

ナポレオン・ソロが0011なら、イリヤ・クリヤキンのコード番号は?胸につけたバッジみたいなのには2とあります。ウェーバリー課長が1ってことは、クリヤキンのほうがソロよりはるかに偉いってこと?

「0011ナポレオン・ソロ」DVD全集から久しぶりに拝見。アメリカでは1965年12月に放映された42話「追跡特急 The Adriatic Express Affair」。アドリア海特急に乗り込んだスラッシュ一味の年配女性の悪だくみをソロとクリヤキンが阻止しようとする話。全体的にぬるい出来栄えで、テレビでゆったり楽しむのにちょうどいい。

クリヤキンがサイケな感じの現代娘に追い回されるのが60年代っぽい。

年配女性を演じているのはジェシー・ロイス・ランディスで、ヒッチコックの「泥棒成金」や「北北西に進路を取れ」の金持ち女性で有名。前者でのグレース・ケリーの母親役は良かったけれど、後者でケイリー・グラントの母親って、まさか!7歳しか違わない。ウェーバリー課長を演じるレオ・G・キャロルも「北北西」に出てたし、「北北西」も「ナポレオン・ソロ」もMGM制作。

彼女に付き添う若い女性がジュリエット・ミルズ。英国俳優ジョン・ミルズの娘で、ディズニーの人気子役ヘイリー・ミルズのお姉さん。60年代は妹の人気に隠れがちだったけど、1970年のテレビシリーズ「ぼくらのナニー」で人気に。家庭的な雰囲気なので、ビリー・ワイルダー監督、ジャック・レモン主演の1972年の「お熱い夜をあなたに」という艶笑喜劇に出演したのが意外でした。

Uncle_2

2017年8月16日 (水)

ももちイズム

6月末にももちが卒業して2か月近く。今後、ボーノの横浜アリーナと「ももがたり」のDVDが発売予定で、そのうち、さよならコンサートも発売されることでしょう。で、今週発売はカントリー・ガールズの5月4日の中野サンプラザでの公演。バランスのいい6人体制での最後のツアー。このあと、ももち卒業だけではなく、グループ自体がイレギュラーな存在となり、個々のメンバーがハロプロの他のグループに振り分けられたり、夏と冬のハロコン以外は学業に専念したり。

オールディーズっぽくって親しみやすいガールズポップスを20曲ほど。ひとつのコンサートが成立するほど独自のレパートリーが増えたこの体制をもう少し見たかったけど、早め早めに変化をつけて今まで人気を保ってきたハロプロだから文句は言うまい。

2017年8月15日 (火)

映画評もまた楽し

作品自体よりも映画に関する文章のほうが好きなんじゃないかと思うことがあって、中学生だった70年代初頭には雑誌スクリーンを毎月愛読していたし、高校二年だった1973年からはキネ旬を定期購読し始めました。なんといっても、その年に出版された植草甚一さんの「映画だけしか頭になかった」の影響が大きい。

アメリカでも60年代や70年代からポーリン・ケイル、アンドリュー・サリス、ロジャー・イーバートという映画評論家が登場し、植草さんのように正統派からちょっとずれた語り口で映画狂を魅了したようです。

で、デビッド・ボードウェルが昨年出版した The Rhapsodes: How 1940s Critics Changed American Film Culture (オフビートな映画狂:いかに40年代の批評がアメリカの映画文化を変えたか)は、彼らの先駆的存在であるオーティス・ファーガソン、ジェームズ・エイジー、マニー・ファーバー、パーカー・タイラーを簡潔に紹介した本です。

オーティス・ファーガソン はジャズ評論家でもあり、ジャズのフィーリングが彼の映画評にも息づいているとしたら、同じくジャズ愛好家だった植草さんにも通じるものがあるのか。評論集 Film Criticism of Otis Ferguson は中古で入手できそう。

有名なジェームズ・エイジーは、小説がピューリッツァー賞を獲得したり、「狩人の夜」や「アフリカの女王」の脚本を書いたり。映画評では無声喜劇に関する「コメディーのもっとも偉大な時代」がよく知られています。評論集は Agee on Film: Criticism and Comment on the Movies が良さそう。

今一番再評価されているのは、画家で美術評論家でもあったマニー・ファーバーだそうです。バル・リュートン、プレストン・スタージェス、サミュエル・フラー、ラオール・ウォルシュ、アンソニー・マンらを評価。なぜか、何年か前に Farber on Film: The Complete Film Writings of Manny Farber という評論集を何年か前に購入。

上述の人たちはハリウッドのB級映画が好きそうだけど、パーカー・タイラーは前衛映画の匂いがします。映画の同性愛に言及した先駆的な存在らしい。私生活を含めたチャップリンのすべてが好きらしい。評論集では The Hollywood HallucinationMagic and Myth of the Movies が有名らしい。

【「市民ケーン」は映画の試金石か?】

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2017年8月14日 (月)

競歩は面白いのか?

日本選手が銀と銅を獲得したのは喜ばしいけれど、延々何時間もテレビで放映している最後の何十分かを見ていて、「これって面白いのだろうか」という疑問が。きっと、同じところをぐるぐる回っているのがいけないのだと思う。ロンドンの名所をめぐってくれれば、散歩気分で楽しめると思う。

競歩といえば、東京オリンピックを題材にした「歩け走るな!」で、これが最後の主演作となるケイリー・グラントがTシャツとトランクス姿になって、都内を歩き抜ける競技者たちの中に飛び入り参加するエピソードがありました。

ハロプロの新メンバーオーディションは今日が締め切り。残念ながら、「9歳から17歳までの独身女性」という条件を満たすことができない。もし入ることができるならば、楽しい職場アンジュルムに入りたい。可愛い「ふなっき」が先輩になってしまうけど。

2017年8月12日 (土)

1984年8月に鑑賞した映画 (感想)

7月26日にアップロードした1984年8月に鑑賞した映画。「仁義なき戦い」シリーズ、ゴダール、ブニュエル、宮崎駿、ヒット作など、有名なのは割愛させていただくとして、題名だけでは思い出せない作品を三本取り上げてみます。

まず、7日の火曜。新宿ローヤルは新宿の紀伊国屋のそばにあったアメリカのアクション一本立てという潔い映画館。新宿駅のそばという便利なところにあるからか、営業マンらしきスーツ姿のサラリーマンが時間つぶしにもってこいで、いつもそこそこの客がいました。だから「ハイロード」はそういうジャンルの作品なんでしょう。私の記録には、アメリカ映画ということと、BGハットンという監督名しか記録されていません。リチャード・バートンとクリント・イーストウッド主演の1968年の「荒鷲の要塞」を監督したブライアン・G・ハットンです。「ハイロード」の原題は High Road to China で、第一次大戦中、アメリカの複葉機パイロットが金持ちの娘に雇われて、アジアで行方不明になった父親を捜しに行く話のようです。相手役のべス・アームストロングって記憶なし。

二本目は18日土曜にNHKで放映された「ザ・コレクター」。ウィリアム・ワイラー監督、テレンス・スタンプ、サマンサ・エッガー主演の有名な「コレクター」ではなく、「アガサ 愛の失踪事件」や「歌え!ロレッタ愛のために」のマイケル・アプテッド監督、ハロルド・ピンター脚本、ローレンス・オリビエ、マルコム・マクダウェル、オリバー・リード出演で、これはこれで興味深い作品。よく調べてみたら、テレビシリーズの一エピソードで、本当は「ザ・コレクション」らしい。しかも、オリバー・リードじゃなくてアラン・ベイツが出ているらしい。本国のイギリスでは1976年に放映されたらしい。ヘレン・ミレンも出演。

31日の「黄金の銃座」は1955年のジョージ・シャーマン監督のアメリカ作品で、原題は The Treasure of Pancho Villa。これだけ記録してくれているとありがたい。20世紀初頭に活躍したメキシコの革命家パンチョ・ビラは、ユル・ブリンナーが演じた「戦うパンチョビラ」という1968年の作品があり、副官をチャールズ・ブロンソンが演じていました。「黄金の銃座」はローリー・カルホーン、シェリー・ウィンターズ、ギルバート・ローランド出演のRKO配給作品で、パンチョ・ビラは題名だけにしか出てこない列車強盗ものらしい。

2017年7月26日 (水)

1984年8月に鑑賞した映画 (概観)

8月02日(木) カルメンという名の女 (六本木シネヴィヴァン)
8月02日(木) フレディ・ビュアシュへの手紙 (六本木シネヴィヴァン)
8月05日(日) 仁義なき戦い・代理戦争 (新宿昭和館)
8月05日(日) 仁義なき戦い
8月05日(日) 仁義なき戦い・広島死闘編

8月06日(月) アンダルシアの犬 (三百人劇場)
8月06日(月) 銀河 (三百人劇場)
8月07日(火) ハイロード (新宿ローヤル)
8月09日(木) スーパーマン2 (下高井戸京王)
8月09日(木) スターウォーズ・ジュダイの復讐 (下高井戸京王)

8月15日(水) ブルーサンダー (新宿ローヤル)
8月16日(木) やくざの墓場・くちなしの花 (新宿昭和館)
8月16日(木) 仁義なき戦い・頂上作戦(新宿昭和館)
8月16日(木) 仁義なき戦い・完結編(新宿昭和館)
8月18日(土) ザ・コレクター (NHK)

8月25日(土) 未来少年コナン (下高井戸京王)
8月25日(土) 風の谷のナウシカ (下高井戸京王)

8月28日(火) 海燕ジョーの奇跡 (新宿昭和館)
8月28日(火) 俺たちに墓はない (新宿昭和館)
8月28日(火) 竜二 (新宿昭和館)
8月31日(金) 黄金の銃座 (テレビ東京)

2017年7月24日 (月)

1984年7月第3週、第4週に鑑賞した映画

7月21日(土) 罪物語 (TBS)
7月23日(月) 情熱のルムバ (松竹シネサロン)
7月23日(月) 戸田家の兄妹 (松竹シネサロン)

名前の表記がボロフチックとか、いろいろあるらしいポーランドのワレリアン・ボロズヴィック監督の「罪物語」は、1975年の作品。日本で公開されたのは1981年らしい。1974年のオムニバス「インモラル物語」が1975年に日本で公開されたあたりから知られるようになった監督で、ちょうど大学に入るころだったので記憶には残っているのですが、エロチックなのは私の好みではない。テレビで放映されたぐらいだから「エマニュエル夫人」ぐらいのソフトなものだったのか?19世紀末のワルシャワで男を激しく愛したがために堕落していく女性を描いているらしい。グラジーナ・ドウゴウェンツカという主演女優さんはきれいだったのだろうか?

「情熱のルムバ」は高峰三枝子主演の1950年の白黒松竹映画。その前に「懐かしのブルース」「別れのタンゴ」「想い出のボレロ」などがあり、彼女のヒット曲にちなんだ映画らしい。佐々木康監督で、共演は若原雅夫。12月29日に公開されているってことは1951年の正月映画で、30すぎの彼女は当時松竹の大スターだったのだろうか。

「戸田家の兄妹」は1941年の小津安二郎作品。父が亡くなったために母の葛城文子と末娘の高峰三枝子が兄や姉の家庭をたらいまわしにされ、満州から帰って来た末の弟の佐分利信が兄や姉たちを非難する話。佐分利信が正義漢ぶるのが少々鼻につく。吉川満子、斎藤達雄、三宅邦子、坪内美子、桑野通子、飯田蝶子、笠智衆など、豪華やなあ。1941年のキネ旬一位。

2017年7月17日 (月)

1984年7月第2週に鑑賞した映画

7月10日(火) 網走番外地・悪への挑戦 (新宿昭和館)
7月10日(火) 緋牡丹博徒・お竜参上 (新宿昭和館)
7月15日(日) スタン・ブラッケージ特集 (四谷イメージフォーラム)
7月15日(日) 喧嘩笠 (日本テレビ)

夏の新宿昭和館は涼しくて快適なんだけど、三本立てのうち二本しか見ていないのは、もう一本がよっぽどつまらない映画だったのでしょう。

健さんの「網走番外地」シリーズは1965年から1967年まで石井輝男監督で10本作られたのち、「新網走番外地」シリーズが1968年から1972年まで8本作られました。後者は降旗康男が6本監督し、マキノ雅弘と佐伯清が1本ずつ。「悪への挑戦」は最初のシリーズの9作目で1967年のお盆作品。1965年と66年には日本映画興行収入のトップテンに3本ずつ送りこんでいた大人気シリーズだったのですが、1967年は「悪への挑戦」がやっと10位に入った程度。それでも大したものですが。

藤純子の「緋牡丹博徒」シリーズは1968年から1972年まで8本作られ、加藤泰が監督した三作目「花札勝負」(1969)と六作目「お竜参上」(1970)の評判がいい。前者は健さんとの共演でしたが、「お竜参上」は菅原文太。雪の橋のシーンが印象的。

スタン・ブラッケージ Stan Brakh age は前衛的な映像作家。どんな作品が上映されたか、まったく記憶なし。クライテリオンから作品集が発売されています。

「喧嘩笠」は1958年のマキノ雅弘監督の東映作品で、清水次郎長に関連した作品。主演は大前田英五郎の息子の栄次郎で、演じているのは大川橋蔵。ほかに大川恵子、月形龍之介、大友柳太朗、進藤英太郎、堺駿二ら。12月27日に東千代之介と美空ひばりの「唄祭り かんざし纏」というのと公開されているので、1959年の正月映画なのか?(「纏」は「まとい」と読むらしい。)

2017年7月16日 (日)

1984年7月第1週に鑑賞した映画

7月2日(月) カメレオンマン (新宿武蔵野)

手元のDVDで再見。スーザン・ソンタグやソール・ベローらの回想によって、人種さえ変えてしまう生存本能の持ち主の20年代から30年代あたりまでを浮かび上がらせる。過去の映像の断片によって再構成されたドキュメンタリーという体裁なので、主人公を演じるウディ・アレンがくどくないし、精神科医ミア・ファローとの恋愛も抑制が効いています。その抑制のため、当時の私としては物足りなさを感じましたが、今見ると、その構成の徹底ぶりに感心するし、当時の映画をよく研究しているなあと思うし、知的だと思う。

【5千円少々だったアレンの20作入り英国セット】

W_allen

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