2016年9月30日 (金)

昔の全米アルバムチャートを眺める (1970年秋)

完全にロックな時代ですね。

1970年9月5日付

1. Cosmo's Factory (Creedence Clearwater Revival)
2. Woodstock (Various Artists/Soundtrack)
3. Blood, Sweat & Tears 3
4. Chicago II
5. Deja Vu (Crosy, Stills, Nash & Young)
6. Closer To Home (Grand Funk Railroad)
7. Tommy (The Who)
8. Absolutely Live (The Doors)
9. Live At Leeds (The Who)
10. John Barleycorn Must Die  (Traffic)

1位は飛ぶ鳥を落とす人気だったCCRの5枚目。それまではアメリカの古い音楽に根ざしていたようなアルバムだったのに、これは商業的に思えて、未だちゃんと聴いたことはありません。「トラベリン・バンド」「アップ・アラウンド・ザ・ベンド」「ルッキン・アウト・マイ・バック・ドア」などシングルがたくさん出たから、そう思うのかな。8月から10月まで9週1位を続けたのち、サンタナの「アブラクサス」に首位を奪われ、その後レッド・ツェッペリンの3枚目が1位になった時代。

LP三枚組「ウッドストック」は映画のサントラ。当時、植草甚一さんが、映画館の増幅された音より、LPのほうが生々しくていい、というようなことを書いてました。これもちゃんと聴いたことがない。7月から8月にかけて4週1位。

ブラッド・スウェット&ティアーズ(BST) の3枚目は「ウッドストック」のあと、8月に2週1位。そのあとCCRのアルバムが1位になるのです。ヒット曲「ハイディホー」のほかに、ジェームズ・テイラーの「ファイア&レイン」とストーンズの「悪魔を憐れむ歌」のカバーが入っています。

シカゴの2枚目は一か月前にトップテン入りし、この週の4位が最高。上記BSTよりはるかに長続きしているグループですが、初期のころはBSTの弟分って感じでした。例によって二枚組で、邦題は「シカゴと23の誓い」。ヒット曲「長い夜 (25 or 6 to 4)」と「ぼくらに微笑を (Make Me Smile)」を収録。

5位はCSNYの「デジャ・ヴ」。1枚目のCSN後、ニール・ヤングが参加。「キャリー・オン」「ティーチ・ユア・チルドレン」「カット・マイ・ヘア」「ヘルプレス」「ウッドストック」「デジャ・ヴ」「僕達の家」など、自分で買ったことはないけど、ほとんど口ずさめます。4月に発売され、「明日に架ける橋」と「マッカートニー」の間の5月に1週だけ1位。

三人組グランド・ファンク・レイルロードはコテコテのハードロックで、ソフトすぎてもハードすぎてもダメな私は苦手でしたが、のちに少々ソフトになって、あらためて聴いてみたいグループではあります。前後週あわせて3週6位が最高。

フーのロックオペラ「トミー」は二枚組LP。その後、舞台になったり、映画になったり。「ピンボールの魔術師」やウッドストックで歌われた「シー・ミー・フィール・ミー」など。このころは、たぶんウッドストック人気じゃないのかな。このあと4位まで上昇。

8位のドアーズのライブは通算6枚目で二枚組。ヒット曲が入ってなくて、買う気にならない。このときの8位が最高。

9位は7位にも入っているフーの「ライヴ・アット・リーズ」。「ヤング・マン・ブルース」「恋のピンチ・ヒッター」「サマータイム・ブルース」「シェイキン・オール・オーヴァー」「マイ・ジェネレーション」「マジック・バス」。1枚だけのライブアルバムって物足りない気がするけど、CD化されたものには、かなり曲が追加されているようで、余裕があれば買いたい。8月に3週4位が最高。

10位のトラフィックは8月の5位が最高で、このアルバムがこんなにヒットしたなんて知らなんだ。「ジョン・バーレイコーン」が渋い英国民謡だから、もっと地味な順位だと思ってました。ジャズっぽいインストの「グラッド」など。

160929_2

2016年9月29日 (木)

昔の全米アルバムチャートを眺める (1969年秋)

1969年9月6日付

中学一年だったころ。音楽雑誌を読み始めていたし、LPでは、このころまでに「小鳥と蜂とモンキーズ」、ビートルズの「オールディーズ」、PPMの二枚組ベストを買っていたはず。ビートルズの「アビーロード」は10月発売で、働きに出ていた姉が帰省したときに買ってきてくれました。

1. Johnny Cash At San Quentin (Johnny Cash)
2. Blind Faith
3. Blood, Sweat & Tears
4. Best of Cream
5. Hair (Original Cast)
6. Smash Hits (Jimi Hendrix Experience)
7. The Soft Parade (The Doors)
8. In-A-Gadda-Da-Vida (Iron Butterfly)
9. Best Of Bee Gees
10. Romeo & Juliet (Soundtrack)

1位はジョニー・キャッシュのサンクエンティン刑務所でのライブ。前年もフォルサム刑務所でのライブを発表していました。当時、NHKあたりでドキュメンタリーを見たような。ロックの時代に古めかしい感じがしました。今なら聴いてみたい気がします。8月から9月にかけて4週1位。

2位は一枚きりのブラインド・フェイス。もう少女の裸のジャケットが恥ずかしいという年頃でもないんだけど、ちゃんと聴いたことはない。エリック・クラプトン、スティービー・ウィンウッド、ジンジャー・ベイカーと比べると、ベースのリック・グレッチって誰やねんって感じでした。「スーパー・ジャイアンツ」という邦題があったのか。9月下旬に2週1位。

ブラッド・スウェット&ティアーズというグループ名がアルバム名になっているけど、ファーストではなく、セカンド「血と汗と涙」。一枚目は「子供は人類の父である」。ブラス・ロックの草分けで、一枚目はアル・クーパーが主導していましたが、二枚目はシカゴと同じジェームズ・ウィリアム・ガルシオのプロデュース。強力なボーカリスト、デビッド・クレイトン・トーマスが加入し、「スピニング・ホイール」「ユーブ・メイド・ミー・ソー・ベリー・ハピー」「アンド・ウェン・アイ・ダイ」がヒットし、アルバムも大ヒット。エリック・サティの音楽から始まる。最近彼らの廉価な5枚組を購入し、ホーンセクションを加えた心地よいサウンドを堪能しています。3月と4月に3週1位になったあと、下記「ヘアー」に首位の座を奪われましたが、7月から8月にかけて4週連続1位。2月から翌年1月にかけて一年間ほぼトップテンにとどまりました(2週ほど11位に転落)。

今なら The Very Best of Cream という20曲入りのベスト盤CDがあるけど、このときのクリームのベスト盤はどんな選曲だったのでしょうね。次の週に3位まで上昇。

「ヘアー」はロングセラーを続けている舞台版ミュージカルのオリジナルキャスト盤。高校時代、同級生に借りたけど、32曲もあり、フィフス・ディメンション、カウシルズ、オリバーらがカバーしてヒットさせたものよりも短くて、あまり面白くなかった。ヒット曲以外では、Frank Mills という曲が好きでした。4月から7月にかけて11週1位。

6位のジミヘンのベスト盤は評判がいいらしい。"Red House" "51st Anniversary" "Highway Chile" は、これまでLPに収録されていなかった曲で、ほかに「紫のけむり」「ファイア」「風の中のメアリー」「ヘイジョー」「見張塔からずっと」「クロスタウン・トラフィック」「フォクシー・レディ」など全12曲。この週の6位が最高。

「ソフトパレード」はドアーズの4枚目。ブラス・ロックの流行に触発されたのか、ホーンの入っている曲があるし、オーケストラが入ってる曲さえあります。全9曲で、ジム・モリソンの曲とギタリストのロビー・クリーガーの曲が半々ぐらい。6位が最高。3月にシングルチャートで2位まで上昇した「タッチ・ミー」を含む。

1968年6月に発売されたアイアン・バタフライの「ガダダビダ」はロングセラー。リフが印象的な17分のタイトル曲が片面を占める。

ビージーズもベスト盤。70年代以降のビージーズに興味ない私には、これで十分な気がします。初期のアルバムのCD二枚組デラックス版を何枚か持っていますが、結局、ヒット曲しか聴かない。「ホリデイ」「ジョーク」「獄中の手紙」「ワールド」「ワーズ」「若葉のころ」「マサチューセッツ」「ラブ・サムバディ」「ニューヨーク炭鉱の悲劇」と、聴きたいものがすべて入っています。この週の9位が最高。

10位はオリビア・ハッセーとレナート・ホワイティング主演の「ロミオとジュリエット」のサントラ。ニーノ・ロータ音楽なんだけど、初夏にシングルチャートで2週1位になったのはヘンリー・マンシーニのオーケストラによるもの。

【村長所有の関連CD】

001

2016年9月28日 (水)

昔の全米アルバムチャートを眺める (1968年秋)

1968年9月7日付

1. Waiting For The Sun (The Doors)
2. Time Peace / The Rascals' Greatest Hits
3. Wheels Of Fire (Cream)
4. Feliciano! (Jose Feliciano)
5. Realization (Johnny Rivers)
6. Steppenwolf
7. Aretha Now (Aretha Franklin)
8. Are You Experienced? (Jimi Hendrix Experience)
9. Disraeli Gears (Cream)
10. Bookends (Simon & Garfunkel)

1位はドアーズの3枚目「太陽を待ちながら」で4週1位。ドアーズにはベース奏者がおらず、外部から何人か加えているようです。「ハロー・アイ・ラブ・ユー」が8月にシングルチャートで2週1位。「スパニッシュ・キャラバン」はアルゼンチンの美人双子姉妹 Las Hermanas Caronni がわりと最近カバーしました。

2位はラスカルズのベスト。このベスト盤はドアーズのアルバムにピッタリくっつき、9月の終りに1週のみ逆転して1位になりました。7月にトップテン内に入り、翌年1月までトップテン内にとどまりました。シングルチャートではドアーズの「ハロー・アイ・ラブ・ユー」のあと、8月から9月にかけて「自由への讃歌 (People Got To Be Free)」が5週1位。日本ではワイルドワンズの植田芳暁がドラムを叩きながら歌ってました。でも、このベスト盤には収録されていなくて、1969年3月発売の「自由組曲」に入っています。

3位は「クリームの素晴らしき世界」。スタジオ盤とライブ盤の二枚組で別々に発売されたとあり、私も中学時代にライブ盤だけ購入しました。アメリカではどうだったんだろう?どう集計されたんだろう?8月に4週1位。「ホワイトルーム」がシングルカットされ11月に6位まで上昇。

4位はスパニッシュギター弾きながら歌う盲目のホセ・フェリシアーノの何枚目かのアルバム。このころドアーズの「ハートに灯をつけて」のカバーがシングルチャートで3位まで上昇。ほかにビートルズの「インマイライフ」「アンド・アイ・ラブ・ハー」「ヒア・ゼア・アンド・エブリウェア」、ママス&パパスの「夢のカリフォルニア」など、カバーばかりのアルバム。

5位はジョニー・リバースのアルバム。ジョニー・リバースって名前は昔から知っていたけど、どういう人か知らないし、ヒット曲もすぐ浮かばない。このアルバムには「ヘイ・ジョー」や「青い影」のカバーのほかに、スコット・マッケンジーやディランの曲が入っています。このころの5週連続5位が最高。

ステッペンウルフのデビューアルバムは6位が最高位。「ワイルドでいこう!」は8月から9月にかけて3週2位でしたが、ラスカルズの「自由への讃歌」からトップの座を奪うことはできませんでした。

7位はアレサ・フランクリンの「アレサ・ナウ」。8月に3位まで上昇。アトランティック移籍後の4作目。バート・バカラックとハル・デビッドが作った「小さな願い」を含む。ディオンヌ・ワーウィックが前年暮れにシングルチャート4位まで上昇させた曲で、このころアレサのが急上昇中で、結局10月に10位まで上昇。

8位はジミ・ヘンドリクッス・エクスペリエンスのデビューアルバム。1年前に発売され、そのころトップテン入りしているのですが、このころ再びトップテン入りして5位まで上昇。二枚目の「アクシス:ボールド・アズ・ラブ」も半年前に3位まで上昇。デビューアルバムは英盤と同じ11曲入りですが、何曲か削られ、「紫のけむり」「ヘイ・ジョー」「風の中のメアリー」というヒット曲が加えられています。

クリームの二枚目「カラフル・クリーム」は、6月に4位まで上昇したのち、トップテンを出たり入ったりしながら、このころまでロングセラーを続けていました。オリジナルの英盤にすでにヒット曲「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」が収録されているから、米盤も同じ曲目なのかな?「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」はアメリカでは3月に36位まで上昇した小ヒット。

サイモンとガーファンクルの「ブックエンド」は、彼らの曲が使われている映画「卒業」のサントラとともに、4月から7月まで、交代で1位を続けていました。私にはソフトすぎてイマイチ食指が動かないし、ヒット曲はよく耳にするので、CDを購入するのも今さらといった感じです。A面が「アメリカ」を含む組曲で、B面にヒット曲「ミセス・ロビンソン」「冬の散歩道」「動物園にて」「フェイキン・イット」が入っています。「ミセス・ロビンソン」は6月にシングルチャートで3週1位。

2016年9月26日 (月)

昔の全米アルバムチャートを眺める (1967年秋)

1967年9月2日付

1. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (The Beatles)
2. Headquarters (The Monkees)
3. Flowers (The Rolling Stones)
4. The Doors
5. Surrealistic Pillow (Jefferson Airplane)
6. Groovin' (The Young Rascals)
7. Release Me (Engelbert Humperdinck)
8. Insight Out (The Association)
9. I Never Loved A Man The Way I Love You (Aretha Franklin)
10. With A Lot O' Soul (The Temptations)

1位は影響力の強いビートルズのアルバム。7月から10月まで15週1位。

2位はモンキーズの3枚目「灰色の影」(または「ヘッドクォーターズ」)。6月の最終週に1位になったものの、上記ビートルズのアルバムのために1週のみ1位で、11週間2位に甘んじました。ただ、前年11月から6月初めまでモンキーズが1枚目と2枚目で1位を30週間以上も続けていました。あやつり人形のようだったメンバーたちが自意識を見せ始めたアルバム。マイク・ネスミスの曲が増えました。ミッキー・ドレンツの "Randy Scouse Git" は別のタイトルで1969年にイギリスでヒットした私の好きな曲。アルバムの邦題になった「灰色の影」はバリー・マンとシンシア・ワイルの曲。

英盤と米盤がゴチャゴチャでよくわからない60年代のローリング・ストーンズ「フラワーズ」は英盤の「アフターマス」と「ビトウィーン・ザ・ボタンズ」にヒット曲を加えた内容で、これはこれで魅力的。「ルビー・チューズデイ」「マザー・イン・シャドウ」「夜をぶっとばせ」「レディ・ジェーン」「アウト・オブ・タイム」「マザーズ・リトル・ヘルパー」など。このころ5週ほど3位が最高で、少なくともこの時点ではビートルズとモンキーズには勝てなかった。

4位はドアーズのデビューアルバム「ハートに灯をつけて」。ドアーズは詳しくなくって、わりと最近ジム・モリソン在籍時のスタジオ盤6枚の安いセットを購入したぐらい。デビュー盤はヒット曲「ハートに灯をつけて」が入ってます。クルト・ワイルとブレヒトの「アラバマ・ソング」とウィリー・ディクソンの「バック・ドア・マン」以外、ドアーズ名義の曲。最後の「ジ・エンド」はコッポラの「地獄の黙示録」で使われました。レイ・マンザレクのオルガンが印象的です。7月から12月までトップテン入り。最高2位。11月には2枚目「まぼろしの世界」がトップテン入り。

5位はジェファーソン・エアプレインの2枚目「シュールリアリスティック・ピロー」。このアルバムからグレース・スリックが参加し、「あなただけを (Somebody To Love)」と「ホワイト・ラビット」のヒットを飛ばす。5月から10月までトップテン入りで、3位が最高位。

6位以下はパス。このころのアレサ・フランクリンの廉価な5枚組CDがあるので、近日中に購入予定。

【うちの裏でちょこんと座ったまま動かない猫】

160926

2016年9月24日 (土)

昔の全米アルバムチャートを眺める (1966年秋)

1966年9月3日付

1. What Now My Love (Herb Alpert & The Tijuana Brass)
2. "Yesterday" ... And Today (The Beatles)
3. Doctor Zhivago (Soundtrack)
4. Somewhere My Love (Ray Conniff & The Singers)
5. Strangers In The Night (Frank Sinatra)
6. Aftermath (The Rolling Stones)
7. The Sound of Music (Soundtrack)
8. Whipped Cream & Other Delights (Herb Alpert's Tijuana Brass)
9. If You Can Believe Your Eyes And Ears (The Mama's & The Papa's)
10. Best Of The Beach Boys

「ドクトル・ジバゴ」と「サウンド・オブ・ミュージック」のサントラ、レイ・コニフ・シンガーズ、フランク・シナトラ(「夜のストレンジャー」)はパス。「サウンド・オブ・ミュージック」は一年前にも入ってたなあ。

ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスが2枚も入っています。この前後には「Going Place」というアルバムも含めて3枚もトップテンに入る人気ぶり。1位は彼らの6枚目で、この時点での最新盤。5月から8月にかけて8週1位を続けたのち、この週に1週のみ返り咲き。タイトル曲、「So What's New」「The Shadow of Your Smile(いそしぎ)」以外、曲名をざっと眺めてもピンとこない。

ティファナ・ブラスの8位は、1965年に発売された4枚目で、彼らの代表作。おなじみ「蜜の味」、深夜放送でおなじみ「ビタースウィート・サンバ」などが入っています。1965年11月から6週1位で、それから1年間ほとんどトップテン入り。

ビートルズの「イエスタデイ…アンド・トゥデイ」は一年前の「ビートルズVI」同様、アメリカ独自のアルバム。当初、頭と胴体をバラバラにした赤ちゃん人形を抱えたメンバーのジャケットだったけど、悪趣味だか残酷だかで取り下げられました。最近購入したCDでは、そのジャケットの上に新しいジャケットが重ねられている凝ったものでした。内容は、英盤「リボルバー」から3曲、英盤「ラバーソウル」から4曲、「ヘルプ」から2曲、それにシングルの「恋を抱きしめよう」「デイ・トリッパー」。英盤の「ラバーソウル」と「リボルバー」からの曲は米盤「ラバーソウル」「リボルバー」には入っていないのです。7月から8月にかけて5週1位。

ビートルズの「リボルバー」やローリングストーンズの「アフターマス」なんて、全世界的に同じものかと思っていたから、米盤の曲目が違うのを知ったときには仰天しました。詳しくはウィキペディアで。8月に2週2位になりましたが、上記のビートルズのアルバムを超えることはできず。

9位は男性二人、女性二人のママス&パパスのデビューアルバム。「マンデー・マンデー」や「夢のカリフォルニア」が入ってます。5月に1週だけ1位。

10位のビーチボーイズはベスト盤らしからぬ選曲。大ヒット曲「アイ・ゲット・アラウンド」が入っていないかわりに、ヒットシングルではない曲が入っています。この週にトップテンに入り、3週間後に8位まで上昇。

2016年9月23日 (金)

昔の全米アルバムチャートを眺める (1965年秋)

1965年9月4日付

1. Out Of Our Heads (The Rolling Stones)
2. Summer Days (And Summer Nights!!) (The Beach Boys)
3. The Sound of Music (Soundtrack)
4. Beatles VI
5. Loot At Us (Sonny & Cher)
6. Herman's Hermits On Tour
7. Bringing It All Back Home (Bob Dylan)
8. Mary Poppins (Soundtrack)
9. My Name Is Barbra (Barbra Streisand)
10. Sinatra '65 (Frank Sinatra)

「サウント・オブ・ミュージック」と「メリー・ポピンズ」のサントラ、バーブラ・ストライサンドとフランク・シナトラのアルバムはパス。

ローリングストーンズの「アウト・オブ・アワ・ヘッズ」は「ビートルズVI」を8月21日に蹴落として3週1位で、この次の週にビートルズの「ヘルプ!」に蹴落とされる。ストーンズのアルバムは英盤と米盤でゴチャゴチャしててわかりづらい。ウィキペディアによると、「アウト・オブ・アワ・ヘッズ」は思ったほど内容は違わないけど、米盤には「ラストタイム」や「サティスファクション」といったヒット曲が収録されています。英米でジャケットが異なる。

ビーチボーイズの「サマーデイズ」は前作「トゥデイ!」と一緒に1枚に収録されたものを以前持っていて、ゴキゲンなCDでした。今でも販売されているのかな?バン・ヘイレンでもヒットした「カリフォルニア・ガールズ」が入っていたし、"Amusement Parks, USA" も良い。この週の2位が最高。

英盤のビートルズのLPは14曲入りで、ヒットシングルや4曲入りEPが収録されていなかったりするんだけど、アメリカ盤は11曲で、ヒットシングルなども収録しているので、余分なアルバムが生まれます。「ビートルズVI」もそんなアルバムで、英盤「フォー・セール」から6曲(「フォー・セール」のほかの曲は「ビートルズ65」に収録)、まだ発売されていない「ヘルプ!」から3曲、66年末の「オールディーズ」までイギリスでは発売されなかった 「バッド・ボーイ」、それに「涙の乗車券」のB面「イエス・イット・イズ」の11曲。けっこう面白い曲順のアルバム。7月から8月にかけて6週1位。

ソニー&シェールの「ルック・アット・アス」は彼らのデビューアルバム。ヒット曲「I Got You Babe」を含む。フィル・スペクター風のサウンドで、「Unchained Melody」「Then He Kissed Me」「Why Don't They Let Us Fall in Love」といったスペクターゆかりの曲も含まれています。59位から5位に急上昇でしたが、翌週からビートルズの「ヘルプ!」が1位になったために、8週間2位を続けたあと下降してしまいました。

アメリカでも人気のあったハーマンズ・ハーミッツの「オン・ツアー」はアメリカでの二枚目。たぶん、タイトルから連想されるコンサート音源ではなく、スタジオ録音のはず(よく知らない)。「ヘンリー八世君」「シルエット」「ハートがドキドキ」などのヒット曲入り。「ビートルズVI」が1位だった7月から8月にかけての6週間2位。

ボブ・ディランの「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」は5枚目。次の「追憶のハイウェイ61」ほどではないけれど、かなりロックっぽくなってきました。「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」「シー・ビロングズ・トゥ・ミー」「マギーズ・ファーム 」「ラヴ・マイナス・ゼロ/ノー・リミット」「ミスター・タンブリン・マン 」「イッツ・オールライト・マ」「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ、ベイビー・ブルー」など11曲。6位が最高。

2016年9月22日 (木)

昔の全米アルバムチャートを眺める (1964年秋)

今年6月に行ったビルボードのアルバム・チャートを眺める企画の秋の号。今回は9月のチャート。1964年から70年代初めまで。今日はビートルズがアメリカを席巻した1964年。最近、このころのライブ盤が発売されて話題になっているようですが、なんかイマイチ食指が動かない。

1964年9月5日付

1. A Hard Day's Night (The Beatles/Soundtrack)
2. Something New (The Beatles)
3. Everybody Loves Somebody (Dean Martin)
4. All Summer Long (The Beach Boys)
5. Getz/Gilberto (Stan Getz/Joao Gilberto)
6. Funny Girl (Barbra Streisand)
7. Hello, Dolly! (Louis Armstrong)
8. Peter, Paul and Mary In Concert (Peter, Paul & Mary)
9. Rag Doll (The 4 Seasons)
10. Hello, Dolly! (Original Cast)

ビートルズが1位と2位。1位は映画「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」のサントラで7月終りから10月終りまで14週1位。すべてがレノン=マッカートニー作詞作曲の14曲入りイギリス盤「ハード・デイズ・ナイト」のうち、A面7曲とB面の「ぼくが泣く I'll Cry Instead」が含まれています。ほかはジョージ・マーティンのオーケストラが演奏するビートルズの曲4曲。このCD最近出ているようですね。このサントラはユナイテッド・アーティスツから発売。1970年に発売されたアルバム「ヘイ・ジュード」は1966年以降に発売されたシングルでアルバム未収録のものが中心なんですが、最初に「Cant' Buy Me Love」と「恋する二人 I Should Have Known Better」が不自然に入っています。この二曲はユナイテッド・アーティスツのサントラに入っていて、キャピトルのアルバムに収録されたことがなかったからです。

2位もビートルズで、「サムシング・ニュー」。上記アルバムが君臨していたため、8月から10月にかけて9週2位。「ミート・ザ・ビートルズ」「セカンド・アルバム」に次ぐキャピトルからの三枚目。どのアルバムにもシングルのヒット曲が入っているのに、これは地味。上記サントラと重なる曲が5曲、イギリス盤の「ハード・デイズ・ナイト」のB面から新たに3曲、イギリスの4曲入りEPから「スローダウン」と「マッチボックス」、それにドイツ語の「抱きしめたい」。「スローダウン」と「マッチボックス」はアメリカでシングルカットされ、両方とも20位ぐらいまで上昇。

ディーン・マーティン、バーブラ・ストライサンド、ルイ・アームストロング、フォー・シーズンズ、「ハロー・ドーリー」の舞台版は今のところ興味ないのでパス。

ビーチボーイズの「オール・サマー・ロング」は4位が最高で、8月から11月にかけてトップテン入り(入れ替わりに「イン・コンサート」が12月に4週1位)。大ヒット曲「アイ・ゲット・アラウンド」、ゴキゲンなタイトル曲、きれいなバラード「ガール・オン・ザ・ビーチ」のほかに「ハッシャバイ」「ウェンディ」などが入っていて、けっこう好きなアルバム。

「ゲッツ/ジルベルト」はボサノバジャズの名盤。8月に2位まで上昇。サックス奏者のスタン・ゲッツとギタリストで歌手のジョアン・ジルベルトの組み合わせ。1曲目がアントニオ・カルロス・ジョビンの「イパネマの娘」で、ジョアンの妻アストラッド・ジルベルトが歌う。

PPMのコンサート二枚組は、この週にトップテン入り。4位が最高で、10月終りまでトップテン圏内。1967年ごろの日本でのライブ二枚組を持っているので、特に欲しいと思わなかったけど、「風に吹かれて」や「パフ」のヒットで勢いのあったころだから、行儀のいい日本の観客とは異なる雰囲気があるかも。「時代は変わる」「500マイルも離れて」「風に吹かれて」「パフ」「ハンマーを持ったら」などのほかに、ポールの漫談など、このコンサート独自の発見があるかも。

2016年9月21日 (水)

1983年9月第4週に鑑賞した映画

この前の日曜、キュートの鈴木愛理のパパ鈴木亨が日本シニアオープンゴルフで惜しくも2位。20年前、愛理ちゃん二歳のときの映像。

9月28日(水) 女と男のいる舗道 (レーザーディスク) 5点
9月29日(木) 走れ走れ!救急車! (池袋文芸坐) 3点
9月29日(木) ムッシュとマドモアゼル (池袋文芸坐) 1点
9月30日(金) バンデットQ (池袋文芸坐) 3点 
9月30日(金) ライフ・オブ・ブライアン (池袋文芸坐) 4点
10月1日(土) ニッポン無責任時代 (池袋文芸座) 4点
10月1日(土) ニッポン無責任野郎 (池袋文芸座) 4点
10月1日(土) 日本一のホラ吹き男 (池袋文芸座) 4点
10月1日(土) 花のお江戸の無責任 (池袋文芸座) 2点
10月1日(土) 日本一のゴマすり男 (池袋文芸座) 4点

いっぱい見ている週に思えるのは植木等のオールナイト5本のせいでしょう。ほとんどコメディの週。

ゴダールの「女と男のいる舗道」は前月購入したレーザーディスクを再見。

文芸座は日替わりでコメディ特集だったのかな。「走れ走れ!救急車!」は私の好きなピーター・イエーツ監督。「ブリット」「マーフィの戦い」「エディ・コイルの友人たち」「ヤング・ジェネレーション」など、イギリス人だからか、イマイチ抑え気味なのがいい。「走れ走れ!救急車!」は "Mother, Jugs & Speed" という原題の1976年のアメリカのコメディ。民間が運営する救急車の話。ビル・コスビー、ラクウェル・ウェルチ、ハーベイ・カイテルら出演。

「ムッシュとマドモアゼル」はジャン=ポール・ベルモンドの1977年のお気軽なコメディ。60年代のベルモンドは大好きで、70年代半ばまでは、まあまあ面白かったけど、それ以降はベルモンドもドロンも興味なくなりました。ベルモンドとラクエル・ウェルチがスタントマンとスタントウーマンを演じ、ベルモンドは二役でオカマの映画スターを演じる。もしかして、ラクエル・ウェルチ二本立て?

翌日はモンティ・パイソン関連の二本立て。なにも思い出せない「バンデットQ」。1981年のイギリス映画で、原題は "Time Bandits"。 Movie Walker によると、「イギリスの一少年が、突然、寝室に出現した小人六人とともに冒険の旅へ出るというSFファンタジー」。テリー・ギリアム監督で、ジョン・クリーズらが出演しているけど、直接モンティ・パイソンとは関係ないのかな?主題歌をジョージ・ハリソンが歌う

1981年の「ライフ・オブ・ブライアン」は直接モンティ・パイソンと関係あるらしい。テリー・ジョーンズ監督で、モンティ・パイソンのメンバー総出演。キリストの生涯のパロディ。最後、はりつけになったエリック・アイドルが歌う "Always Look on the Bright Side of Life" がゴキゲンでした。この曲、けっこうあとになってからイギリスで大ヒットし、ロンドンオリンピックの閉会式でエリック・アイドルが歌ってました。この映画もプロデューサーの一人としてジョージ・ハリソンがからんでいます。

最後を締めくくるのは植木等特集。「ニッポン無責任時代」(1962)、「ニッポン無責任野郎」(1962)、「日本一のホラ吹き男」(1964)、「日本一のゴマすり男」(1965)は、古沢憲吾監督だし、植木等も勢いがあって面白い。「花のお江戸の無責任」は勢いのあった1964年の作品だけど、監督が山本嘉次郎で、時代劇だから、とんとん拍子に出世するサラリーマンものほど面白くない。

2016年9月19日 (月)

1983年9月第3週に鑑賞した映画

9月20日(火) 我が道を往く (テレビ東京) 3点 
9月21日(水) 太平洋ひとりぼっち (TBS) 3点
9月23日(木) フィアンセ (新宿東映ホール2) 4点
9月24日(金) 恋人よ、われに帰れ (フジ) 3点

「我が道を往く」 (Going My Way) は、いつテレビ録画したのか。ビング・クロスビーの牧師がニューヨークの貧しい地域に赴任してくる話。レオ・マッケリー監督はこの作品のイメージが強く、ずっとおセンチな監督だと思っていましたが、マルクス兄弟の「我輩はカモである」や、ずっとあとからDVDで見た「人生は四十二から」「新婚道中記」「明日は来らず」といった30年代の作品は傑作でした。「我が道を往く」と続編「聖メリイの鐘」は再見したい。1944年度のアカデミー賞。1946年の戦後初のキネ旬ベストテンでも1位。

19日にテレビ録画した「太平洋ひとりぼっち」。94日かけて太平洋をヨットで横断した堀江謙一青年の実話を石原裕次郎が演じる。両親が森雅之と田中絹代で、妹が浅丘ルリ子だったのか。市川崑監督の日活配給映画。1963年の作品で、キネ旬4位。

「フィアンセ」は東ドイツ映画だと記録しています。なにも思い出せない。Movie Walker によると、1980年の作品で、「戦争という状況の中で、離れ離れになりながらも一途な愛を貫き通す男女の姿を描いたメロドラマ」。なぜ見に行ったのかも思い出せない。この年は、西ドイツ映画祭など、ドイツ映画がいろいろ公開されたから、全部見てやろうと思ったのか。ま、点数がいいから面白かったのでしょう。

一見、ビリー・ワイルダー監督、ジャック・レモン主演、ウォルター・マッソー共演の「恋人よ帰れ!わが胸に」かと思いました。「恋人よ、われに帰れ」は大林宣彦監督のテレビ映画。少し前に見た「麗猫伝説」よりは点数がよろしい。前日の23日に放映されたものを録画。沢田研二、小川真由美、大竹しのぶ、泉谷しげる、トロイ・ドナヒュー、風吹ジュンら出演。なにも思い出せない。こちらになにか書いてあります

2016年9月17日 (土)

心理西部劇 (13): 「ワーロック」

村の仮想上映会の最終回は、リチャード・ウィドマーク、ヘンリー・フォンダ、アンソニー・クイン主演の "Warlock"。エドワード・ドミトリク監督による1959年の西部劇で、カラーでワイドスクリーン。昔テレビで何度か見たことがありますが、廉価な日本盤DVDで、ワイドスクリーンで二時間ちゃんと見れて幸せ。

荒くれ者の集団がワーロックの町でやりたい放題なので、保安官も逃げ出す始末。無法の町になってしまうのを恐れた町民たちは、町を収めることを仕事にしている名うてのガンマン、ヘンリー・フォンダと相棒アンソニー・クインを雇う。その一方で、町民たちはフォンダに町を牛耳られることを懸念し、荒くれ集団の一員だったリチャード・ウィドマークを保安官代理に任命し、フォンダを牽制する。その結果、いくつかの組合せの決闘へと至る。

さて、サイト&サウンド誌5月号にはどんなことが書いてあるでしょうか。

50年代の西部劇の最後を飾るのは、西部劇の赤狩りへの関与が頂点に達した「ワーロック」である。ドミトリク監督の反神話化をめざした試みは、「真昼の決闘」や「大砂塵」よりも複雑であり、人気の点でも正統性の点でもイマイチのものとなった。

ドミトリク監督は、40年代末期に下院非米活動委員会への非協力ゆえにハリウッド・テンとしてブラックリスト入りした10名のうち、非協力を撤回した唯一のメンバーだった。この映画でドミトリクは自らを正当化しようとしている。ブラックリスト入りしたあと、ドミトリクは刑務所に入れられ、共産党にハメられたと思うようになった。1951年、再び委員会の前に立ったドミトリクは、1944年から45年まで共産党員だったことを告白し、26人の党員名を挙げた。

ドミトリクの役を演じるのはリチャード・ウィドマークである。彼は荒くれ仲間から離脱し、町を守る立場に転じる。さらに、ワイアット・アープのようなガンマン、ヘンリー・フォンダが雇われ、血を流すことなく荒くれ者たちを静かにさせる。

ウィドマークが保安官代理に任命されたあと、誰がアメリカの反抗分子たちを監視すべきかの分析となる。ウィドマークは町民のための適度な役人なのに対し、フォンダは権威主義的な非米活動委員会の調査官である。

ウィドマークが荒くれ者たちとの決闘に臨む前夜、フォンダは、手に傷を負っているウィドマークに助言を与える。だが、相棒のアンソニー・クインは、フォンダがウィドマークの背後から援護することを邪魔する。ドク・ホリデイとロイ・コーン(マッカーシーの胡散臭い主任顧問)の混合物であるアンソニー・クインは、ウィドマークが荒くれどもに殺されればいいと思っている。彼は、これまでどおりフォンダとともに町から町へと巡回し、支配的な立場に君臨したがっている。

だが、彼らの時代は終わった。勝ち目のないウィドマークが荒くれ者たちと決闘するとき、今まで見て見ぬふりをしていた町民たちがウィドマークに加勢する。民主主義を通じた法と秩序の回復を見せることで、「真昼の決闘」でゲイリー・クーパーが軽蔑して捨てた保安官のバッジを「ワーロック」は拾い上げ、ほこりを払った。

これで、心理西部劇シリーズ、おしまいです。

«心理西部劇 (12): 「無法の拳銃」